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「法律を本気で学びたい人へ」-基本書で学ぶ行政書士試験の新しいスタイル
「行政書士試験を受けてみようと思ったきっかけは何ですか?」
そう問いかけると、実はかなり多くの方がこう答えます。
「もともと法律に興味があって、本格的に勉強してみたくて──」
こうした“学びの動機”がある方に、心からおすすめしたいのが、「基本書コース」という学習スタイルです。
■基本書コースとは?
「基本書コース」とは、大学や法科大学院などで使用されている**学者が書いた法律の教科書(基本書)**を中心に学ぶ学習スタイルです。予備校のテキストは、まとめや問題演習といった補助的な役割として使用します。
この方法は、もともと司法試験では一般的だった**「基本書主義」**という勉強法に基づいています。予備校が台頭する以前の時代、多くの受験生が基本書を読んで法律の理解を深め、試験に臨んでいたのです。
■なぜ、基本書なのか?
基本書の最大の魅力は、その深い論理性と体系的な構成にあります。
たとえば、ひとつの条文についても、
法制度の趣旨や立法背景
法体系の中での位置づけ
判例や学説の解釈
他国法との比較的な視点
といった観点から、多面的に解説されているのが基本書です。
こうした本を読むと、「根本からわかった!」という納得感や感動を味わうことができ、丸暗記に頼らず、応用力を持って問題を解ける力が自然と身についてきます。
■ただし、基本書にも弱点がある
とはいえ、基本書にはひとつ大きな課題があります。
それは、「試験対策用に書かれているわけではない」という点です。
つまり、試験に出ないマニアックな論点や、必要以上に高度な議論が展開されていることも珍しくありません。
そのまま使うと、かえって学習効率が落ちてしまうこともあるのです。
■変わりつつある基本書の世界
しかし近年、その状況に大きな変化が起きています。
若手の法学研究者たちが、法科大学院の学生向けに“試験を意識した基本書”を次々と執筆しているのです。
つまり──
学者が本気で「わかりやすく、使える」基本書をつくりはじめたということです。
この“新しい基本書”は、従来の予備校テキストを超えるほどのわかりやすさと実用性を持ち、司法試験受験生から高い評価を得ています。
■行政書士試験にも、しっかり使える
「でもそれって司法試験用じゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
確かにそうです。
けれど、「大は小を兼ねる」という言葉の通り、行政書士試験においても非常に有効です。
実際、私の個別指導では、こうした新しい基本書をベースにしつつ、行政書士試験用にカスタマイズした学習を提供しています。
「本格的に法律を学びたいけど、合格も目指したい」──そんな願いに応えられるのが、この基本書コースの最大の魅力です。
もちろん、よりアカデミックな従来型の基本書を用いた指導も可能です。あなたの志向に合わせて、最適な教材と学習プランをご提案します。
■学ぶ喜びと、合格を両立させたいあなたへ
行政書士試験に合格する方法は、ひとつではありません。
ですが、「本質を理解しながら合格する」というスタイルは、間違いなくあなたの今後の学びにも大きな財産になるはずです。
「法律をしっかり学びたい」
「暗記だけじゃ物足りない」
「合格後も使える知識を身につけたい」
そんなあなたには、基本書で学ぶこのコースを、心からおすすめします。
本物の理解と、確かな合格力を。
ぜひ、一緒に基本書から始めてみませんか?
【執筆者】
Y(イニシャル表記)
究進塾の行政書士コースの担当講師。
国立大学大学院修士課程修了。
行政書士事務所を運営しながら、大手予備校で法律系国家試験の講師を20年間
担当してきました。法律について大学院で研究もしてきました。
「暗記より理解」が講師としての信条で、条文の理解のためならば、千年以上前
のローマの話もします。「法律の理解に資する方法を探す」ことを趣味としていて、
さまざまな文献に目を通します。蔵書は数百冊におよびます。