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毎年この時期(1月中旬)には大学入学共通テストが実施されます。
究進塾でご受講されている生徒様には、毎回の授業が計画的に進められていますから、目の前の課題を一つ一つクリアするということになりますが、この時期(特に共通テスト終了後)の学習で「何をすべきか」ということは、ご質問として承ることが多いです。
もちろん「大学受験生」というくくりでお話させて頂くことになりますが、
①志望大学の過去問題
②これまでの復習
に注力すべき、という当たり前の回答になってしまいます。
ただし、そのままお伝えしても芸がありませんので、もっと「勉強を最大限効率化するためのヒント」についてお伝えしておこうと思います。
③【朝型に切り替える】
このことは、とくに現役高校生のみなさんを見ていると、意外と切り替えができていないケースが多いものです。(語弊のある言い方ですが)学校のスケジュールという足かせが外れ、晴れて受験勉強に専念できるようになると、夜の方が集中できる(という生徒様が多いです)という理由で、ひたすら深夜まで学習に励むというやり方に偏りがちです。
しかし、当たり前の話として、試験場へは寝坊せずに到着しなければなりません。また、試験場へ行ったら試験開始時刻に寝ぼけているわけにはいきません。試験中にお腹が減ってしまってはなりませんし、試験中に睡魔に負けるわけにもいかないのです。
そして、試験前日だけ早く就寝しようと思っても緊張でままならないことも多いです。試験前後だけ生活時間を激変させてしまうと、免疫機能が低下して体調不良に陥ったり、睡眠リズムが狂うことで意図しない時間帯に眠気が出たりと、不都合が生じることも多いのです。
よって、
■睡眠時間(長さ)
■起床時間(いつ起きるか)と就寝時間(いつ寝るか)
■いつ食事をとるか
こうした点については、少なくとも試験の2週間前、すなわち私大入試が概ね2月上旬からスタートすることを考えると、共通テスト前後で本番に備えて一定にすることが望ましいのです。(本当は年明けからですけどね)
④【朝起きたら「すぐ」やるべきこと】
*これは生活リズムのお話になりますが、毎日朝起きたらなるべく早い段階で、日光を浴びるようにしましょう。これにはきちんとした根拠があり、朝日光を浴びることによって「メラトニン」という睡眠に関わるホルモンの分泌が抑えられます。簡単にいうと「眠くなりにくくしてくれる」ということです。またこうしたことはある程度の期間繰り返さないと、安定したリズムが形成されません。すぐやりましょう。
*特に忘れがちな、英単語・熟語、無機化学の色、古文常識、日本史や世界史…「知識単元」については、朝なるべく早い段階で復習するように心がけましょう。というよりも、復習は可能な限り翌朝のスケジュールに入れ込むのが望ましいです。なぜかというと、脳は眠っている間に知識を整理整頓しています。整理整頓といえば聞こえはよいですが、要は印象に残っていないものは「忘れる」ための処理をしているわけです。よって、朝に知識のチェックを行うことで、忘れそうなものをなるべく減らすことができます。これは毎日の習慣にしてください。
⑤【直前期は「勉強量を減らし」てはならない】
最近は減りましたが、以前はたまに「試験直前期は成績が伸びないから勉強の量を減らしてストレスを軽減した方がいい」などという妄言を耳にすることがありました。はっきり申し上げますが、これはデマです。
おそらく、年をまたぐと模擬試験がほぼなくなるために成績を測る機会がなくなること、「新しい教材に手を出さない方がいい」ということなどが混同されてこのようになったのか、現実逃避したい受験生が言ったことがたまたま共感を得たのか、そのいずれかだと思います。しかし④でも申し上げたように知識問題はむしろいったん間を空けたらどんどん忘れるだけです。そして、共通テストの結果にうちひしがれて「1か月しかない」と慌てる受験生は精神的にも追い込まれて失敗をしがちですが、「1か月もある」と心理面の立て直しをして、最後まで学習に集中できる受験生は最後まで驚くほど成長し続けます。直前期は開き直って多くの逆転劇が起こる時期でもあります。睡眠時間をゼロにする、などの無茶がない限りは、勉強しまくるしかありません。
新型コロナやインフルエンザがあろうがなかろうが、寒さや乾燥が常態化するこの時期は体調を崩しやすいです。体調とひとことでいっても、身体が悲鳴を上げると学習効率は大きく下がり、心理面にも大きなマイナスの影響が出ます。まずは手洗い・うがいなどを励行し、くれぐれも睡眠不足が慢性化したり、ストレスをため込み過ぎたりしないようにすることが大事です。
直前期にはいろいろな悩みや迷いが生じるのも当然のことですし、勉強が上手くいかないこともあります。だからといって特別なことをする必要もありません。信頼できる指導者の方がいるのであればその指示に、これまで結果につながってきたならばそのやり方を踏襲しつつも、最後まで「あがく」ということです。精神論的な言い方にはなりますが、最後までやり切ってください。燃え尽きても真っ白にはならないので(今の受験生にはわからないでしょうね)、一緒に頑張りましょう。
粕川優治 究進塾副代表。文系大学受験、および日大内部進学コースの責任者をしております。 |