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あけましておめでとうございます。
いよいよ入試が近づいてきました。
今年は当塾でも受験生を多く送り出すので、皆さんの健闘と合格を願っております。
大学受験を通じて学んだ知識の一部(大半?)は忘れてしまうかもしれませんが、セルフコントロールやタイムマネジメントなどその後の人生にも役に立つ経験は得難いものです。
さて、正月に「激レアさん」というテレビ番組を見る機会がありました。
その番組では様々な面白い経験を持った方々が登場していました。
例えば、サッカーの日本代表になることを諦められず、周りには上手いと認められたことがないのに、人一倍の行動力で様々な国のトライアウトを受け、スリランカでプロチームに入った方は、後日談として番組を見て出資者や社員が現れ、現在は起業家として活躍する兆しが垣間見えるところまで追っていました。もう一人印象に残った方は、小学校を6日で中退し、非行の結果、両親から全寮制の施設に強制収容された方です。この方はスーパーのアルバイトで週7日×14時間働き、漢字も掛け算もそのアルバイトの中で覚えて行き、現在はコンビニチェーンを10店舗展開する会社の社長になったそうです。
テレビ番組なので100%鵜呑みにするべきではないかもしれませんが、私は自分とかけ離れた壮絶な人生に心を打たれながら拝見しました。そして「目標に向かってなりふり構わず行動する人は尊い」「利口でも頭でっかちで自己完結してしまう人より、バカでも経験を積んだ人は強い」と感じました。
塾を運営していると様々な生徒さんに出会います。その中には、目標と学力のギャップに苦しみ、迷いが生じる人も多く見てきました。例えば「旧帝大でないと、大学に行く意味がない」「早慶には入れないと行く意味ない」「医学部には入れないと行く意味ない」と自分で決めてしまい、それによって苦しむ生徒などです。もちろん、もがき苦しみながらも工夫しながら突き進める人であれば全く問題ないのですが、少し頑張ってみたけど結果が出ずに迷いが生じ、参考書を変えたり、講師の指導力を疑ったり、とすぐに方向転換を検討する方は、袋小路に入ってしまい、上手く行きません。指導する側もとても苦労します。
私はできるだけその生徒さんの性格、適性に合った進路指導を心がけているのですが、特に多浪生で上記の条件に当てはまる生徒さんには「何年もとどまっているよりは、まずは入れる大学に入って次のステップに進むこと」を勧めています。
それは、貴重な人生経験を積む機会を失っていることでの損失が大きいと思うからです。
もちろん「どうしても医学部に行きたい」という強い意志があって、そのために3年がかかりで勉強することは否定しません。ですが、一方であまりに学歴に拘るあまり、毎年同じように多浪し(変化と言えば塾を変えるぐらいで)、そして、年を追うごとに勢いが弱まったり、迷いが強くなっているぐらいであれば、とにかく次のステップに進んで人生経験を積む方がよりよい道だと思うのです。
ただ、実際は生徒さんの迷いやこだわりの背景には、保護者の方の意向があることが多いので、私が助言しても一筋縄ではいかないことが多いのも事実です。
ですので、保護者の方に申し上げたいのは、ご自身がよかれと思ってのアドバイスでも、お子さんの道を狭めて、苦しめてしまっていないか?を今一度省みていただきたいのです。お子さんの幸せを一番に願っている点は間違いないと思います。ですので、その子が逞しくなって行く可能性を信じて、お子さん自身に決断をゆだねて、その道を尊重してあげてください。そして、ついつい口出しすることでお子様の人生に与える中長期的な弊害がないか、を一度考えてもらえればと思います。
生徒本人へのアドバイスとしては、自立心を持って、自分の人生を自分で切り開いていく覚悟を持ってもらいたいと思います。本当に自分で決めた目標はそう簡単にはブレないはずです。そしてそれに向かって突き進む人生は生き生きとしたものになるでしょう。
さて、長くなってしまいましたが、今年もよろしくお願いします。
ちなみに、今年はついに新教室も開校予定です。
(詳細は決定しだいお知らせいたしますので今しばらくお待ちください。)
並木陽児 究進塾代表。最近ハマっていることは、川遊び(ガサガサ)と魚の飼育です。 |