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※こちらのインタビューは2022年に行ったものです。コロナ禍での特殊な事情も含まれますが、参考になるところも多分にありますので、岩手医科大学での学生生活についてご興味のある方はぜひご覧ください。
サークル活動について
並木先生
次の質問なんですけど、部活とかサークルはどうですか?
小山さん
去年はコロナだったので、結局、活動禁止で、ほんの少しだけ解禁されたんですけどまたすぐ禁止になったので、部活もサークルもほとんど去年に関しては何もしなかったですね。
並木先生
そうすると、大学生活は割とそこで交流が生まれたりっていう印象はあるんですけど、その辺をどういうところで?
小山さん
正直、上級生との関わりはあまりなかったです。そのかわり、寮があったので、同級生との結びつきはすごく強かったんですけど、あんまり上級生との絡みっていうのはなかったです。
並木先生
ちなみに大学の試験って結構、過去問を入手して・・・っていうことがあるじゃないですか。通常はサークルとか部活の先輩から情報を得たりっていう方多いですけど、その辺は?
小山さん
入学してすぐに、試験対策委員というのが各学年にあって、その人たちが前年度の過去問とか使えるような対策のデータをUSBで渡してくれて。 それをみんなそれぞれ持ってるので、サークルに入ってないからといって、ものすごい差が出るかというとそういうわけではないです。
並木先生
みんなにある程度の情報は、ちゃんとあるんですね。
小山さん
はい。加えて、学年全体で勉強の情報共有しているLINEとかあったりするので、そこで試験直前になったら、いろんな情報が出てくるっていう感じですね。
教授方について
並木先生
今教わってる先生方は、医者の先生とそうじゃない大学の先生っていうのは、割合的にはどのぐらいなんですか。
小山さん
あまり細かい経歴まで聞くことはないんですけど、やっぱり医師で教授をやってるって人もいるので、授業に遅れてきたりすると「手術だったから遅れた」っていうことがあったりしました。大学病院が隣にあるので。
並木先生
なるほど。
小山さん
でも関係なく、普通の一般の大学を卒業されて、こっちで情報だったり数学だったりを教えてるっていう先生もいます。
並木先生
なるほど。医者の先生だと、やっぱり何かその、羽振りの良さとかも感じるのかなっていうのがちょっと気になったんですけど。
小山さん
そうですね。一目は置きますよね。医者なんだっていう。
並木先生
なるほど、やっぱり。
小山さん
やっぱり医者でもあるんだなっていうことを意識はします。やっぱ「あの先生は医者なんだろうか」ってことは多分、少しはみんな気にしてて、医者ってことがわかると「ああそうなんだ」っていうことで。だからといって何かってことはないですけど、「あの先生は医者でもあるんだな」ってことは一応。
並木先生
自分のやっぱり目指す道でもありますしね。
小山さん
はい、そうですね。
男女差について
並木先生
先輩の話とかあんまり入ってこないかもしれないですけど、やっぱり1回、男女差別が社会問題になってから、岩手医科大学でもだいぶ8変わったんですかね、女子率が高くなったりとか。
小山さん
去年の入試結果のデータを見ると、合格率は確か女子の方が高かったと思います。同じ人数を受けたら女子の方が多く受かっているというデータが出ています。
並木先生
本当ですか。
小山さん
以前はどうだったかわかんないですけど、少なくとも社会問題として表ざたになってからは、あまり女性差別っていうものはしてないですよね。
並木先生
そうですよね、4-6ぐらいの割合ですもんね。
寮生活について
並木先生
岩手医科大っていうと、やっぱり寮生活が特徴だと思うんですけど、どんな感じなんですか。
小山さん
寮は、各出身地ごとに多分ばらけて、大体1ユニットっていう単位が与えられるんですけど、8~10人ぐらいのひとまとまりで、1年間その人たちと生活していく感じですね。
並木先生
1年間?それはもう1年限定なんですか。
小山さん
希望すれば、2年も可能ってことになっています。だから僕のユニットには希望を出して、2年生も1人いましたね。
並木先生
それ以外は皆さん、1人暮らしされる感じなんですか?
小山さん
そうですね。寮へは希望を出せば、成績とかと照らし合わせて、大丈夫そうだったら2年生でも入れるんですけど。そういう意思がなければ、その大学付近でアパートを借りて1人暮らしって感じですね。
並木先生
そこはユニットの中ではいろいろな交流があるんですか?
小山さん
ありますね。結構夜遅くまで、いろいろ喋ってみたり、テストが終わったらみんなで一緒に食事をしてみたり。寮じゃなかったらまず話さなかっただろうな、っていうような話とかもしたりするので。寮生活っていうのは、交友関係を深める意味では役に立ったっていうか、ありがたかったですね。
並木先生
あれですか、部屋自体は相部屋なんですか?
小山さん
部屋はそれぞれ個室で与えられてて、出るとすぐに大きなラウンジがあって、大体ユニットメンバーの人数分のちっちゃい椅子みたいのがあって、そこで座って勉強したり談笑したりっていう感じです。
並木先生
なるほど。食事とかも一緒なんですか?
小山さん
食事とかも、最初の方はみんなで行ってたんですけど、それぞれ生活スタイルがあるので。食堂は「この時間からこの時間に来てくれ」って感じなので、生活スタイルが似たようなメンバーが居れば一緒に行ったりするって感じですね。みんな、たまたま寝てたりとか勉強してたりすると、自分1人で行くってこともありました。
並木先生
なるほど。出身地は結構ばらつきがありますか。やっぱり東北県内の方が多いですか?
小山さん
東北県内が大体全体で5割ぐらいで、それ以外が残りの地域です。で関東はちょっと多めかなって感じなんですけど、それでもやっぱり全国から来てますね。
他学科との交流
並木先生
そうですか。他の学部との交流は今のところはないわけですよね?
小山さん
そうなんですよね、ないんですよね。
並木先生
ありそうですよね、岩手なんか。
小山さん
全学部合同ってことだからあるのかなと思ったんですけど、コロナの影響であんまり、一応隔絶されてるっていうのか、あんまり一緒になりはしないですね。
並木先生
元々は部活とか一緒だったわけですよね。
小山さん
そうですね、部活とか全部同じですね。
小山さん
コロナの関係で部活もないし、本来だったら他の学部とかも合わせてディスカッションしたりっていうような授業もあったはずなんですけどなくなって、オンライン上でのやり取りっていうか、「医学部の小山です」「薬学部の誰々です」っていう感じのやり取りはあったんですけど、別にその顔も知らなければ、名前もその場限りという感じです。
学内恋愛はある?
並木先生
学内恋愛とかは結構あるんですか。大学で。
小山さん
まあ、ありますね。
並木先生
あるんですか。でも、サークルとか部活が少ないと、そしてユニットも男女がわかれていると、あんまりそういう交流する場面が少ない感じもするんですけど。
小山さん
同学年内でのグループ学習っていうのがあったりするので、発表するにしても、大学側がランダムに男女混合でグループを決めて、そこで仲良くなったりとかっていうのはあります。
並木先生
それは大学が決めるんですね。そのグループは。
小山さん
そうですね。ランダムかなんか分からないですけど、決めて。そこで意気投合して付き合ってるようなカップル、多くはないですけど居ますね。
並木先生
なるほど。やっぱりコロナでね、部活がなくなったりとかして、そういうの割合的には少なくないでしょうか。
小山さん
少ないと思いますね。出会いっていう観点から見ると、間違いなく少ないと思うんで。たまたま知り合う先輩とか、同学年内で実習で同じだったりとか、そういうことがないと。あとまぁ席・・・あ、席が指定なんです。席が近くて仲良くなってそのまま付き合う、っていうパターンだと思いますね。
学生の家庭環境について
並木先生
やっぱり私大医学部っていうと、親御さんがお医者さんの方が非常に多いっていう印象なんですが、その辺はいかがですか。
小山さん
もうそれはおっしゃる通りというか。やっぱり親が医者っていう人は多いですし、医者じゃないとしても、歯科医だったり、獣医だったり。そういう医療関係の職に就いてるっていう人が、本当に多いですね。それ以外の一般のサラリーマンだったりっていう人は、少数派に入ると思います。
並木先生
そこはちなみに、推薦入学・一般入試っていうところでも、あんまり変わりはないですか、割合は。
小山さん
変わってきますね。一般入試の方が、やっぱり親が医者が多いです。
並木先生
そうですか。
小山さん
推薦で入ると、いくらか県から奨学金をもらえたりするっていうことがあるので。よりいろんな人が受けることができるので、推薦入学の方が、親が医者じゃないって人が多いですね。
並木先生
ちなみに推薦入学だと、学費面でも多少違うんですか。
小山さん
そうですね。うちの大学は確か2つあって、県から3000万くらいもらえるやつと、1400~1500万ぐらいもらえるやつがあって、そのいずれかをもらってる人は、親が医者じゃないっていうケースがあったりします。
並木先生
なるほど。ちなみに勤務医が多いとか開業医が多いとか、その辺まではあんまりわかんないですかね。
小山さん
まぁ、開業医が多めだと思います。
並木先生
そうですか。あれですか、話ししててやっぱりちょっとこう、なんていうか、リッチだなというか、ちょっとすごいご家庭なんだなっていうのを、垣間見ることってのは多いですか。
小山さん
あんまり・・・みんなその、慎ましい人が多いっていうか、そこを前面には出してこないんですけど、ふとしたときで、あれ、おかしいなっていうことを感じるときはあります。
並木先生
具体的にはどのような、会話とか。
小山さん
着てるものの値段だったりとか、そういう話でちょっと盛り上がったりすると、やっぱりいいものを着てたり。あとは進級祝いでよくある話ですけど、いい車を買ってもらうとか、そういう話があったりするので「やっぱ普通とは違うんだな」と感じますね。
並木先生
あれですよね、やっぱり寮だから、車に乗る場面っていうのはないわけですよね。
小山さん
そうですね。進級して1人暮らしがあったときに自分の車が欲しいということで、みんなが知ってるような車に乗ってるっていうことはあります。あとは、ゴールデンウィークとか定期的な休みがあったときに、ある程度お金がある人は帰省を結構してるっていうか。新幹線とか結構高いじゃないですか。その辺はあまり気にせず、帰りたいときに帰る、みたいな感じですね。
並木先生
なるほど。ただ、医学部だと、やっぱり海外旅行みたいなのは少ないですよね。時間的にも。
小山さん
特に今年はコロナがあったので、その選択肢はなかったですね。
浪人生はなじめる?人間関係について
並木先生
小山さんは5浪されて入学されていますが、多浪してる方にとって、実際に入学した後、同級生にうまく馴染めるのかっていうところは気になると思うんですけど、その辺はいかがですか。
小山さん
最初、自己紹介とかで年齢を言ったときに、敬語とかを使われることはあるかもしれないんですけど、時間が経つにつれて、お互い砕けた関係っていうか・・・年齢差があるから馴染めないってことは全くなくて、自分からあまり引け目とかに感じずに、その辺を出さずにしっかりコミュニケーションができれば、全く問題なく馴染めると思います。
受験生へのメッセージ
並木先生
多浪しながら医学部合格を目指している方に向けて、何か伝えたいことや、メッセージがあればお願いします。
小山さん
多浪してしまってる時点で、面接においては現役とか1浪よりよっぽどいい経歴だったり、喋れる強みがなければ、同じボーダーライン乗ったときに、多浪生の方が多分はじかれてしまうと思います。
小山さん
なので、多浪でどうしても受かりたいっていう人は、正規合格をちゃんと勝ち取れるよう、それぐらいまで努力して「自分はちゃんと正規でも受かるぞ」っていう、そのぐらいの学力と自信を持って、試験に臨んで欲しいですね。それだけの努力をして、正規で通るんだっていうような意思を持って欲しいです。
並木先生
本日は貴重なお話をいろいろ聞かせていただいて、ありがとうございました。
小山さん
こちらこそ。