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社会人でも司法書士試験に合格できるのか?
「仕事をしながら司法書士試験に合格するのは無理なのでは?」
そう思われる方は多いかもしれません。確かに、司法書士試験は合格率4%前後という難関資格。学習範囲も広く、民法、不動産登記法、会社法、商業登記法、さらには刑法や憲法その他法律について問われます。学生や専業受験生と比べて時間的制約の多い社会人が合格を目指すには、それなりの覚悟が必要です。
しかし、実際には毎年多くの社会人合格者がいます。30代、40代はもちろん、50代以上で合格する方も珍しくありません。社会人でも十分合格可能であることは、実績が証明しています。
では、社会人が司法書士試験に合格するために必要な要素は何でしょうか?
1. 学習時間の確保
司法書士試験に必要な学習時間は一般に3000時間前後と言われます。1日3時間勉強できれば、約3年で到達する計算です。仕事や家庭との両立を考えると、平日は朝や通勤時間、昼休み、夜の時間を活用する必要があります。土日はまとまった時間を取れるよう、生活を調整することも大切です。
ポイントは「毎日少しでも学習を続ける」こと。週に1~2回まとめてやるよりも、毎日の積み重ねが知識の定着につながります。
2. 学習計画と優先順位
社会人には時間が限られているからこそ、効率の良い学習が求められます。市販のテキストや通信講座を使って、科目ごとの重要度に応じた計画を立てることが肝心です。
特に民法、不動産登記法、会社法、商業登記法の主要4科目は配点が高く、合否に直結します。この4科目にしっかり時間をかけ、刑法・憲法・供託法・司法書士法などその他のいわゆるマイナー科目は直前期に絞って追い込みをかける等の戦略も重要です。
3. モチベーションの維持
長期間の学習では、モチベーションを保つのが難しいと感じることもあります。そんなときは、「なぜ司法書士になりたいのか」を定期的に見つめ直すことが大切です。
また、勉強仲間を作ったり、SNSで司法書士受験生のコミュニティに参加したりすることで、刺激を受けることもあります。独学でも、孤独にならない工夫をしてみましょう。
(もちろん、孤独になる事でモチベーションの維持に繋がることもあります。ちなみに私はそのタイプでした(笑))
4. 合格後の未来を描く
司法書士資格を取得すれば、独立開業も可能ですし、司法書士として勤務する道もあります。法律を通じて人の役に立ちたい、キャリアチェンジしたいという想いを実現できる国家資格です。
「資格取得によって、人生を変える一歩を踏み出せる」
そんなふうに考えてみてはいかがでしょうか?
まとめ
社会人が司法書士試験に合格するのは決して簡単ではありません。しかし、明確な目標と継続した努力があれば、十分に実現可能です。時間の制約を言い訳にせず、「自分にもできる」と信じて、一歩を踏み出してみてください。
司法書士として新たな人生をスタートさせるのは、今からでも決して遅くありません。
【執筆者】K(イニシャル表記)
1994年生。現役の司法書士として事務所を経営する一方、究進塾の司法書士コースの講師も務めています。司法書士試験には、働きながらの兼業受験、そして勉強に専念した専業受験の両方を経験。1回目の受験では、わずか3.5点差で涙をのみましたが、その悔しさをバネに再挑戦。勉強期間1年10カ月で、2度目の挑戦で合格を果たしました。学生時代は勉強が苦手で、1日2時間も机に向かえなかったタイプ。それでも、自分に合った学習法に切り替えることで、大きく変わることができました。だからこそ、勉強が続かない、やる気が出ない…そんな悩みを抱える受験生にも、具体的かつ実感のこもったアドバイスができます。
趣味はランニングと筋トレ。皇居や代々木公園を走り、ジムで汗を流すことで、日々のストレスをリセットしています。「健全な精神は健全な肉体に宿る」という信条のもと、体を動かす習慣を大切にしています。
心に刻んでいる言葉は、漫画『ハイキュー!!』の登場人物の一節:
「俺を構築すんのは毎日の行動であって、“結果”は副産物にすぎん」
遠くに感じる合格というゴールも、振り返れば日々の積み重ねがすべてだったと気づきます。今日という一日をどう過ごすか――それが未来を決める。そんな思いで、受験生一人ひとりに寄り添いながら指導しています。