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こんにちは。究進塾 編集部です。
今回は、川崎医科大学附属高校の入試対策シリーズの続きです。令和2年の専願入試から、第1問を見ていきます。
令和2年 専願入試 第1問の内容
生物分野からの出題で、「感覚と行動」という単元に関する問題です。いくつかに問題が分かれていますが、問題数が多いので、1つずつ分けて見ていきます。
| (1)次の文を読み、あとの問いに答えなさい。
川崎君が自分の目を手鏡で観察したところ、( あ )場所では瞳の大きさが図1のようであった。また、ⓐ( い )場所では図2のように、瞳が大きくなっていた。 ①( あ )、( い )にあてはまる語を答えなさい。 (2)強い光が突然目にあたると、無意識にまぶたを閉じる。これについて、次の問いに答えなさい。 ① このような反応を何というか。 (ア)「まぶしい」という感覚が生じてから、まぶたを閉じる反応が起こる。 ③次の(ア)~(オ)のうち、①の反応と同じ反応をすべて選び、記号で答えなさい。 (ア) 寒くなってきたので上着を着た。
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①の問題と解説
図1と図2の瞳の大きさについて聞かれていますが、2つの図を比べて何が違うかというと、「瞳孔の大きさが違う」というのが見て取れます。
なぜ瞳孔が閉じたり開いたりするのかというと、目の中に入ってくる光の量を調整しようとしているわけです。
暗いところでは、より多くの光を取り込まないと見えません。明るいところでは、逆に眩しすぎるので光をあまり入れたくない、ということになります。
なので、明るい場所では瞳孔が閉じて、暗いところでは開く、ということになります。
①の答え:(あ 明るい)、(い 暗い)
②の問題と解説
下線部Aについて、暗い場所では瞳孔が開くということに対して、どのような点が都合が良いのか、と聞かれています。
これは先ほども説明したように、瞳孔を開くことによって、より多くの光を目の中に入れることができるということが都合がいい、ということになります。
②の答え: 瞳孔を開くことにより、より多くの光を眼の中に取り込める
③の問題と解説
目の大きさを調整している部分は、図3のどの部分かということです。
まず、瞳孔が下図で示したところです。

これを動かして、瞳孔を調整している筋肉は「イ」の場所です。この名称はちょっと難しい漢字ですが、これを「虹彩」と呼びます。
③の答え: イ:虹彩
ちなみに他の部分ですが、それぞれ次のような名前が付いてます。この機会に是非、こちらの方も覚えておくといいと思います。

(2)の問題と解説
| (2)強い光が突然目にあたると、無意識にまぶたを閉じる。これについて、次の問いに答えなさい。
① このような反応を何というか。 (ア)「まぶしい」という感覚が生じてから、まぶたを閉じる反応が起こる。 ③次の(ア)~(オ)のうち、①の反応と同じ反応をすべて選び、記号で答えなさい。 (ア) 寒くなってきたので上着を着た。 |
①の問題と解説
強い光が突然目に当たったときに、無意識にまぶたを閉じる、このような反応を何と言うかということですが、「無意識に」反応を起こすことを、「無条件反射」と言います。
これに対して「条件反射」というものがありますが、条件反射というのは、脳みその助けを借りています。つまり、「これまでにこういうことがあったから、こうしなきゃいけない」というような学習から反応を起こすのが、条件反射です。
条件反射のいい例は、よく犬の例が引き合いに出されます。犬に餌を上げる時に、必ずベルを鳴らして餌を上げると、これを繰り返しすると、ベルを鳴らしただけで、犬がよだれを流すようになります。これが条件反射(学習)によるものです。
このような過去の学習など、そんなものはもう関係なくて、とにかくパッと反応してしまうのが、無条件反射です。
なのでこれは無条件反射と言います。
①の答え:無条件反射
②の問題と解説
この時の、瞼を閉じる反応、「眩しい」という感覚が生じる順序について正しく述べたものはどれか、ということですが、もう瞬間的に起こるわけですから、「眩しいという感覚」が生じるのと同時に、反応的にパッとまぶたを閉じてしまう、これが答えになります。
②の答え:(イ)「まぶしい」という感覚が生じるのと同時に、まぶたを閉じる反応が起こる。
③の問題と解説
②と同じような反応は選択肢のどれか、ということです。
「食べ物を口に入れるとだ液が出てきた」これは、脳みそは考えていません。舌が感覚を捉えて、すぐ唾液を出してしまうという「無条件反射」です。
「火にかけたヤカンに手を触れたとき引っ込めた」これも無条件反射です。
「ひざがしらの下の部分をたたくと足が上がった」最近あんまり病院でやりませんが、ハンマーでポンと叩けばピクっと上がります。これも無条件反射です。
つまり、脳みそまで刺激の情報をやらずに、即座にその場で反応するというのが、無条件反射です。
「ア」と「イ」については、すでに学習したことが元になっています。脳みそで考えた結果を、筋肉に伝達して動作を起こさせています。
③の答え:
(イ)食べ物を口に入れるとだ掖が出てきた。
(ウ)火にかけたやかんに手を触れたとき手を引っ込めた。
(オ)ひざがしらの下の部分をたたくと足が上がった。
(3)の問題と解説
| (3)円形の水そうにヒメダカを数ひき入れた。ヒメダカの動きが落ち着いてから、図4のように水を棒で矢印の方向にかき回してゆるやかな水の流れをつくった。棒を引き上げて観察すると、ほとんどのヒメダカが水の流れの逆方向を向いて泳いだ。しばらく時間をおいてから、図5のように、縦じまの模様の紙を水そうのまわりで矢印の方向にゆっくり回したところ、ほとんどのヒメダカが ⓑ ある一定の方向に泳いだ。
①下線部 ⓑ について、ヒメダカの泳ぐ方向は、図5の A と B のどちらか。 ②図4、図5の実験で、ヒメダカの反応を引き起こした刺激と、刺激を受け取った感覚器官について、正しく述べているものはどれか。次の(ア)~(エ)から1つ選び、記号で答えなさい。 (ア)異なる刺激を、異なる感覚器官で受けとっている。
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①の問題と解説
円形の水槽にヒメダカを入れ、水をゆっくり、ぐるぐるとかき回し回します。そうすると、ぐるぐると回る水流ができるわけです。
この時、ほとんどのヒメダカは水の流れの逆方向、つまり水の流れに逆らう方向に泳いでいきます。
しばらく時間を置いて=かき混ぜるのをやめたので、水が止まってしまったということです。水が止まった上で、図のようにシマシマの模様の紙を水槽の周りに巻いて、そのシマシマの紙をぐるぐると回したところ、ヒメダカはどちらの方向に泳ぎ出したでしょうか、という問題です。
これは、黒いものがぐるぐると「白い矢印の方向」に回ってるのがヒメダカの目から見えます。
それを見たヒメダカはそれを「景色だ」と思い、「水がこっち(水色の矢印)に流れているんだ」と思ってしまうので、ヒメダカはそれに逆らうように泳いでいきます。

ということで、答えはBということになります。
①の答え: B
②の問題と解説
図4と図5の実験で、ヒメダカの反応を、ヒメダカの反応を引き起こした刺激と、刺激を受け取った感覚器官について、正しく述べているものはどれですかという問題です。
図4の方は、ヒメダカが体の表面で、水の流れそのものを感じて、水の流れの方向を感じてるわけです。そして、水の流れと逆の方に動いています。
図5の方はそうではなくて、目が光を見て、光の動きを見て、黒いもの(白い方を見ているんですが)を見て、「水がこっちに動いてるんじゃないか?」と判断しているということで、感じている感覚が違います。
水の動きをそのまま皮膚で感じている場合と、光を目で感じている場合です。当然、それを受け取る感覚器官も違うので、答えは「異なる刺激を、異なる感覚期間で受け取っている」ということになります。
②の答え: (ア)異なる刺激を、異なる感覚器官で受けとっている。
(4)の問題と解説
| (4)図6のように、A君がものさしを持ち、Bさんはものさしの0の目盛りの位置で、ものさしにふれないように指をそえた。図7のように、A君がものさしを離すのを見て、Bさんが落ちはじめたものさしをどの位置でつかめるかを調べた。表1はその結果を示したものである。これについて、次の問いに答えなさい。
①次の文は、表1の結果をまとめるときに注意すべき点を述べたものである。( あ )、( い )にあてはまる文を答えなさい。 実験で得られた測定値は、測定のしかたなどによって真の値からずれることがある。そのようなときには、次のように処理をする。 ② A君がものさしを離してからBさんがつかむまでに、ものさしが落ちた距離は何cmか。表1の結果をもとに、四捨五入により小数第1位まで求めなさい。 ③ 図8は、ものさしが落ちた距離と、ものさしが落ちるのに要する時間の関係を表したグラフである。A君がものさしを離してからBさんがつかむまでにかかった時間は何sか。小数第2位まで答えなさい。 ④ 図9は神経のつながりを模式的に示したものである。上の実験で、落ちはじめたものさしをBさんがつかむ反応は、刺激や命令がどのような順に伝わって起こったと考えられるか。例にならって、図9のa~cの記号と矢印で答えなさい。 例:a → b → c → d。
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図6のように、A君がものさしを持って、Bさんはものさしの0のメモリの位置で、ものさしに触れないように指を添えました。まだ掴んでいません。
そして図7のように、A君がものさしを離すのを見て、「離した!」と思ったらパッと掴むわけです。その時に「ものさしは何cm落ちたか」という実験をやっています。つまり、反射の実験をやっています。
①の問題と解説
次の文は、【表1】の結果をまとめる時に注意する点は何か、ということです。
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | |
| 測定結果〔cm〕 | 18.5 | 15.7 | 16.1 | 16.2 | 15.8 |
これがその結果です。実験を5回やっていますが、この問題は、実験そのものと直接関係なくて、データの整理の仕方の問題で「どのような処理をしますか」ということです。
まず、得られた測定を見てみると、大体「16」前後にいるわけですが、この中で1回目だけ「18」と大きく外れているものがあります。こういうのをデータで「外れ値」と言いますが、これを入れてしまうと「平均が正しく取れないので、これを除く」ということをやります。
なので、まずやるのは、得られた測定値の中から大きく外れた値を取り除いて、残りのもので平均を取る、というのが正しいデータの処理の仕方です。
ですので、大きく外れた値を除外して、測定値の条件値を取る、というのが正しくなります。
①の答え:
(あ:大きくはずれた値を除外する)
(い:平均を取り)
②の問題と解説
A君がものさしを離してからBさんが掴むまで、「ものさしが落ちた距離は何cmですか」という問題です。
表1で取れたデータが「落ちた距離」なので、①の通り1回目のデータを除外するので、2回目~4回目の4つの平均を取ればいいわけです。
平均の計算をしますので、全部のデータを足して4で割ればいいわけです。そうすると「少数第1位まで求めなさい」ということなので、少数第2位を四捨五入します。
これを計算すると、次のようになります。
\(\frac{15.7 \ + \ 16.1 \ + \ 16.2 \ + \ 15.8}{4} \ = \ \frac{63.8}{4} \ = \ 15.95 \ ≒ \ \color{red}{16.0 \ cm}\)
15.95のうち、少数点第2位は5なので四捨五入すると16.6となります。
②の答え:16.0 cm
③の問題と解説
ものさしが落ちた距離と、落ちるのにかかる時間がグラフにしてあります。

このものさしが落ちてから掴むまで何秒かかりましたか、という問題です。
そうすると、16cmのところで掴んだことが分かっているわけですから、横軸「ものさしが落ちた距離〔c〕」の数値を見ます。「16」のところを見つけて読んでいけばいいわけで、グラフを上にたどって、縦軸「ものさしが落ちるのに要する時間〔s〕」のメモリを見ます。
「落ちた時間はいくつか」というと、0.2の1マス下になります。1メモリは「0.02秒」になっているので、数えると答えは「0.18秒」ということになります。
③の答え:0.18 s
④の問題と解説
図9は、神経の繋がりを模式的に示したものです。上の実験で落ちはじめたものをBさんが掴む反応は、「刺激や命令がどのように伝わっていますか」ということです。

まず、感覚器です。「目で見る」わけです。それで「掴まなきゃ」というのは、その刺激が脳に行って、脳から指令が出て、刺激を通って「手の筋肉で掴みなさい」という指令が走るわけです。
感覚器は「目」です。これで神経を伝わって、脳にその情報が行き、それで「こういう行動を起こしなさい」という行動を「脊髄」を通じて手の「筋肉」に伝わるわけです。

④の答え:b → a → c → d
今回の解説は以上です。
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