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行政書士の年収は?──現実と夢のリアルな境界線
「行政書士って、どれくらい稼げるんだろう?」
これから資格取得を目指す社会人や大学生の方にとって、年収は大きな関心事だと思います。
よく言われるのが「年収500万円前後」。ただしこれは、副業収入を含んだ平均値であることが多く、たとえば保険代理業などを並行して行っているケースも含まれます。
つまり、本業一本で生活している人から、複数の収入源を持つ人までさまざま。年収の幅がとても広いのが行政書士の世界です。
高収入を実現できる人の違いは?
結論から言えば、行政書士として高年収を得ている人には、次の共通点があります。
🔑「リスクを取る勇気」と「専門分野への特化」です。
たとえば、風営法関連の許認可業務はその代表例。
キャバクラ、パチンコ店、性風俗関連などの営業許可は、一件で数十万~数百万円の報酬が発生することもあります。
しかし当然ながら、警察とのやり取りや現地調査、リスク管理など高い専門性と慎重な対応が求められる業務です。失敗すれば損害賠償請求に発展するケースもあり、過去には数千万円の賠償を請求された事例も存在します。
そのため、風営法に特化する行政書士の中には、元警察官というバックグラウンドを活かして成功している方もいます。
開業は「低リスク・高柔軟性」からスタートできる
とはいえ、すべての人がハイリスクな業務を狙う必要はありません。
行政書士の魅力の一つは、開業コストの低さと、副業からでも始められる柔軟性にあります。
✅ 自宅開業なら50万円前後で可能
行政書士会入会費:約30万円
固定電話・印鑑・看板・PCやプリンターなど:約20万円
最低限の設備でスタートすれば、100万円未満で独立開業できます。
✅ サラリーマンとの兼業もOK
行政書士には専業義務がないため、仕事を辞めずに開業も可能です。
“本業を持ちながら副収入を得る”という選択肢も現実的です。
行政書士の維持費は?──月7,000円で士業ができる
行政書士のランニングコストも良心的です。
たとえば東京都では、月額会費が約7,000円(行政書士会6,000円+政治連盟1,000円)。
士業の中では圧倒的に安価で、弁護士や税理士と比べても経済的な負担が軽いのが特徴です。
今だからこそ、行政書士の道を
行政書士試験は、年々難関化しています。
ですが、その分、合格後の価値や市場での信頼性も高まっていると言えます。
副業からのスタートもOK。
将来的に独立開業も視野に入れられる。
「リスクを最小限に、夢を最大限に」広げられる資格です。
今この瞬間の決意が、数年後の人生を大きく変えるかもしれません。
【執筆者】
Y(イニシャル表記)
国立大学大学院修士課程修了。
行政書士事務所を運営しながら、大手予備校で法律系国家試験の講師を20年間
担当してきました。法律について大学院で研究もしてきました。
「暗記より理解」が講師としての信条で、条文の理解のためならば、千年以上前
のローマの話もします。「法律の理解に資する方法を探す」ことを趣味としていて、
さまざまな文献に目を通します。蔵書は数百冊におよびます。