ブログ
BLOG
司法書士試験の勉強法、どうする?~通学・通信・独学のメリットとデメリット~
司法書士試験の勉強を始めると、まず悩むのが「どうやって勉強するか」ですよね。予備校に通うべきか、通信講座にするか、思い切って独学で頑張るか…。今回は、それぞれのスタイルのメリット・デメリットを整理しつつ、自分に合った学び方のヒントをお届けします。
1.通学講座の特徴
~直接学べる安心感~
通学講座の最大の魅力は、やっぱり「先生から直接教えてもらえること」。わからないことがあればすぐに質問できるし、同じ目標を持つ仲間がいることで刺激にもなります。決まったスケジュールで講義があるから、勉強のリズムも保ちやすいです。
ただし、通う時間や交通費、そして受講料がそれなりにかかるのが難点。受講料については平均的に40〜60万円くらい初期の段階でかかってくることが多いです。また、仕事や家庭と両立している人には、スケジュール的にきつい場合もあるかもしれません。
※予備校によっては講義後にその講義の配信をしてくれるところもあります。
2.通信講座の特徴
~自分のペースで、どこでも学べる~
最近の通信講座は、動画やオンライン教材が充実していて、まるで「いつでもどこでも予備校」状態。好きな時間に学べるので、仕事終わりや休日のスキマ時間を有効活用したい人にはぴったりです。
スマホやタブレットとテキストがあればどこでも勉強ができたり、さらにはテキストがデータ化されていれば、スマホやタブレットひとつで勉強ができることも。
しかも、通学よりも費用を抑えられるのもうれしいポイント。ただ、自由度が高い分、自己管理がとても大事。通学する事での勉強についての強制力はないため、サボり癖がある人には、計画倒れになってしまうリスクもあります。
3.独学の特徴
~コスパ最強。でも計画と根気が勝負~
市販のテキストや過去問を使えば、独学でも合格は目指せます。(実際に私の同期合格者でも、独学で1年合格の方もいらっしゃいます。)予備校の費用がかからないので、経済的にも負担が少ないのが大きな魅力です。例えば市販のテキスト、過去問集、雛形集などを揃えるのみであれば、10数万円程度でも揃えられるでしょう。自分のペースで進められるのも、自由が好きな人には向いています。
ただし、どこまでやればいいのか分からなくなったり、つまずいた時に助けが得られなかったりすることも…。特に初学者には難易度が高く、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。
4.結局、どう選べばいい?
大事なのは、「自分の性格や生活スタイルに合った方法を選ぶこと」です。たとえば、「普段は通信講座で進めつつ、直前期の答練や模試は通学で補う」といった“ハイブリッド型”もありです。
複数年受験されている受験生であれば、改正法の対応のため、普段は独学で直前期のみ答練や模試、改正法対策講座などを受講されている方もいます。
最近の予備校は、「通学+Web講義」のセットが用意されていたり、質問をオンラインでできたりと、柔軟な対応が進んでいます。予備校を「勉強のペースメーカー」や「情報の受け皿」としてうまく使うことが、合格への近道になるかもしれません。
5.最後にひとこと
司法書士試験は長い道のりです。大切なのは、無理なく続けられるスタイルを見つけること。そして、迷ったら一つに絞らず、「金銭的時間的な許容範囲でちょっとだけ試してみる」くらいの気持ちでOKです。自分に合ったやり方を見つけ、着実に一歩ずつ進んでいきましょう!
【執筆者】K(イニシャル表記)
1994年生。現役の司法書士として事務所を経営する一方、究進塾の司法書士コースの講師も務めています。司法書士試験には、働きながらの兼業受験、そして勉強に専念した専業受験の両方を経験。1回目の受験では、わずか3.5点差で涙をのみましたが、その悔しさをバネに再挑戦。勉強期間1年10カ月で、2度目の挑戦で合格を果たしました。学生時代は勉強が苦手で、1日2時間も机に向かえなかったタイプ。それでも、自分に合った学習法に切り替えることで、大きく変わることができました。だからこそ、勉強が続かない、やる気が出ない…そんな悩みを抱える受験生にも、具体的かつ実感のこもったアドバイスができます。
趣味はランニングと筋トレ。皇居や代々木公園を走り、ジムで汗を流すことで、日々のストレスをリセットしています。「健全な精神は健全な肉体に宿る」という信条のもと、体を動かす習慣を大切にしています。
心に刻んでいる言葉は、漫画『ハイキュー!!』の登場人物の一節:
「俺を構築すんのは毎日の行動であって、“結果”は副産物にすぎん」
遠くに感じる合格というゴールも、振り返れば日々の積み重ねがすべてだったと気づきます。今日という一日をどう過ごすか――それが未来を決める。そんな思いで、受験生一人ひとりに寄り添いながら指導しています。