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インタビュー

INTERVIEW

太田様合格者インタビュー4~講師から見た「院試で受かる人の特徴」~

🔵講師から見た「院試で受かる人の特徴」

並木:永島先生は今までいろんな生徒さんを見てきたと思いますが、「院試で受かる人の特徴・傾向」ってありますか。

永島:そうですね。毎年、大体1人か2人は合格者がいるんですけど、大体院試の1ヶ月前あたりから、もう僕の教えることからさらに先まで成長しちゃって、自分の手から離れていくような感じ。で、どんどん院試に向けて最後自分ですごい全速力で突っ走ってる感じになってる子は、大体間違いなく受かってる感じはありますね。でも実際のところ、そうなってくれる子は少ないですね。

並木:そうですか。

永島:だから、割合にするとどれくらいでしょう…5人教えて1人いるかいないかとか。「そんな子、今年はいなかったな」なんていうような、全くいない年もあったりします。

並木:ちなみに永島先生は、大学補習コースで「単位を取らせる」っていうサポートもされていますが、その受講生でもやっぱり傾向的には一緒ですか。

永島:同じですね。その場合は、定期試験前のもっと短いスパンなんですが、出される範囲が狭いので1週間前ぐらいですかね。1週間前から「もうあと自分でやれます」みたいな。教わったことも目いっぱいやっていますとか、あともう自分の時間でやっていきたいですとか。そういう感じになっていると、間違いなく単位を取ってたりとかします。のめり込んでるんですよね。

並木:なるほど。太田さんもそういう状態になってたっていうことですよね。

太田:自分も「そうなりそうかも」っていう感覚があって、だんだんできることが増えてきて。で、質問の個数もちょっと減ってきちゃって。本当、最後の1ヶ月前とかはとりあえず集中したところでガーッとやっちゃってたんで。そこで「ちょっと何か新しいことで、やってない分野とかやって、質問しようかな」と思ったんですけど、結果的にやらなくてよかったのかなって思います。

永島:そうそう。だからもう、自分で制御できちゃってるんですよね。「ここに手をつけたら、逆に点数を落としちゃう」とかっていう、“テストで点数を取るための感覚”っていうのが研ぎ澄まされてきている感じの、表れだと思うんですよね。そういう子もいる、いないというのがあるので。そういう感じが出てくるとやっぱり大体受かってたりしますね。だから、そこに至るまで何とか道を繋いであげるっていうのが、毎回の仕事になっている感じが、最近はしています。

並木:多分、太田さんの場合は、永島先生の中では早い段階で、その道筋が見えたっていうことですよね。

永島:でも、最初はやっぱりわからないことだらけだったと思うので、やれることを増やすところですね。その部分に関しては僕も、自信はあるかないかというと、完全に試行錯誤状態です。「この子がその後ちゃんと受かるまで成長してくれるかな」っていうのはクエスチョン状態ですけど、とにかく最初は、どんな子でもやれることを増やしてあげる。で、そのうちにやれることが増えると、自然と、今度はやれることが増えたから、努力を向ける方向がいっぱいできるんですよ。それで自分で色々あちこち努力して、倒していくっていう姿が見られるようになると、僕としては「成功へ向かってる道筋だな」っていう感じがします。

並木:全部の受講期間が4ヶ月ぐらいですもんね。初期から考えると、短い間でその段階から手が離れるまでが結構早かったってことでしょうか。

永島:そうですね、人によるんですけど。最初に言ってくれた通り、院試って実際1ヶ月で済む子もいるんです。ただ、1ヶ月前から対策して受かる子って、もうその時点で基礎が積み上がっていて完成されていて、苦手意識がない状態で。「あとはもうここに向けて頑張るだけ」っていうのが自分でもよくわかっていて、それを助けてくださいみたいな感じの状態が多いんです。
でも太田さんの場合は、やっぱり苦手意識の分野に大きく穴が抜けているところがあったので、そこに対してできることを増やしてあげる、っていうことをしました。やっぱりゼロから組み立てなきゃいけないとなると「ちょっと4ヶ月間で足りるかな…」っていう感触はあって、大体3ヶ月ぐらい、年明けるぐらいまでは、ちょっとクエスチョンマークは残ってたかなと思いますね。年明けてから、変わっていく姿が少しずつ見受けられたかなっていう感じです。

並木:その辺の感覚は、ご自身も一緒ですか。

太田:そうですね。物理化学に関しては結構、できることはだんだんと増えていって。だんだん「出される問題ってこういうのしか出てこねえな」みたいにわかってきて、大体把握できてる状態にもなってきて。無機化学と有機化学は、塾に通い始めた頃、最初自分で勉強してたんですけど、結構難しくて。自分の大学の内部の院試よりはちょっと難しかったり、分野がちょっと違うのが出てきたりとかして、苦戦しながらやっていて。そっちの勉強を1回止めて、物理化学に全集中したんですよね。
そんな感じで勉強していて、年明けぐらいから、やっぱり過去問を解いていても本当にスラスラ行くし。で、そうなったときに、もう1回有機化学・無機化学を見直して、時間をかけていくと、最初に手をつけていてよかったなと思いました。最初にやっていたので、後からはちょっと思い出して、プラスでやるみたいなのがやりやすかったっていうか。で、そこで出てきた、わからないようなところを先生に教えてもらったり、また自分で考えたり、友達もいたので友達と一緒に試行錯誤したりとかして。

永島:1ヶ月で終わる子ってそんな状態ですね。1回やって、あとは過去問をやる上で、自分の力をうまく使えればできる感覚はあるんだけど、どうしても引っかかっちゃう問題が出てきて、「それだけ教えてください」っていう状態になっている子は、1ヶ月で完成しますね。

並木:すごいですね。4ヶ月間っていうのは受講期間としては短めな気がしますけど。

永島:どうなんでしょうね。今日の話を聞いていても、ちょうど良かったのかもしれないですよね。

太田:長すぎても多分、僕はダラダラしちゃうし「まだ時間あるわ」ってなるし。

永島:そうだと思います。

太田:物理化学の勉強は、最初はもう本当に大っ嫌いで嫌だったんですけど「授業さえ行っていれば」と思っていたのが、「なんかわかりそう、ちょっと楽しいかもしんない」って変わっていって、楽しくなってきたのが中盤ぐらいで。得意になってきて、「物理化学が楽しいって思うんだ」みたいな感じで。そこからあんまり勉強に距離を感じなくなっていったりとかして、夜まで残って勉強するのも抵抗があんまりなくなってきて。で、最後は本当に勉強するようになって。夜まで残るのは当たり前だから、別に嫌々言わずにもう普通に「残ってやるのは当たり前だよね」って友達と言いながら、バーッと追い込んだという感じですね。

永島:話を聞いていても、できることが増えてストレスがなくなったのかな、っていう感じはありますね。最初はできることを増やしてあげることが、本当に大事なんだな、そこさえ乗り切れば、あとは親心で見守るみたいな感じがいいのかなって思いました。僕も、教え方を「もう1回見直してみようかな」って思える話が、色々と聞けたかなと思います。