インタビュー
INTERVIEW
2024年度 EJU受験生×宮本先生 ~大学進学、その後~
【インタビューにご協力いただいた方々】 サルマ様:2024年度入試にて、東海大学建築都市学部 建築学科に合格。 宮本先生:サルマ様の元担当講師。 並木塾長:究進塾の塾長。 *以下、敬称略。 |
想像とは違った?大学生活
並木:サルマさん、お久しぶりです。
サルマ:お久しぶりです。
宮本:ご無沙汰しています。サルマさんは、建築学科で勉強していると思いますが、大学の勉強はどうですか?
サルマ:大学の勉強はいろいろやっています。例えば、設計や建築の法律を勉強したり、将来的にどんな研究室を選べばいいか、そういうセミナーを受けたりします。
宮本:サルマさんが勉強している環境は、日本人が多いんですか。それとも留学生も多いですか。
サルマ:日本人の方が多いです。
宮本:日本人の友達も多いですか。
サルマ:多いです。友達は結構できました。
宮本:普段の学校生活では、日本人の友達と一緒にいることが多いんですね。日本語も上手になりました?
サルマ:結構日常的に使うようになりました。
宮本:どうですか。想像していた大学生活とは違いましたか?
サルマ:想像と違います!
宮本:そうだったんですね。どういうところが思っていたのと違いましたか?
サルマ:入学する前に…留学生としていろいろな試験を受けないといけないことがあったから、そこにずっと集中していて、いざ入学したらもうそういう力を使い切ったっていうか、もう疲れたっていうか…。
宮本:受験勉強もそうだし、日本語学校に通っていて、その課題もしなければならなかったから大変だったよね。大学に入学してから、もう疲れちゃった、もう何もする気がしないっていう状態で春を過ごしていたんですか。
サルマ:そうです。
宮本:今はとてもお元気そうに見えますが、何もしたくないみたいな状態から抜け出せたのには、何かきっかけがあったんですか。
サルマ:1年生の春学期の単位を見たとき、これはしっかりしないと本当にやばいと思ったので、少しずつスケジュールとか作ったりしています。
毎日通った究進塾・受験期の勉強時間
宮本:サルマさんは日本語だけではなくて、究進塾でいろいろ受講していましたよね。どんな科目を実際勉強していましたっけ?
サルマ:日本語と物理と数学、その3つですね。
宮本:そうすると、1週間に究進塾へ大体何日ぐらい来ていましたか。
サルマ:ほぼ毎日じゃないですか?
宮本:やっぱり。毎日来ているイメージがあったんですよ。そのとき日本語学校の勉強もしてましたよね?
サルマ:はい。日本語学校が終わってから、すぐに究進塾へ行って勉強していました。
並木:サルマさんは積極的に自習室も活用していた記憶がありますね。ちなみに、受験期はどれくらい勉強されていましたか。
サルマ:あんまり寝てないっていう話もしましたよね。だから多分、10時間かもしれない。今だと無理かも。
宮本:よく勉強しました。寝る時間も少なくして勉強していましたよね。
サルマ:家に帰るのが遅くて、例えば11時に着いたとしても、朝の3時には起きます。
宮本:日本語学校で勉強が終わってから究進塾に来て究進塾で勉強してからうちへ帰って。それで寝て、また朝早く起きて勉強してた?すごい、本当によく頑張りましたね。
サルマ:はい。頑張りました。(笑)
究進塾に通い始めたきっかけ
宮本:究進塾で勉強しようと思った理由って何ですか。
サルマ:高校のときも理系科目が苦手で、しかも日本で受験をするから、日本語で数学と物理を勉強しないといけないと思って。留学生に対応できる塾を探していたら、究進塾を見つけました。
宮本:サルマさんが通っていた日本語学校の中では、EJU対策などの授業はありませんでしたか?
サルマ:ありましたが、究進塾だとマンツーマンなので、たくさん聞けたり、究進塾の先生の方がわかりやすかったです。
宮本:サルマさんはさらに、日本語もここで勉強していたじゃないですか。それでもなぜ、究進塾で日本語を勉強しようと思ったんですか。
サルマ:まだ留学生だからわからない言葉とかが多くて、日本語学校だけだと本当の日本語の使い方はわからない気がしたからですね。もっと広く勉強しないといけないと思いました。
辛い受験期の向き合い方
宮本:朝3時とか4時に起きて、日本語学校と究進塾へ行って帰っての生活が1年続いたわけですよね。
サルマ:そうですね。えっ、すごい!(笑)
宮本:1年続けられたことは、サルマさんの自信にもなってると思うんですけど、辛かったこともあるんじゃないですか。
サルマ:当然ありました。そういうときは、友達とかお母さんに電話しました。一日中、何も勉強してなくてずっと泣いていたり。
宮本:一緒に授業を教えていて気付いたことは、サルマさんは負けず嫌いなところがあることですね。例えば、テストのときにできなかったり、自分が思っていたより点数が悪かったりすると、とても悔しがってましたよね。だから、今のお話がすごくわかるんですよ。でもそれは、悔しいときでも、友達やお母さんが話を聞いてくれて、サルマさんはそれに安心して、一年間勉強を続けることができたっていうことでしょうかね。
今だけじゃない、大切なのは将来も
並木:続いて、宮本先生にお伺いしたいのですが、授業を行う上で気をつけたところはありましたか。
宮本:サルマさんに対しては、はっきりわからないことはわからないとおっしゃってくれるので、そのわからないところをいかに明確に説明できるか、あとは日本語学校の宿題などが結構リンクしてることが多かったので、どのようにしたら知識を応用できるか、そこの2つに気を配りました。
並木:なるほど。ちなみに、志望理由書の指導についてはどうでしたか?
宮本:志望理由書の書き方から面接の練習までやりましたね。
並木:それは何か役に立ちましたか?
サルマ:役に立ちました。とても!
並木:それは良かったです。宮本先生が意識したところは何かありましたか。
宮本:サルマさんが、なぜ日本の大学で勉強したいのか、それはもちろん当然必要ですよね。ですが、いつかは母国のインドネシアへ帰る日が来ると思うので、インドネシアに帰ってから日本の留学で得たことと、どのように結びつけることができるのかな?とイメージしてもらうことには注視しました。
並木:最初サルマさんが書いてきたものを添削するみたいな?
宮本:サルマさんが書かれた志望理由書をこちらで拝見してチェックするんですけれども、当然その間、例えば志望校のホームページの情報をもとに「この大学の理念は何か?」とか、シラバスを読んでもらったりしていました。あとは、同じ建築を教えている大学でも、この大学とこの大学は何の特色が違うのかとか、そういったことも調べてもらったりしました。
並木:結構大変でした?
サルマ:大変でしたが、数学と物理より全然大丈夫でした。
宮本:大変は大変だったと思います。調べたい情報が、すぐにホームページで見つかるわけでもないときもあるので、それを見つけることもそうですし、あとは見つかったとしても専門的な日本語が用いられたものもあります。それをサルマさんから聞かれたり、実践的な日本語の勉強にも繋げることができたので、そういった受験対策についても一緒に頑張りました。
並木:ありがとうございます。次に、日本語学校と究進塾の違いはどういったところだと感じましたか?
サルマ:やっぱり学校だから、日本語学校の方が学生がたくさんいるじゃないですか。そういう中で、個人的な相談や質問とかがあったら、相談する時間を合わせるのが難しいっていうか。
宮本:先生とその日本語学校で相談したいんだけど、時間が合わなかったりすると仰っていましたね。サルマさんが上手だったなと思うのは、日本語学校の受験に対する情報のキャッチ力、指導を受けるときの熱心さです。例えば、日本語学校で催された説明会に参加したり、過去にいた先輩の状況、一緒に受験する留学生との情報交換をしたり。
情報がたくさんあって、先生も適切な指導をされている。その中でもやサルマさんは、その情報をうまく自分でもっと効率よく活かしたい、そのためには?というところで、究進塾にサポートを求めたのかなと感じました。前提として、日本語学校でちゃんと勉強していただいた上に、究進塾の勉強があるのかなっていうのは強く感じました。
卒業後の進路とメッセージ
並木: サルマさんは、卒業後の進路についてどう考えていますか。
サルマ:日本で就職したいという気持ちはまだ変わりません。
並木:衣装やデザインとか?
サルマ:そっちの方に行こうかなって思っています。デザインするのが好きだから。
宮本:ちなみに、学校以外で勉強したり、アルバイトしたりはしているんですか。
サルマ:バイトはしたいと思っていて。英語を喋れるから、英語の先生…英会話とかそういうのを。でも、まだこれから頑張ります。
並木:改めてにはなりますが、究進塾に通って良かった点は何かありますか。
サルマ:良かったのはもちろん、お世話になった先生たちのことを大変感謝しています。自分が理系が苦手なのに、楽しく勉強できるようになったその考え方が生まれたのが、物理担当の先生のおかげでした。本当に優しくて…ありがたいです。
並木:そうでしたか。では最後になりますが、これから受験する留学生へメッセージをお願いします。
サルマ:もう本当に勉強!日本語学校に通ってるとき、あまり勉強しないでたくさん遊んでしまって、希望校に入れなかったら後悔すると思います。でも全力で勉強したら、たとえ希望校に入れなかったとしても、それはそれでちゃんと勉強してきたから納得できる。せっかく日本に来たのだから、ちゃんと勉強した方がいいと思います。
宮本:サルマさんがおっしゃると、とても説得力がありますね。今日は、久々にサルマさんにお会いして、より大人になって頑張っていることがわかりつつも、受講していた時からの負けず嫌いなところとか、それが良い方向で生活をしているということもわかりました。
ただやっぱり負けず嫌いも、ほどほどって言ったらいいんでしょうかね。その理想が大きすぎると、やっぱりその分反動でバーンアウト、燃え尽き症候群になってしまうから、そのバランスを上手に保つこと、自分で進んだ道を極めてほしいなと思いました。サルマさん、本日はどうもありがとうございました。
サルマ:ありがとうございました。
宮本:これからのご活躍もお祈りしています。
これからも頑張ってください!