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こんにちは。究進塾 編集部です。

今回は、川崎医科大学附属高校の入試対策、第7回として、令和2年の一般入試、数学「第4問」を見ていきます。

取り扱う問題

令和2年 一般入試 数学 第4問「平面図形」の問題です。

問題と解説

△ABCについて、∠CABの二等分線と辺BCとの交点をPとする。さらに、点Pを通り辺ABに平行な直線と辺ACの交点をQとする。このとき、次の問いに答えなさい。

(1)△CAB∽△CQPであることを証明しなさい。

(2)△APQはどのような三角形か。また、その理由を説明しなさい。

(3)AB=6、AC=3、AP=2とするとき次の問いに答えなさい。

①線分CQの長さを求めなさい(求め方や途中の計算式をかくこと)。
②∠CABの大きさを求めなさい。また、その理由を説明しなさい。
③線分BPの長さを求めなさい(求め方や途中の計算をかくこと)。

図形の問題でまず特徴的なのはこの問題で、文章だけで図形を書いてくれていない、ということです。

なので、まずやることは、問題文を理解して図形を自分で書くということがポイントになります。

そして書く時ですが、三角形の問題において注意する点があります。

💡問題に図がない時のポイント

問題に図が無いので、問題文から図が描けるようになろう!
(正三角形、二等辺三角形、直角三角形など、特殊な三角形にならないように描くこと)

注意するのは、上に書いたように、なるべく特な三角形(正三角形、二等辺三角形など)にならないように一般的に書きましょう、というのが1つです。

なので、今ここでは三角形ABCを次のように取りました。

さらに随時、問題文をこの図に移していきたいと思います。

まず「∠CABの2等分線と辺BCの交点をPとする」ということで、ここまでを書くと次のような図になります。

さらに「点Pを通り辺ABに平行な直線と辺ACの交点をQとする」なので、図に書き入れると次のようになります。

今回の問題のように、図形の問題で図が書いてなかったら、このようにして的確に自分で図を書くことが、まず第1ステップになります。

さて、これで小問に移っていきますが、まず(1)から見ていきます。

△CAB、つまり1番大きい三角形、これと△CQPが相似であることを証明しなさいという問題です。

そうすると、まず証明文を書く前に、方針を立てることが大事なのですが、これは相似の証明で、長さの情報がどこにも入っていないので、潜入感を持つことはあまり良くないのですが「多分二角を使うのだ、二角相等を使うのだろうな」なんていうのをイメージしながら考えてみます。

そうすると、確かにまず△CABと△CQPの相似を考えるわけですから、最初に△CABと△CQPにおいて、問題文に書いてあることを仮定します。

辺ABと辺QPは仮定により平行なので、そうすると平行線の同位角により、∠ABCと∠QPCが等しくなります。

さらに、∠BCAと∠QCPは同じ角度ですので、∠BCAと∠PCQは等しいです。

これで2つの角度が等しいということが言えたわけですから、二角相等により△CABと△CQPは相似だということが、このように証明できます。

1)の答え

△CABと△CQPにおいて
仮定よりAB║QPなので
∠ABC=∠QPC(同位角)
∠BCA=∠PCQ(共通)
よって、△CAB∽△CQP(二角相等)

(2)ですが、「△APQ、この三角形はどんな三角形ですか。その理由は何ですか」という問いで、これを考えてみたいと思います。

まず仮定より、∠BAP、これは角の二等分線だと言っているわけですから、ここの角度∠BAPと∠QAPは等しいわけです。

それで、なおかつ、辺ABと辺QPは平行なので、∠BAPと∠QPAが錯角により等しくなります。

ということは、図に〇で書いた3つの角度が全て等しくなるので、∠QAPと∠QPAが等しいということになります。

従って、△QAPはQA=QPの二等辺三角形ですよ、というものが、説明付きで答えることができます。

(2)の答え

仮定より ∠BAP=∠QAP
仮定より AB║QPなので
∠BAP=∠QPA(錯覚)
よって、∠QAP=∠QPA
したがって、△APQはQA=QPの二等辺三角形

では(3)を見ていきます。

今度は具体的に長さの情報が入ってきて、「ABが6、ACが3、APが2とするとき」ということで、この情報を図に加えてみます。

それで、次の問に答えなさいということです。まず「① 線分CQの長さを求めなさい」ということで、先ほど(1)で△QPCと△CABが相似ですよということを証明しました。

さらに、角の二等分線の定理より、「辺BPの長さ」対「辺PCの長さ」は6対3になります。つまり、この長さは2対1ということになります。

角の二等分線の定理は、三角形で角度を二等分した時に、下図のように辺の長さをそれぞれa、bとすると、

底辺を二分した線の比はⓐ対ⓑになる、というのが角の二等分線の定理です。これはよく問題を解く時に使うので、覚えておいてください。

そうすると2対1なので、2つの三角形△QPCと△CABは相似だということをすでに証明できているわけですから、辺PCと辺BPが1対2ということは、辺QCと辺AQが1対2ということになります。

ということは、全体の長さが3なので辺CQの長さは1で、後で使いますが辺AQの長さは2です。

このように分かります。なので辺CQの長さは1になります。

(3)①の答え

角の二等分線の定理より BP:PC=6:3=2:1
△CAB∽△CQPなので、CQ:QA=CP:PB=1:2
よって、CQ=1

次に②、∠CABの大きさを求めなさいという問題ですが、その理由も含めて答えなさいということです。

まず、さっき言ったように、辺APの長さは2になります。そうすると、2番目でこの三角形はAQ=PQの二等辺三角形であるということを示していますので、この長さが等しくなってどちらも2ということになります。

そうすると、△APQは辺の長さが全てにQA=AP=PQ=2になるので、これは正三角形になるということになります。

ということは、この角度、〇1つが60°っていうことになるわけです。

すると求めたいのは∠CABなので、これは角度を二等分していますから∠QAPを2倍すればいいわけで、つまり60°の2つ分で120°になります。

(3)②の答え

QA=2
△QAPはQA=QPの二等辺三角形なので、QP=QA=2
よって、QA=AP=PQ=2なので、△QAPは正三角形なので、∠QAP=60°
したがって、∠CAB=2×∠CAP=2×60°=120°

次に③ですが、線分BPの長さを求めてくださいということで、求め方や途中の計算式も書きなさいということです。

さて、これが一辺の長さが2の正三角形であるということが分かったわけですから、点Pから辺AQに向かって垂線を下ろして、垂線の足をHとすると、この垂線Hの長さは√3っていうことになります。

ということは、底辺となるAQを2等分しているので、垂線HからQまでの長さは1ということになります。

そうすると、この直角三角形に三平方の定理を適用すると、PCの長さを求めることができます。

つまりPCは、「垂線Hの2乗」+「HCの2乗」、つまり\({\sqrt{3}}^2+(1+1)^2\)ということで、計算すると√7になります。

先ほども使いましたが、角の2等分線の定理で、線分PCとBPの長さは1対2になるわけです。

ですから、BPの長さは\(√7\)の2倍、\(2√7\)ということになります。

(3)③の答え

PからAQに下した垂線の足をHとすると、△QAPは正三角形なので
\(PH = \sqrt{3} 、QH \ = \ 1\)
三平方の定理より\( CP \ = \ \sqrt{PH^2 + CH^2} \ = \ \sqrt{\sqrt{3}^2+(1+1)^2} \ = \ \sqrt{3+4} \ = \ \sqrt{7}\)
角の二等分線の定理より、\(BP:CP \ = \ 2:1\)なので\(BP \ = \ 2×CP \ = \color{red}{2\sqrt{7}}\)

以上が、「令和2年度 一般入試数学 第4問」の解説でした。

 

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江口先生プロフィール
<経歴>
東京農工大学工学部卒業 東京大学大学院工学系研究科修了

一般企業で研究職として活躍後に、塾講師へ転身しました。大学補習の物理系科目をメインに活躍しています。明るく親身な指導が特長で、これまで何人も単位取得に導いています。


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