究進塾

インタビュー

INTERVIEW

ゆうたろう様合格インタビュー (2) 心身ともに陥った不調

<インタビューの続きです>

心身ともに不安定な時期

北田:でもさっきの前期、中期、後期の話でいくと、最初は本当に不安定だったね。心身ともに。授業をちょいちょい休んだりとか、勉強がコンスタントにちゃんとできてることが初期は全然なかった。

ゆうたろう:本当に。「何もできてなかった」って言った方が正しいぐらいですよ。

北田:ご家庭のコミュニケーションがうまくいかないことがあったり、全然勉強に関係ない悩みとかもね、結構ちょいちょい挟んだよね。

ゆうたろう:そうですね。

北田:なんかすごい哲学的な…ちょっと覚えてないんだけど。

ゆうたろう:そんなことありましたね。

北田:すごい哲学的な悩みを抱えてて、それで何か勉強が手につかないみたいなこともあって。その話を授業でも結構した気がするけど、あの時期って今振り返ったときに、何だったんだろう?このインタビューを見てくれる人も、「何かやりたいとは思ってるけど、なんかうまくできない」みたいな悩みがあると思うから参考になるんじゃないかな。あの時期って「こういうことが役に立って、ちょっと解消に向かえたな」みたいなことってある?

ゆうたろう:そうですね…。「あの時期はこういう時期だ」っていうことは、自分でちょっとあんまり正確に言語ができてなくて。でも今振り返ってみると、自分の中でその時期は何か、無駄ではなかったなって感じは。 やっぱり受験で浪人して長かったり、普通に現役生の方でも1年間頑張るっていうことは、途中で疲れちゃったりもすると思うんですけど。そうですね…あの期間は、1回ひと息ついてた期間なのかなって。

北田:なるほどね。

ゆうたろう:そのときは思ってなかったんですけど、今振り返ったら、あのとき自分の中の自分とかと色々向き合ったりして。時期的なものもあって、哲学的な感じで考えすぎちゃったりしたこともあったんですけど、1回ひと息つけて、もう一度頑張るぞっていう、もう一度勉強に本腰を入れるための、1回外立ち止まって息を整える、そういう期間的にはなったのかなって。自分の中で振り返るとそう思って。「そう考えても無駄じゃない」みたいな。

北田:エネルギーチャージみたいな。

ゆうたろう:そうですね。

北田:なるほど、そういうことなんだね。 去年の受験が終わって、多分そこまで猛烈に頑張ってただろうから、1回それが切れたところだったんだね。じゃあ、良かったのかもね、ある意味。エネルギーがない状態を、無理やりトップフォームに持って行こうとしなかったわけじゃない。それがよかったのかもしれないね。

ゆうたろう:そうですね、結果的には。

北田:体もしょっちゅう壊して。

ゆうたろう:本当に「自分、なんでこんな急に弱くなったんだろう」っていうぐらい。

北田:だから本当に“ガス欠”というかさ。エネルギーを使い果たして、「ちょっと自律神経が乱れてるんじゃないか」っていうタイプの体の壊し方が多かったから。だからあの時期、教える側としてもさ、もちろん目指すところが目指すところだから今ちゃんと勉強した方がいいけど、でも明らかにこのコンディションで「いや休むとかそうじゃなくて勉強しようよ!」って言うべきじゃないな、っていう感じはあったから。さっき言った「手綱を甘く持つ」じゃないけど、ある程度回復したらきっとゆうたろうくんは自分でちゃんとギアを入れられると思ってたから。それがちょっと思ったより長かったけど。

ゆうたろう:そうですね。

北田:あの期間は、夏ぐらいまで結構ずっと低調で。ちょいちょい勉強はしてたけど、何て言うか…あんまり「医学部受験生です!」感はなかったと思う。

ゆうたろう:そうですね。全然なかったと思います。

北田:でも、そうやって今振り返ってみると、そういう充電期間っていうか、それがあったって言われたら「なるほどな」って納得する。やっぱり、やるときの馬力がめちゃくちゃ強いから。

ゆうたろう:そうですか。

北田:1回目の受験までのときのエネルギー消費が、とんでもなかったんだろうね。

ゆうたろう:はい。

北田:だからやっぱり、復活するための充電期間もそれだけ長くて。もしかしたら浪人生でこれを見てくれてる人は、自分のそのエネルギーがない状態に気がついて「あ、使い果たしたから、今はエネルギーが無いのはしょうがないんだ」っていうふうに思ってもらったらいいかもしれない。

ゆうたろう:はい。

北田:それが大体夏ぐらいまでずっと続いて秋ぐらいに確実に良くなったなっていうゾーンがあって、なんか初めてちゃんとあの月の授業全部出たみたいな。

ゆうたろう:そんな感じがありましたね。

弱点と視点の改善

北田:あの頃になると、ようやくコンスタントに勉強ができるようになった。

ゆうたろう:はい。

北田:その頃までは、ベーシックなことを結構やったよね。それこそ文法もなんかちゃんとわかってる感じがなかったから、必要なところを全部ちゃんともう1回必要な視点でやり直して。あとは文章を読むとかも。やっぱり医学部ってどうしても、難度がべらぼうに高いわけじゃないけど、量がえげつないっていう。 だから最初期に、長文の訓練してるときに、とにかくパーッと読んで突っかかったところを全部マーキングするっていう方法を取って。要は「何で即座に処理できないか」っていう原因をちゃんと見つけて、そこを潰していこうみたいな訓練をしてたのが、中期ぐらいだった。

北田:あとは、目的意識がそんなにピンポイントじゃなかったと思うんだよね。勉強してるときに、「この大学の、この問題形式に対して、こう訓練します」みたいな、そういうはっきりしたものは元々あんまりなかったから。それを毎週、質問形式別(誤文訂正、並べ替え、発音アクセントなど)で、「この大学の、この大問に、1問でも多く取れるように」っていうのも、あの時期からやり始めたよね。これはもちろん最後まで続けたけど、そういう時期が中期。で後期になるともう過去問も結構ガシガシやったね。

ゆうたろう:そうですね。

北田:こんな感じで、量的には結構忙しかったと思う。でも、中期ぐらいからだんだん、授業で渡したことを自分で使ってやれるようになったっていうか。それこそ、例えば問題の解き方とかさ、基本的戦術が全然なかったじゃん。

ゆうたろう:はい。

北田:見たときに「いけるかどうか」みたいな感じでさ「正解がどれか」じゃなくて「どうして自分がこの問題を間違えたのか」「何が足りなかったから間違ったか」っていう目線が必要なんだけど、最初はそれがあんまりなくて。

ゆうたろう:はい。

北田:でも、訓練していく中で、後半はだいぶ自分でそれが見れるようになってさ。

ゆうたろう:そうですね。

北田:その辺りの「ギア入ったな」っていう。自分でできることが目に見えて増えてるなっていう感じはあった。「これが“ノってきたゆうたろう”かぁ」と。(笑)

ゆうたろう:(笑)

北田:後期はそういう感じで見てたっていうね。

波に乗るまでは授業の当日キャンセルも

並木:乗ってきた時期っていうのは、何月ぐらいですか?

北田:ちゃんと勉強が、ある程度軌道に乗ったなって明確に言えるのは、9月です。だから夏までは、何もやってないわけじゃないけど、ちゃんと進んでるっていうより、ギリギリのところを押さえてるっていうぐらいの印象でした。

並木:そこまでの間は、授業の当日キャンセルも度々ありましたね。

北田:ありましたね。

並木:そこに関しては、説教するみたいな感じはなかったんですか?

北田:あ、全く僕はなかったつもりだけど。(笑)

ゆうたろう:いや、全くありませんでしたね。(笑)

北田:一般に言えることですけど、生徒がうまくいってないときに、やっぱり「しかる」系の言葉を出しちゃうと、それでうまくいくことって、ほぼないと思うんですよね。すごく普段ちゃんとやる子で、ちょっとだけ甘えが出ちゃったり、ふらついちゃったときに「軽くたしなめる」っていうのはありだと思うんですよね。それだけで、そういう子って絶対ちゃんと戻るんですよ。

それで戻れないようなタイプのときに、こっちがエスカレートして注意してしまう、何かきつく言ってしまうっていうのは正直効果はないです。周りから見てる側としては「いやちゃんと言ってくれよ」って思う気持ちはすごくわかるんですけど。それを、そういう“こっちの欲”をぶつけるのは、生徒にとっては全然プラスにならない。

北田:確かに、授業の当日キャンセルで「あっ、今日休みか!」みたいなのは結構あったけど。でも、「今のゆうたろうくんには、それもそれで必要なプロセスなのかな」っていう。こっちがよっぽど何か手を加えないと明らかに危険だなっていうほどではなかったですし。ご家庭のコミュニケーションの問題とかは、面談をしたりとか…っていうのはありましたけど、そんなに介入せずという。

自分でちゃんとしかるべきときに戻ってこれるだろうというような感触は、もうちゃんと持ってました。

並木:「何とか間に合うかな」っていう手応えは先生も感じられてたっていうことですか。

北田:間に合うかどうかっていうことは、あまり考えないようにしたというか。それこそ医学部なんて、どこまで行っても安心はないじゃないですか。なので間に合わせるっていうことを、僕の欲として出してしまうと、「勉強させなきゃ」っていうふうに思っちゃう。なので、明らかにゆうたろうくんがちゃんと自分の力で戻って来れるタイミングを大事にして、そこからできることをマックスやろうっていう。

もちろん間に合わせたいって思いはあるにしても、そこを最優先にはしないでおきたいって思ってやってきた。だから、「結果として正解だった」ってことだと思うんですよね。この結果を出せたっていうのは。

スランプ中の心身をどう捉えたか

並木:ゆうたろうくん的には、前半のスランプ気味なときも「やるぞ!」っていう気持ちは自分の中では消えていなかった?

ゆうたろう:9月以降ほどではないんですけど、何て言えばいいですかね…休んでた時期も、心の中では医学部受験自体を完全に諦めてる状態ではなかった感じで。やっぱりはたから見ると、休みまくって1回逃げるみたいな形になると思うんですけど、逃げてても、やっぱり諦めてはなかったっていう状況ですかね。

並木:勉強は続けていたんですか?

ゆうたろう:そうですね、自分でぼちぼち。北田先生と一緒にやるときとか、ギアが入った9月ほどではないんですけど。ちょろっとやったり、好きな科目をやったりぐらいは。本当に、必要最低限の最低限!ぐらい。

北田:首の皮一枚、繋げておくための感じかな。

ゆうたろう:そうですね。ギリギリのラインをずっと、下がってあげて、戻って戻してみたいなものは、自分でも続けてたって感じですね。

並木:さっき北田先生が言ったように、多分エネルギーを1年目でやっぱり使いきったところがあったんでしょうね。それまですごい勢いでやってたってことですよね。どうしても本能的に「ちょっと休みたい」っていうのが出たんでしょうね。

ゆうたろう:そうですね。そうかもしれません。

北田:僕らにとっても、すごく示唆に富む話ですよね。

並木:そうですよね。

北田:表向き、ちゃんとできてないように見えることってよくあると思うんですけど、それって必ずしも「本人が全然駄目」でそうなってるわけじゃなくて、よくよく聞いてみると「なるほど、そういうモードなんだ」と。だからやっぱり、ちゃんと本人が持ってる力を信じて、待つべきときは待つっていうのは、やっぱり重要なんだなっていうことを、今回もすごく感じたケースですね。でもよかったよね、本当。あの時期、変に無理しなかったことも良かったのかもしれない。

ゆうたろう:そうですね。結構それも効いてると思いますね。

北田:だって体もね、多分無理してたよ。

ゆうたろう:異常なぐらい体調崩してましたからね。

北田:明らかに「ただの風邪とかじゃないじゃん!」みたいな感じだったから。

ゆうたろう:インフルエンザの後に、「俺、初めて聞いた病気になってる…!」みたいな、そんな事があったりして。体調面でも結構やばかった時期ではあります。

北田:そうだね。でも、その時期を越えてからは全然なかったね。

ゆうたろう:そうですね、全く。体調も崩さず、元気いっぱいで。

北田:そういうものなんだな。根本的に体が弱い子じゃなくて、その時期に限定的にそうなってて、ちゃんとギアが上がってからは、ちゃんと「受験生っぽい」っていう感じの勉強になりました。

 

<続きます>