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合格する人に「共通しているたった一つのこと」
突然ですが、みなさんは司法書士試験に合格するために「もっとも必要なもの」は何だと思いますか?
・大学や仕事での法律の知識?
・地頭の良さ?
・勉強を続ける忍耐力?
・家族や職場の理解?
・予備校や講座に投資できる経済力?
もちろん、どれも合格の可能性を高めてくれる大切な要素です。
でも、私の実体験を踏まえると、「それらすべてよりも大事なもの」があると断言できます。
それは──「必ず受かってやる」という、強い“意思”です。
「結局それかよ…」と思った方、ごめんなさい。
でも最後まで読んでいただけたら、その意味がきっと伝わるはずです。
■根性論なんて嫌いだった
正直に言うと、私は学生時代から“根性”とか“気合い”といった精神論があまり好きではありませんでした。
勉強も得意じゃなく、1日2時間すらまともに机に向かえないような自分。
そんな私が、司法書士試験に合格できたのは、まぎれもなく途中から「意思」が変わったからでした。
では、その「意思」が合否を分けた瞬間とは──
今回は、私の初受験のときの体験をお話しさせてください。
■「あと5分」の後悔
司法書士試験の1回目、私は勉強期間10カ月で一発合格を目指していました。
「これで受かったらすごいかも」なんて、少し浮かれた気持ちもあったと思います。
模試の結果は芳しくなかったものの、直前期の勉強の感触は悪くなく、
根拠のない自信だけはありました。
しかし迎えた本番当日、午後の不動産登記法の択一問題がまさかの難化。
私も大いに苦戦し、「これはもうダメかも…」という諦めの空気が心の中に広がりました。
それでも、「せっかく頑張ってきたんだから」と自分を奮い立たせ、
震える手で記述式に取りかかります。
緊張や疲労で手が止まりながらも、なんとか答案を最後まで書ききりました。
でも、最後に残された5分──。
空欄のままだった択一1問。
登録免許税の計算。
添付情報の細かい部分。
「どうせ午後の択一で足切りだろうし、もう無駄だな」
そう思って、私はその5分間、ペンを置いて試験終了の時を待ちました。
■あと「3.5点」
結果が出て、私は愕然としました。
午前、午後、記述式。すべての基準点はクリア。
しかし、総合点が合格ラインまで「あと3.5点」足りなかったのです。
あの5分。
あのとき残した1問。
あの空欄に、ほんの少しでも向き合っていれば、結果は変わっていたかもしれない。
心の底から、やりきれない気持ちでした。
合否を分けるのは「最後までやりきる意思」
この体験から、私は強く思うようになりました。
「勉強期間中に」「本番当日に」──
どれだけ苦しくても、“その瞬間まで自分に諦めさせない強い意思”があるかどうか。
合格できる人は、最後の最後まで、何があっても“やりきる人”です。
それを支えるのは、環境でも能力でもなく、たった一つの「覚悟」だと思います。
■あなたがいま、つらくても
今この記事を読んでいる方の中には、
「思うように点が取れない」
「自分には才能がないのかもしれない」
と感じている方もいるかもしれません。
でも、どうか忘れないでください。
あなたが今日この1日を“やりきる”こと。
それが、未来の合格につながっています。
そしてその未来を手にするのは、
「絶対に受かる」と決めた人だけです。
【執筆者】K(イニシャル表記)
1994年生。現役の司法書士として事務所を経営する一方、究進塾の司法書士コースの講師も務めています。司法書士試験には、働きながらの兼業受験、そして勉強に専念した専業受験の両方を経験。1回目の受験では、わずか3.5点差で涙をのみましたが、その悔しさをバネに再挑戦。勉強期間1年10カ月で、2度目の挑戦で合格を果たしました。学生時代は勉強が苦手で、1日2時間も机に向かえなかったタイプ。それでも、自分に合った学習法に切り替えることで、大きく変わることができました。だからこそ、勉強が続かない、やる気が出ない…そんな悩みを抱える受験生にも、具体的かつ実感のこもったアドバイスができます。
趣味はランニングと筋トレ。皇居や代々木公園を走り、ジムで汗を流すことで、日々のストレスをリセットしています。「健全な精神は健全な肉体に宿る」という信条のもと、体を動かす習慣を大切にしています。
心に刻んでいる言葉は、漫画『ハイキュー!!』の登場人物の一節:
「俺を構築すんのは毎日の行動であって、“結果”は副産物にすぎん」
遠くに感じる合格というゴールも、振り返れば日々の積み重ねがすべてだったと気づきます。今日という一日をどう過ごすか――それが未来を決める。そんな思いで、受験生一人ひとりに寄り添いながら指導しています。