究進塾

インタビュー

INTERVIEW

有坂様 合格インタビュー

【インタビューにご協力いただいた方々】
有坂様:滋賀大学大学院 データサイエンス研究科博士前期課程データサイエンス専攻に合格。
佐々木先生:有坂様の担当講師。研究計画書・小論文・面接などを主に指導。
並木塾長:究進塾の塾長。
*以下、敬称略。

 

インタビューQ&A

並木:本日は、滋賀大学大学院のデータサイエンス研究科博士前期課程データサイエンス専攻への合格を勝ち取られた有坂様にインタビューを行っていきます。

有坂:よろしくお願いします。

会社の上司から提案された大学院受験

並木:早速最初の質問ですが、なぜ大学院を受験しようと思われたのですか?

有坂:一番のきっかけは私が所属している会社の上司からの提案です。会社の成長や自分自身の成長のためにデータサイエンスをこう学んでみないかと提案を受けました。そのために、しっかりと専門的な知識の学習が必要なので、大学院への受験を提案されました。

有坂:今後の自分の成長も、会社として今後成長していくためには大学院で学ぶことはもちろんなんですけれども、データサイエンスについてしっかり学んでいくことは必須だなと改めて感じました。そのため、大学院の受験をしようと決意しました。

並木:究進塾を見つけられたのはどういうきっかけといいますか?

有坂:今回社会人としての入試だったので、書類選考と研究計画書の書類を作成することが必須でした。社内において研究計画を実際に書いた人や、大学院に行ってる方をすぐに見つけられなくて、社外で客観的に見てくれる方が欲しいというか、見ていただきたいなと思ったので、インターネットで大学院専門の教育、講義をしてくださる塾を検索して色々探したところ、究進塾が見つかりました。

並木:その後、佐々木先生の体験授業を受けられましたが、その時の印象はいかがでしたか?

有坂:非常に良かったです。事前に問い合わせとかで色んな塾がもちろん無料体験の講義をしてくださるんですけど、究進塾が1塾目でした。実際に受けた時に全体の流れの説明や、自分の現状と抱えている問題点だったり、自分がテーマにしようとしていることをを踏まえて今後の流れについてご説明いただけました。例えば、具体的に書類作成するまでにどのくらいの講義でこんな感じで進めましょう、みたいなところを明確に教えていただけました。自分でも完成に至るまでのイメージがついて、そこが非常に良かったなという風に思います。

並木:佐々木先生は、最初の体験授業でお会いした時の印象は覚えていますか?

佐々木:もちろん覚えています。有坂様は、実は旧年度も同大学院を受験されていました。体験授業の際にも、初年度に提出された研究計画書を拝見させていただいたんです。理由としては、初年度の提出がどこまでご自身でできてるのかをヒアリングしたかったからです。研究計画書自体はしっかりできていたのですが、残念な結果になってしまったので、なぜなのかを考えた時に、有坂様の勤めている会社が比較的新しい業界に参入されているものですから、やはり先行研究が非常に少なくて、大学院が求めているアカデミックな要素が少なかったんです。

佐々木:分かりやすく言うと、研究計画書が社内プロジェクトの資料みたいな形のまとまりで完成されていたので、おそらく、大学院の先生方が業界が新しすぎるために、ピンと来ていないのではないかというと考えました。その点をディスカッションしながら掘り下げて、あるいはその辺を有坂様が気づいておられるかとかいうところを、まず重点的に話をさせていただきました。そこをお話しながらご自身で気づかれたので、全体計画をしっかり詰めていくと、テーマを変えてもしっかりとした研究計画ができるんじゃないかという確信はある程度持てましたね。

並木:そうでしたか。ちなみに、有坂様は短期プランでのご受講でしたが、授業の頻度や回数はいかがでしたか?

佐々木:トータルの時間数で割り振りました。社会人入試は、最後プレゼンテーションですとか、面接も非常に大事なんですね。後半でそこを重点的に対策する時間を何時間か残しつつ、前半を大きく2期ぐらいに分けてフィードバックができるように考えました。

有坂:毎回の授業時間はほとんど1時間でした。

佐々木:ちょっと詰めてやるときは1時間半ぐらいですけど、1時間7回ぐらいやって、後ろ3回は面接だったり、プレゼンテーション対策として、そこはキッチリ計画して進めました。

並木:次の授業までのスパンは1週間とかが多かったのでしょうか?それとももう少しスパンがありましたか?

佐々木:そうですね。1週間~10日くらいでした。

並木:その間に課題とかを出すんですか?

有坂:そうですね。フィードバックを頂いた部分について修正したり、新しく論文を読んでみて、先行研究として使えそうなものや、参考になりそうなものを入れ込んでまた提出、という感じにしていました。

並木:論文については、佐々木先生が授業でこういう論文読んでみたら?といったアドバイスをされたのでしょうか。

佐々木:アカデミックな視点から、大学院の教授が見たらどうか、面接だとこういうことを聞かれるのではないかということもあらかじめ想定しました。不足しているところは絶対聞かれてきますから、そこを補うような形で、特に大学院のこの研究計画は、先行研究をどれぐらい研究しているか、読み込んでいて分析しているかというのを、非常に先生方は気にされるので。その中で担当教授が「本当にこの分野は自分が指導できるのか」っていう思いも大学院側は持っているので、その点について不足してるところは、順を追って追加で調べてみてもらったり、書き直してもらったりということはかなりしましたね。

並木:ちなみに、有坂様は滋賀大学に最初から絞っていたのですか?

有坂:最初はですね、1つの候補として検討はしたのですが、他にもいくつか候補は出してました。実際に体験授業みたいな形で、それぞれの大学院の授業を受講したこともあります。実際に受講をしてみて、滋賀大学大学院を第一志望という形で志望した次第ですね。

並木:実際に大学院の授業を受けられたということですか?

有坂:そうですね。実際に受講してみました。

並木:なるほど。かなり珍しいというか、実際に授業を見に行かれる方は少ないと思いますが、具体的に見たかったということでしょうか。

有坂:それも1つありますし、去年1回受けてみて合格ができなかったので、実際に入学するまでもう1年掛かると考えると、事前に大学院の授業を受けておいた方がいいのではないかと少し思ったからですね。

並木:大学院の授業はオンラインで受けられるんですか?

有坂:はい。オンラインで受講したものもあれば、対面で受講したものもありました。

並木:それはすごいですね。熱意も伝わりそうな感じがします。

佐々木:対面で受講してみるというのは、担当教授もしくは授業を体験できるというだけではなく、入学された生徒さんとかもいるので、その方とお話とかもできたのがとても大きかったというのも聞きました。

例えば、どんな研究計画を出したのかと、支障のない範囲で教えてもらえることで、自分は今年度、こういうものを出せれば良いのではないかという立ち位置が分かったということをおっしゃっていましたね。こういうことは、やっぱり実際に出向かないとなかなか他の生徒さんとの交流は普通できないので。そこがね、実は結構大きかったんじゃないかなと感じましたが、有坂様としてはどうでしたか?

有坂:非常に大きかったなと思います。普段なかなか繋がりを持てないような方々なので、そういうところでディスカッションだったり、交流ができたのが非常に良かったですね。

並木:大学がそういう場を用意してくれてるんですか?

有坂:時間や場所は設けていなくて、いわゆる休み時間やお昼の時間などの授業の合間に、積極的に声を掛けていきました。

並木:そこにはもう入学している、基本的にそこに通っていらっしゃる学生さんばかりですよね。そこに有坂様がお一人で聴講に行ったということですね。大学院的にはOKなんですか?

佐々木:そうですね。事前に申請してOKもらっていれば問題ありません。

並木:すごい積極性がありますね。しかも、休み時間に声を掛けるというのは勇気がいるというか。

有坂:逆に僕だけ正規の生徒じゃなかったので、傍からみたら全然一緒なんですけど、生徒さんからすれば知らない人がいる、と分かるんですよね。それもあって、逆に声を掛けていただいたりとか。

並木:結構社会人の方が多い専攻なんですか?

有坂:学生の方がもちろん多くて、3分の1くらいが社会人という感じですね。

並木:社会人の方は年齢も結構色々?

有坂:そうですね。かなりバラバラです。はい。業種もバラバラで。

並木:おそらく大学院としては、意図的にそういうような構成にしてるんでしょうね。

手応えを感じ始めた時期

有坂:どのぐらいでしょう?2、3回目ぐらいの授業ぐらいからですね。最初は講習というか、1、2回目ぐらいの授業の時に一緒に色々練っていただいて。

佐々木:テーマを変えるという、割と決断が必要だったものですから。有坂様の話であったように、所属してる会社の理解も必要になってくるので、テーマを変換することで、その辺りの調整もされたと思います。

有坂:最初に、構成を考えてから、1回フィードバックをもらい、もう1回修正をしたぐらいから、やっぱりテーマをチェンジして、しっくりくるというか、自分がやりたい部分も徐々に明確になってきました。手応えを感じたというよりは、気づきを得られたかなと思います。

佐々木:こちらから「これにしましょう」と言ってるわけではないので、まずは、前回の受験で使った書類の弱いところはこういうところで、おそらく大学院はこういうことを考えてるから、そこに合致するようなテーマ、データサイエンスを使う方が良いことを伝えました。先ほどお話したように、有坂様が所属している業界はまだまだ新しい業界ですから。大学院の研究論文が豊富にあるわけでもないので、そこを踏まえて既存の研究の延長でできるような位置付けなんです、というストーリーを作っていきました。

並木:佐々木先生的に手ごたえを感じ始めた時期というと?

佐々木:旧年度の研究計画書から、ドラスティックに変わるというところに一抹の不安はありました。けれども、数回やって方針が出てきて、さらに具体的な研究手法や、自分の属されてる業界の分析とか、かなりこう変更した後の初稿が緻密に組み立てができてるのが見えてきたんですね。これは細部を補っていき、有坂様が気づいてない、他の業界の先行研究などが活かせるのではないか、などと補足していけば、研究計画としてはまず第一段階、いい形のものができるのではないかという見通しが立っていました。

データサイエンスでは数学を使う?

有坂:使いますね。社会人入試では必要ないですが。

並木:入学してからは結構そういう授業があるということですね。

有坂:もしかしたら半分ぐらいあるかもしれません。授業の中で実際に使うことはあると思います。

並木:そうすると、入ってからも大変というか勉強することが必要ですね。

佐々木:研究計画書の中に「研究の進め方」のようなものを書かないといけないんです。方法とかもかなり具体的に書かないといけないので、そこでデータ解析の手法やモデルは、数学的、あるいは統計的にこういうことを使うとか、しっかり書かれていました。

並木:そこはどうやって学ばれたんですか?

有坂:書籍やインターネットで調べて、例えば専門的な授業を講義みたいな形でされている塾や、オンラインの動画などを駆使して学習しました。

並木:ある程度素養があるということをしっかり伝えないといけないですよね。データサイエンスは素人では学べない領域だと思うので。

佐々木:実務でもその必要性を非常に感じられていて。業務でたくさんデータサイエンスを活用してやっているかと言うと、そこまでまだできてないんですよね。だからこそ、所属している会社にも必要性を訴求されて、お話を伺っていると、ケーススタディとか、出店とかに関することをやっているのですが、やっぱりまだまだ新しい潜在需要も掘り起こせそうだなと。未知なだけに、すごい先行研究になっていく可能性を秘めていたので、それが既存の論文研究の延長上にあるということさえ伝われば、大学院の方も逸材だなと認めてくれるんじゃないか、という読みもちょっと入れつつ執筆してもらいました。

面接対策が勝利のカギ

並木:10時間でしっかり対策できましたか?

佐々木:最初の3分の1ぐらいで見通しが見えてきたので、あとは細部ですね。面接で聞かれそうなところや、少しバランス的に弱い部分を補強するということになったので、その分後半の面接プレゼンテーション対策を念入りにできたところが、かなり今回の勝因の一因ではないのかなと思っています。

有坂様がすごく積極的で、こういうQ&Aになってくるんじゃないか?みたいなものをまずはご自身でストーリーを作られてきたので、それをベースにもっとブラッシュアップすることができました。面接対策をすごく念入りにやれたこともとても大事だったと思います。

実際どうでした?本番で聞かれたことと、自分が想定してたこととのギャップとか。

有坂:そこまではギャップはなかったかなと思います。ただ、もちろん想定してない質問はありました。とはいえ、事前に準備を重ねていたおかげで、その中から使えそうなことというか、自分の考えをしっかり言語化できたと思うので、非常にありがたかったです。

佐々木:面接はオンラインなんです。そこは対面の面接ではなくて、オンラインだけだったんですよね。

有坂:口頭試問だけなので。

佐々木:おそらく、出願した研究計画書に基づく質問が大半ですよね。事前に先生方も目を通してると思います。

並木:ある程度先生とシミュレーションをしてどういう質問が来るかっていうのを練習できたんでしょうか。

有坂:そうですね。していただきました。事前に自分の頭の中では分かっているけど、いざ言語化すると言葉が詰まってしまいそうな部分も、対策させていただいたおかげで、自分の中でもしっかり解釈して、言語化できたなと思います。

社会人で大学院を目指す方へのメッセージ

有坂:社会人として大学院に受験するとなると、僕は結構ハードルが高いなと改めて感じました。例えば、作ったことのない研究計画の書類だったりとか、先行研究を読んでみることも新しいことなので、大変に思う方も非常に多いんじゃないかなと思います。「何のために大学院に行きたいのか」「大学院で何をしたいのか、学びたいのか」というところが、一番大事になってくるはずです。そこをまず決めて、その後にどんな研究にしていくかというところを詰めていく方が、結果としてしっかりとした綿密な研究計画が立てられるのではないかなと思うので、まずはやりたいことを見つけていただきたいなと思っています。

佐々木:実は、私も社会人で法科大学院にチャレンジして、実際仕事と並行しながら通った経験があります。3年間、働きながら勉強にも励むという実地の体験もしました。その上で考えるのは、一回社会人になってから、もう一度学び直すことは、非常に興味やテーマも磨かれていくので、気になっていたらチャレンジする価値は大いにあると思います。

後は、有坂様のお話からも分かるように積極性ですよね。やっぱり今は、情報がいっぱいネット上にもあると思いますが、実際に出向いてみることで得られるものがあったり。あとは、オンラインとかで説明会とかも結構あるんですよね。マッチングというか、自分がやりたいことが受験先の大学院とマッチしてるかどうか、事前チェックしてもらえるような仕組みもあるんです。

そこがずれると、いくら良い研究計画ができても「うちの大学院ではそれは指導できません」となることもあるので、ぜひ事前のマッチングとか説明会とか、受験を漠然としか考えてなくても、絶対行った方が良いと思いますね。

ネット上の知識だけで慌てて出願するよりは、知り合いの知り合いを辿って、通っている大学院通った・チャレンジした人を見つけてみるとか。自分で汗をかかないと、なかなか有益な情報は得られないんですけれども、それが結実して合格できると、そこまでのプロセスも大変代えがたいものになると思うので、是非チャレンジしていただきたいと思います。僕もチャレンジしてすごい良かったと思うので。

並木:なるほど。
本日は貴重なお話をありがとうございました。これからのご活躍をお祈りしております。

有坂:ありがとうございました。