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行政書士試験、どの勉強法を選ぶべきか迷っていませんか?

行政書士試験を目指す皆さんの多くが、「どの勉強法が本当に効果的なのか?」と悩まれているのではないでしょうか。

司法試験では、画期的な勉強法が登場し、受験界を一変させた事例すらあります。中には試験制度そのものに影響を与えるほどのものもありました。行政書士試験もそこまで極端ではないにせよ、「短期間合格法」や「逆転勉強法」といった派手な言葉が広告を賑わせています。

ですが、勉強法の選択は合否を分ける“最初の重要な判断”です。

■なぜ勉強法が乱立するのか?
行政書士試験対策は、大手予備校から個人指導まで実に多くのサービスが存在します。そこには当然、「選ばれるための競争原理」が働きます。

資金力・広告力・人材力を持つ大手に対抗するために、後発の指導者はニッチ戦略をとる傾向があります。つまり、他と違う勉強法やメソッドを打ち出して注目を集めようとするのです。

このような構造の中で、“目を引く”勉強法が数多く登場しているというわけです。

■「3時間勉強法」の真相――私の体験談
ある試験で、私は本当に3時間の勉強だけで合格しました。
必要勉強時間が200時間、合格率30%の法律系国家資格。受験当日、私は家族の看病で過去問すら解けていない状態。最後の3時間、焦る気持ちで以下のような勉強法を試みました。

出題頻度の高い論点を、図表で短期記憶化

興味の持てそうな分野だけを目次から抽出して一読

結果、過去問も予想問題も手つかずのまま試験会場へ。
合格できたのは、勉強法の優秀さではなく、講師として培ってきた試験勘・国語力・そして「運」だったと冷静に分析しています。

これは極端な例ですが、「合格した勉強法」だからといって誰にでも通用するとは限りません。

■勉強法選び=講師・予備校選び
勉強法を選ぶことは、「誰の指導を受けるか」を選ぶことでもあります。信頼できる勉強法かどうかを見極めるには、以下のような点を事前に確認しましょう:

  • 具体的に何時間の勉強が求められるのか
  • それは自分の生活リズムに合っているのか
  • なぜその方法が効果的なのか、根拠は明確か
  • 教材の使い方や復習の手順に一貫性があるか

これらを講師に直接質問してみましょう。
納得できる答えが返ってきて、なおかつ「自分にも実行できそうだ」と思えるなら、その方法を信じて取り組む価値はあると思います。

■1年間、大切な時間とお金を投じるのです
行政書士試験の勉強は、決して「近道」や「奇跡の方法」で片付けられるものではありません。
でも、自分に合った方法を、納得して選べたなら、結果に結びつく確率は確実に上がります。

焦らず、惑わされず、しっかりとした土台の上に自分の学習を築いてください。
「その勉強法は、あなたの一年を託すに足るものか?」
そう自分に問いかけながら、勉強法選びをしていただけたらと思います。

【執筆者】

Y(イニシャル表記)
究進塾の行政書士コースの担当講師。
国立大学大学院修士課程修了。
行政書士事務所を運営しながら、大手予備校で法律系国家試験の講師を20年間
担当してきました。法律について大学院で研究もしてきました。
「暗記より理解」が講師としての信条で、条文の理解のためならば、千年以上前
のローマの話もします。「法律の理解に資する方法を探す」ことを趣味としていて、
さまざまな文献に目を通します。蔵書は数百冊におよびます。


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