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巣鴨学園の現在

巣鴨学園の中学、高校での経験談についてブログにしたところ、少なからず反響がありました。中には「そんなに厳しい学校なんですね。うちも第一志望にしていましたが、やめようと思います」と言った極端な意見までありました。

ですが、断っておきますと、これは私が中学生~高校生のとき、つまりは1991年~1997年の話です。つまり、今から34年~28年も前の話です。

現在については、というと、巣鴨学園の学生が定期的に当塾に通っています。特にここ7年間は、少なくとも1人は在籍していると言った形で、完全に途切れたことはありません。また、私の住まいは巣鴨学園の近所なので、通学する巣鴨生は日常的に目にしますし、昨年は文化祭にも足を運びました。そこから見える面はあくまで断片的ですが、記しておきたいと思います。

・「学校が楽しい」と話す生徒が増えてきた
「学校生活はどうですか?」と訪ねたときに「楽しいです」と答える生徒さんが増えてきました。ついでに「厳しくないですか?」「体罰はないですか?」という質問も重ねてしまうのですが、「そんなでもないです」「前はあったみたいですが、今はほぼありません」という答えが増えてきました。実際、5年ほど前までは「少ないですけど体罰の先生がいます」「ヤバい先生がいます」と聞くことはあったのですが、今では本当に珍しくなりました。

・本人とほどよい距離で見守る保護者が多い
これは昔からですが、「巣鴨は厳しい」という定評があるために、学校の厳しさを許容し、覚悟している保護者が多いので、いわゆる過干渉な保護者の割合は少ない気がします。これは正確にデータを取ったわけではないのですが、私がお会いするご家庭では感覚的にそんな気がします。ともすると、私立の中高一貫校に通っているケースでは、わが子を大事にしすぎる余り、過干渉になってしまいがちな保護者が目に付くことがあるのですが、巣鴨生の保護者はある程度「厳しい中で鍛えられてくれれば」という期待感を持っているケースが多いためか、距離感もほどよいケースが多いです。

・オタクが輝ける
昨年文化祭に足を運んだとき、生物部ではサメの解剖や生物の展示をしていて、すごい熱気でした。また、隣の化学部では実験をしていて満員で見れないほどでした。さらに隣の地学部では、展示を前に化石について熱く語る生徒もいました。主だった展示はひと通り足を運んだつもりですが、特に熱気があって印象に残っているのはこの3つでした。このような光景を見ると、オタクが輝ける学校なんじゃないかと思いました。もちろん僕がいたころもオタクはいましたが、今よりもずっと肩身が狭い思いをしていたように思います。これは時代的な流れもあると思います。また、もしかすると巣鴨だけに限らず中高一貫校全体に言える傾向かもしれません。ですが、少なくとも現在の巣鴨はオタクが輝いているという印象は鮮明に残っています。

・校舎がキレイで洗練されている
これも昨年文化祭に足を運んで驚きました。校舎がキレイでおしゃれでした。全部屋にエアコンが効いていました。これは私が通っていたときには考えられないことでした。

・校長先生の話が素晴らしい
これは当塾に通うあるお母様から伺いました。「とても説得力のある話が多い」とのことでした。ちなみに、現在の校長先生は、私が巣鴨生だったときは現代社会の先生でした。先代のお父様(?)は当時の雰囲気を体現した、昭和的な古風で厳しさを前面に出した方でしたので、やや近寄りがたく、また朝礼の話も、ほとんど「長い」という印象ばかりです。唯一覚えているのは、「3Sが大事」というお話で、その3Sがスイッチ・スマートを表すところまでは記憶しているのですが、最後の1つが思い出せません。ただ、この「スイッチ」については、大人になってからもつくづく大事さをかみしめることがあります。

さて、話がそれましたが、当時現代社会の先生だった堀内先生はいつも穏やかで、他の多くの先生と異なり、決して声を荒げることがありませんでした。このため、現在の校長先生に代替わりしてから、一気にマイルドな路線に変更したのだと推測されます。

・育ちがよいながらも、逞しい卒業生が多い
これはデータが少ないのですが、少なくとも究進塾に通う巣鴨生は育ちの良さを纏いながらも、運動部に在籍して積極的に活動している生徒さんでした。このためか、自己肯定感が高く、かつある程度の厳しさにも耐性があって根性があるという子が多いように思います。

以上、現在の巣鴨に感じるポジティブな面を中心にまとめました。もっとも、当塾に通う巣鴨生から得られる情報がメインなので、参考となるデータ自体が少ない点はご了承ください。

以前に書いた私自身の体験談によるブログでは、ネガティブな要素も遠慮なく詰め込んだせいか、ネガティブな反応を生んでしまった可能性は否めません。その分、「このブログで何とか名誉回復・・」というわけではありませんが、現在の巣鴨は、別の学校に生まれ変わっていると言ってよいでしょう。

一定の厳しさは保ちながらも、時代に合わせてアップデートされてきていて、魅力のある学校になっていると思います。

並木陽児

究進塾代表。最近は老化による免疫力の低下を痛感し、これから健康に時間と労力をかけないと・・・と思う今日この頃です。

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