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【中学受験】30分間の親子面談だけで、その子が伸びるかどうかはすぐにわかる

中学受験の指導をしていると、保護者の方からこんなご質問をいただくことがあります。
「先生、うちの子どもはこの先本当に伸びますか、また、それは模試の結果や偏差値など物理的なもので判断するしかないんでしょうか?」
もちろん模試の結果や偏差値などの数値は現状把握するために大事です。
しかし、正直に申し上げると、模試よりもずっと正確に「この子は必ず伸びる」と判断することができる瞬間があります。
最もその瞬間に多く遭遇するのは、お問合せいただいてから設定させていただく最初の30分間の親子面談です。
この短い時間の中に、これから数年の成長を左右する大きなヒントが詰まっているのです。

◾️面談の最初の5分で見えるもの
まず、面談が始まって最初の5分。
ここで私が見ているのは、偏差値や志望校などの物理的条件ではなく、親子の会話の呼吸です。
親だけが一方的に話していないか?

子どもが萎縮して黙り込んでいないか?あるいは他人事の顔をしていないか?
子どもが自分のことを自分の言葉で話せているか?自分の希望を持っているか?

このあたりを観察するだけで、そのご家庭がこれまで、子どもとどんな関わり方をしてきたかが浮かび上がって来ます。
子どもが自分の失敗や弱点を自然に話せている家庭は、伸びます。
なぜなら「間違えたって大丈夫」という安心感の上に学びは積み重なるからです。
逆に、子どもが親の顔色をうかがいながら話している場合、そもそも受験の意志自体が親の希望であって、子どもがあまり気が進まない・・といった意志すら尊重してもらえていないが故に、その安心感が不足している可能性が非常に高いです。
そうしたケースでは、志望校も親の意向で極端に高めに設定されているケースが多く、子どもが「失敗したら許されない」と、非現実的な目標を背負わされて一杯一杯になっていることがほとんどですから、まず「失敗しても大丈夫」という土台を作るところから始める必要があります。

◾️「伸びる子」の面談に共通する3つの特徴
これまで数百人以上の親子と面談をしてきましたが、伸びる子のご家庭には共通点があります。

1. 子どもが自分の言葉で語る
「長い文章を読むのがきらいだから、国語がちょっと苦手」
「算数は好きだけど、文章題が何を言ってるのかよくわからない」
こうした言葉を、親に促されずとも自分から言える子は強いです。
なぜなら、自分の課題を客観的に捉えられている時点で、すでに学びのサイクルが回り始めているからです。

2. 親が「できていない部分」を冷静に話せる
また、伸びる子の親御さんは、わが子の欠点を隠しません。
「計算は速いんですけど、ケアレスミスが多くて・・」
「頑張り屋なのですが、できない問題に出会うとそれに何時間もかけてしまい、他のものに手が回らなくなる傾向があります」
このように冷静に現状を伝えてくださると、指導の方針が極めて明確に立てやすいです。
逆に「うちの子は本気を出せば出来るはずなんです」「今までの塾の先生と相性が悪くて・・」などと、現実から目をそらす言葉が多い場合、そもそもの改善すべき点を探すところから始めなくてはならないため、学力向上はどうしても遠回りになってしまいます。

3. 親子の会話に「笑い」がある
面談の中でちょっとした冗談に親子で笑い合う。実はこれが一番の伸びしろの証拠です。
なぜなら、その家庭には「勉強=苦しいこと、ノルマ」ではなく「勉強=努力の成果を試せる楽しいこと、人生のスパイス」として前向きに受け止められる空気があるからです。
結果がどうであれ、中学受験をしようと決め、一つの人生経験として親子で協力して取り組む精神的余裕があればこそ、結果もついてくるというものなのです。

◾️「伸び悩む子」の面談で見えるサイン
一方で、残念ながら「このままだと伸びにくい」と感じるご家庭にも共通点があります。
親が子どもの代わりにすべて答えてしまう
子どもが質問されても黙って親の顔を見る、あるいは下を向いたまま
子どもが「分からない」と言った瞬間に親が責める、あるいは「いつもこうなんです」と顔をしかめる

こうした場面は、決して珍しくありません。
ですが、こうした関係が続いている限り、どれだけ良い塾に通い、どれだけ勉強量を増やしても成果は上がらないといっても過言ではないと思います。

◾️面談の中で「伸びる空気」を作る
ただし、誤解していただきたくないのは、「伸び悩む雰囲気のご家庭=もう手遅れ」というわけではないということです。
面談の中でのやりとりを少し変えるだけで、ぐっと空気が変わることも多いのです。

例えば、子どもが「算数は嫌い」と言ったとき。

その瞬間に「算数が嫌いでは、駄目ですよね?」と親が遮ってしまえば、子どもは希望を持てずに心を閉ざしてしまいます。

しかし、「そうなんだ、どんなところが嫌いなの?」と受け止めれば、子どもは安心して語り始めます。
さらに、「だったら好きな教科は何?」と聞いて、「まずは好きな教科をもっと伸ばすところからやっていこうか!」と、逃げ道や建設的な代替手段を示してあげることでも、気持ちが救われ、「ちょっとやってみようかな」という気になるものです。

この「安心して話せる空気」こそが、伸びる子に共通する条件なのです。
いまその条件を持ち合わせていないのであれば、これから持てば良いのです。

◾️偏差値よりも大切な「面談での温度」
私はこれまで長く受験業界に携わり、偏差値や合格実績とにらめっこしてきました。
そして、最初の面談で感じる家庭の温度が、その後の成長に直結するのを何度も見てきました。
・偏差値37から72へ伸びた子
・偏差値40台から偏差値68の第一志望に合格した子
・逆に、偏差値60を維持していたのに最後に失速して第一志望を取り逃がした子
など、さまざまです。

ただ、はっきりと言えることは、その違いを分けたのは、たった30分の面談で垣間見えた家庭の空気と、その礎となっている親子関係なのです。

◾️ご家庭へのお願い:面談を「演技の場」にしないこと
最後に、保護者の方へのお願いがあります。
面談のときに「先生に良く見られよう」と無理に取り繕う必要はありません。
むしろ、普段通りでいてくださる方が、私たち指導者は的確なアドバイスを差し上げられます。
よく「直近のテストはあまりにひどい結果だったのでお恥ずかしくてお見せできないのですが、前回のものは割と良かったのでお持ちしました」といって、良い時のものだけを見せてくださる親御さんがいらっしゃいます。
しかしながら、受験指導にあたる講師からすると、良い時のものはむしろ改善点を洗い出せないので無用であって、本当に欲しいのは最もひどかった時の成績と、全体を通して、上がり下がりも含めた数年間に渡る(出来るだけ長期間の)その子の成績の軌跡です。
出来るだけ正確かつ多量のデータこそが、お子さんを伸ばす完璧なプロジェクトマッピングを行うための唯一無二の資料なのです。
不安な点でも、不満でも、逆に良いところでも、ささいな親子喧嘩の会話内容でも、なんでもかまいません。
本音で語り合う30分間こそが、お子さんの未来を変える一歩になるとお信じになって、裸一貫でいらしてください。
こちらには、それを受け止める心の準備と土壌がありますので、心配はご無用です。

◾️おわりに:30分の面談は未来の縮図
「子どもが伸びるかどうかは、30分の面談で分かる」
これは決して大げさに言っているのではありません。
・子どもが自分の希望や未来をきちんと自分の言葉で語れるか
・親が良いところも悪いところも全て、冷静に現状を把握し伝えられるか
・親子の間に信頼関係と笑顔があるか

この3つがそろえば、成績は確実に伸びていきます。
そしてその判断は、模試の偏差値以上に正確に未来を映し出してくれるのです。

究進塾では、最初の面談を単なる「入塾していただくための営業の場」「情報交換の場」とは考えておりません。
これからの数年間のみならず、その子の人生の成否にもかかわる学びの土台をつくる、大切な時間だと考えております。

どうかご家庭でも、「30分の面談にすべてが映し出される」ということを心に留めていただき、渾身の一撃にてご来塾ください。

少し脅かしたような形になってしまったかもしれませんが、基本的にはこちらも笑いを交えて、希望に溢れた未来を手に入れていただけますよう、そして、親子共にワクワクして面談終えていただけるよう、前例をもとにした前向きなご提案が差し上げられると思いますので、どうか気楽なお気持ちでお問合せくださいますと幸いです。


平山美帆
究進塾「中学受験コース」の主任講師。
受験指導歴は30年以上。これまでに中学・高校・大学受験合わせて1700名以上の合格をサポートしてきました。
「成せば成る」を信条に、「そうしたい」と強く願い信じて取り組むことこそが夢を実現する絶対条件だと考えています。
趣味はテニスとモータースポーツ、そしてアクションゲーム。どれも「テンポよく前に進む」「戦略が勝敗を左右する」という共通点があり、日々の指導にも活かしています。


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