究進塾

インタビュー

INTERVIEW

【ASK公務員】A様合格インタビュー

【インタビューにご協力いただいた方々】
Aさん:元受講生。東京地方検察庁へ就職予定。
粕川先生:ASK公務員の担当者。
尾川先生:Aさんの面接・小論文を担当した講師。
*以下、敬称略。

 
 

弁護士の道から公務員へ

粕川:本日は、今年度公務員採用試験で東京地検へ就職を決められたAさんにお越しいただきました。面接・小論文対策を担当した尾川講師とともに、詳しくインタビューをさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。

A:よろしくお願いいたします。

粕川:まずは、私から質問させていただきます。公務員試験を受験しようと決めたのはいつ頃ですか。

A:法科大学院を中退する直前の2024年2月末になります。

粕川:それに関連しまして、今回の公務員試験を受験しようとされたきっかけについてお話しいただけますか。

A:もともと弁護士を目指していたんですけれども、なりたい将来像がちょっと不明瞭になったり、行き詰まりを感じました。いろいろ考えたときに、自分の就きたい職業像が公務員なのではないかというふうに思いました。

粕川:ありがとうございます。2月頃に公務員を志されてから究進塾にお越しいただく前までは、どういう対策をされていたか教えていただけますか。

A:はい。公務員関連の雑誌を読んだり、説明会に積極的に行き、情報収集に努めていました。また、当初気になっていた志望官庁の過去問を解いて、自分の得意なところや不得意なところを見つけていきました。

粕川:ありがとうございます。
 

受講のきっかけと受講して良かった点

粕川:ASK公務員の本講座をご受講されようと思われたのはなぜでしょうか。

A:論文や面接について、添削してくださる人が周りにはいなかったので、そこを重点的にやってくれる塾を探していました。大体の塾は教養試験や専門試験の対策とセットだったのと、1年がかりで進めていくカリキュラムのところが多くて、二の足を踏んでいたんですけれども、究進塾では面接・小論文をピンポイントでやってくださるところがすごく大きかったのと、短期でもちゃんと講座を組み立ててくださっているというところで、究進塾を選びました。また、ASK公務員の口コミを読んだときに、柔軟に授業内容やスケジュールを調整できるとあったのも決め手の一つになりました。

粕川:そのような形でお越しいただいて、講座を受講されてからどういう良い変化がありましたか。

A:自分が不安に思っていた論文・面接について対策ができましたので、そこをペースメーカーにして筆記対策と両立ができたかなと思います。また、不安なところを対策できたことによって、精神的余裕も生まれたのも良い変化だったと思います。なんといっても、実践的な模擬面接を自分の満足いくまで受けられる点が一番良かったです。

粕川:今の質問と若干関連しますが、実際の試験に行ってみて、どういう点で講座を受けた意味があったという実感がありましたか。

A:そうですね。論文については、「自分の書きやすい型」のようなものが、尾川先生と授業を進めていく中で次第に決まっていきました。本番ではそこに時間をかけずに最初にバーっと書けたのが良かったです。また、面接もそこまで緊張せずに受けられたので、講座を受けた意味があったなと思いました。

粕川:ありがとうございます。最後に、この講座を受講するかどうか検討している方に向けて、メッセージがあればぜひお願いします。

A:ピンポイントで面接対策や論文対策をしたい、そういう対策を短期で進めたい方にはすごく適していると思います。

粕川:ありがとうございました。

 

法律の知識を記述試験で活かした

尾川 :次に、私からいくつか質問をさせていただきます。Aさんは、法科大学院に行っていて、そこからキャリアを変えるのは勇気がいることでしたよね。

A:そうですね。とても勇気のいる決断でした。

尾川 :そのときに不安だったことはありますか。

A:やっぱり司法への道を一旦諦めたことについて、面接試験では「司法試験に未練はないのか」「法曹とは全く違う職種だけどいいの」みたいなことを絶対に突っ込まれると思ったのと、私はほかの受験者の方と比べて、ちょっとだけ年齢が上だったので、新卒の方に比べて不利なのかなということが不安でした。

尾川 :勉強する中でそれは消えていきましたか。

A:そうですね。公務員試験では法律分野がたくさん出ますが、今まで勉強したことがとても役立ったので、私にとっては有利だと思いました。また、尾川先生と一緒に「こういう聞かれ方をされたらどう答えるか」ということも対策できたので、それで少しずつ不安感は解消されたと思います。

尾川 :やっぱり法律の勉強ができているというのはアドバンテージになりますよね。

A:実際の内定者交流会で会ったほとんどの人が法学部出身でした。法律に関係がある就職先ではありますが、法律系の人はやっぱり有利なのかなと思いますね。

尾川 :東京都の記述試験ではどうでしたか。

A:そこが一番役に立ったところですね。法律はすごく範囲が広いので。一朝一夕の勉強で記述試験の解答を書くのはなかなか難しいです。法律を学んでいるか否かで一番差が出るところだと思います。

尾川 :ASK公務員にもときどき法科大学院を辞められる方、辞められた方がいらっしゃいますが、そういう方にお勧めできるのは東京都と国家一般職だと私も思います。

A:あとは、確か国税専門官も専門記述試験がありますよね。

尾川 :ありますね。

A:単純に裁判所関係の仕事だと学んできたこととの親和性は高いかなと思います。

 

試験への不安の乗り越え方

尾川 :実際に4月から試験が始まったわけですけど、試験を受けている中で何か不安になったことはありますか。

A:不安だったことは、周りの方は1年、2年前から勉強して準備してきている人ばかりだったので、特に4月は自分がその中で戦えるのかということが、ちょっと不安でしたね。また、面接も今までの人生ではほとんどしたことがなかったので、そこも通用するのかというのも少し不安でした。

尾川 :それはどんなふうに乗り越えていきましたか。

A:塾の対策はもちろんですが、とにかくほかの受験者に負けないぐらい情報を取り入れようと、一貫して意識していました。また、塾の先生や自分の親、公務員になった友人に不安な気持ちを話せたことで、精神的に余裕を持つことができたと思います。

尾川 :何かストレス解消法はありましたか。

A:好きな音楽を聞きながら勉強したり、情報とかをひたすらWordにまとめたりとか…それぐらいですかね。あとは、ゆっくりお風呂に入ったりとか。めちゃくちゃ普通ですけど(笑)。

尾川 :休息は大切ですからね。ちなみに、もともと家庭裁判所調査官を志望していたんですよね。

A:そうですね。それがきっかけで公務員試験に挑戦することにしました。

尾川 :やっぱり家庭裁判所調査官は難しかったですか。

A:難しかったと思います。専門記述試験は東京都や国税専門官よりも結構がっつりとした内容のものを書かなければいけなくて、司法試験と似たような形式でした。初学者にとってはかなり勉強量を要するのかなと思いますね。あと、ほかの受験者の方を見てみると、法科大学院卒業生や、中には司法試験受験者、中には司法試験に実際に受かっている方も受験していました。

尾川 :司法試験に受かっていて、家庭裁判所調査官を受ける人もいたんですね。

A:そういう方も私が通っていた法科大学院のOBに2人ほどいました。受験者のレベルはほかよりもちょっと高いのかなと思いますね。しかも大体の人が第1志望なので、補欠合格的なところで辞退者が出ないのもありますし。

尾川 :繰り上がりもないですね。

A:そうですね。上位50人以内に入らないとなかなか安心できないなと思います。それから集団討論があるので、面接試験と同様に対策する必要もあります。

 

各試験における論文の特色

尾川 :東京都の論文に関してはどうですか。最初から割と上手に書けていた印象ではありますが。

A:東京都の抱える問題とか、取り組んでいる政策、もう絶対そこがベースで出てくるので、論文対策はすればするほど伸びるのかなと思います。

尾川 :試験時間は90分ですが、時間的にはどうですか。足りないように感じましたか。

A:私はちょうど良かったかなと感じました。時間的な問題で難しいことは特にないと思います。

尾川 :国家一般職は60分しかないので、かなり忙しいと言われますけど、実際に受けてみてどうでしたか。

A:周りも本当にすごいスピードで書いていたので、質より量みたいなところは若干あるのかなと思いますね。

尾川 :難易度はやはり東京都の方が難しい感じがしますよね。

A:でも、国家一般職は結構対策がしにくかったです。

尾川 :そうですね。確かに何が出るかわからないところはあります。

A:そのあたりは少し難しい要素かなと思います。

尾川 :テーマに関しては出たとこ勝負にもなってしまいますね。

A:そうですね。

 

面接試験の形も色々

尾川 :面接に関してはどうでしたか。東京都は1回しか面接試験がないわけですが。

A:東京都は3対1で、特に雰囲気も硬すぎず、ゆるすぎずという感じでした。出てくる質問もあるあるといったら、あるあるというか。本当に標準的な面接でした。初めてでもやりやすかったです。

尾川 :国家一般職の人事院面接はどうでしたか。

A:人事院は逆に「ここ出るだろうな」というところはほとんど外れました。「え、そこ深掘りするんだ」というところが多かったので、個人的にはとてもやりにくかったです。あと、遅刻したら、絶対に落ちるみたいな噂を聞きました。

尾川 :人事院面接は15分ぐらいなので、あっという間に終わっちゃうんですよね。

A
そうですね。本当に簡潔にという感じです。ただ、周りの人に聞いたのですが、質問事項にある「気になっているニュース」の欄に関して、想定していた内容と違うところを深く聞かれたりしたそうです。

尾川 :時事問題に対して、意見を持っておかないといけないということですね。

A:「どういう解決策を考えていますか」なども聞かれたので、しっかりとした対策が必要だと思います。

尾川 :その後、官庁訪問をすることになった時点で、こども家庭庁と東京地検に絞りましたが、あっという間に内々定をいただけましたよね。

A:初日は東京地検を受けたのですが、とても柔らかい雰囲気でした。受験者は皆、緊張していたんですが、緊張を和らげてくれたり、積極的に話しかけてくださったり、質問会を開いてくださったりとか、とても柔軟に対応していただいた印象があります。

尾川 :東京地検では、何回ぐらいの面接がありましたか。

A:3回です。

尾川 :1日の間に3回の面接を受けたということですね。

A:そうですね。集団討論が最初にあって、その後2回の面接を受けました。

尾川 :集団討論のテーマはどういったものでしたか。

A:テーマは「これから社会人になるにあたって、どういったことを一番にすべきか」みたいなものでした。隣のグループは確か「自分が桃太郎になったときに、どういう動物をお供にするか、どういうものを持っていくか」みたいな話をしていました。

尾川 :どういう話題かは行ってみないとわからないですよね。集団討論は8人ぐらいでしましたか。

A:6、7人ぐらいですかね。

尾川 :その中でAさんはどんな役割を担ったんですか。

A:司会を担当しました。でも、ほかの人が結構仕切っていて、私が「こうしましょう」と言う前にほかの人が言ってしまったりして、私の役割が薄くなった感じがしたので、そこはちょっと良くなかったなと思いました。

尾川 :そうでしたか。ちょっと大変でしたね。

A:その後に面接が2回あって、最初の面接での面接官が2人、2回目が3人でした。

尾川 :段階によって面接官の役職も変わりますよね。

A:そうですね、若干ですが。

尾川 :聞かれることは同じでしたか。

A:大体同じ内容ですが、少し踏み込んで聞かれたのはやっぱり最後の面接でした。

尾川 :そこでは言いたいことはきちんと話しきれましたか。

A:そうですね、そこは全部出し切りました。終わったあとの感触としては受かっていないだろうなというものでしたが。

尾川 :でも、その日のうちに連絡が来ましたよね。

A:そうなんです。そのときはすごく嬉しかったです。

尾川 :私も内々定をいただけたと聞いて嬉しかったです。

 

10時間に及ぶ面接

尾川 :翌日はこども家庭庁に行ったんですよね。どんな感じでしたか。

A:こども家庭庁はまず待機時間が長かったのが印象に残っています。すべて終わるまで大体10時間かかりました。

尾川 :10時間ですか。面接は何回ありましたか。

A:面接は4回ありました。

尾川 :4回は相当多いですね。1回終わって2回目の面接まで待機、次を受けたらまた待って…となると、確かにとても時間がかかりそうです。

A:最初はテンポが速かったんですけど、3回目、4回目とかはすごく時間がかかりました。私の順番が最後だったので、余計に拘束時間がかかったところはあります。

尾川 :朝から官庁に行き、そこを10時間後に出たということですもんね。4回受けた面接の内容の点ではどうでしたか。

A:しっかり熱意を持って色々と語れたのは良かったところだと思います。そして、法科大学院に行っていたのに、なぜこども家庭庁を受けたのかについては、4回の面接中4回とも聞かれました。

尾川 :毎回聞かれたんですか。

A:そうですね。なので、その質問について対策していたのは本当に良かったです(笑)。

尾川 :頑張りましたね。

A:そのほかに印象に残っていることは、先ほどの質問を除いて、4回の面接で被った質問がほぼなかったことです。面接官同士で内容をすり合わせたうえで、次に聞く質問を考えていたのだと思います。

尾川 :より中身のある面接にするための待ち時間だったということですね。

A:そうだと思います。

尾川 :それはそうと、待機時間が長いと精神力が必要になりますよね。

A:待たされすぎたのもあって、最後の面接では全く緊張せずに受けられたので、かえって良かったかもしれません。

尾川 :そこも内々定はその日のうちに出ましたか。

A:そうですね。

尾川 :Aさんが期待の人だったので、結果も早く出たんでしょうね。

A:最後の面接で、落ち着いて面接を受けている様子が評価いただけたそうです。

尾川 :それは良かったです。官庁訪問でほかに印象に残っていることはありましたか。

A:こども家庭庁ではいくつか面白い質問をされました。「自分をモノに例えたら」とか、「あなたなら少子化高齢化をどう解決しますか」ということとか。それについての回答は何でもいいとは思いますが、いかにアドリブに対応できるかというところを見られていたのでしょうね。あとは控室で一緒になった人と少し仲良くなったりしました。

尾川 :それはいいですね。

 

Aさんの目指す公務員像とは

尾川 :ちなみに、内々定が出たことで翌日の官庁訪問は行かなかったということですが、訪問を予定していたところはありましたか。

A:他のところはあまり考えていなかったですね。

尾川 :東京都と国家一般職の2カ所から内々定をもらって、最終的に東京地検に決めたのはいつ頃でしたか。

A:8月の20日くらいだったと思います。就職先をどこにするかはとても悩みました。

尾川 :悩んだ中で東京地検に決めた理由は何ですか。

A:どこに行っても全然おかしくないぐらい本当に悩んだのですが、ワーク・ライフ・バランスの面と検察庁でしかできない仕事が多いことから、若いうちに検察庁での仕事を経験しておきたいと思ったのが大きな決め手になりました。

尾川 :検察事務ですよね。

A:そうですね。それから、職員の皆さんや同期の人が物腰の柔らかい方たちで、そこも私に合っていると思ったので、総合的に考えて、検察庁で働こうと決めました。

尾川 :今後はどんな公務員になりたいですか。

A:人権に密接する業務が多い官庁なので、事務仕事であっても、誰のために働いているのかという目的意識を持って、好奇心旺盛に取り組んでいきたいと思っています。また、様々な立場の方と接する機会が多いと思うので、手続きを円滑に進めたり、安心を与えられる、気遣いのできる公務員になりたいです。

尾川 :とても良い心がけだと思います。最後に、何か話しておきたいことはありますか。

A:面接の対策で、堂々と落ち着いて答えることを尾川先生から教えてもらったので、きちんと意識して面接を受けることができました。あと、想定質問をたくさん作っておくことが役立ちましたし、余裕を持つことに繋がったと思います。その際、答えは簡潔にまとめるように気をつけていました。これはやっておいて良かったです。

尾川 :ありがとうございます。改めまして、このたびは本当におめでとうございます。

A:ありがとうございます。