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法政大学大学院 政策創造研究科 修士課程 修了。2000年から14年間、大手旅行会社で教育旅行営業職を担当し、国内外を添乗員として同行する。その後、2014年に文化庁届出受理の「420時間日本語にほんご講師養成講座」を修了。ベトナムでは日本語実習機関、ロシアでは大学など海外での実務経験を積み2019年に帰国。現在は「食文化による多文化共生」研究の傍ら、対面・オンラインを問わず日本語教育の道を歩み続けています。
この記事の4つのポイント
| 1.日本留学試験(EJU)の概略がわかる 日本語能力検定試験、JLPTとの違いは? |
| 2.大学受験出願時に求められる日本留学試験(EJU)の得点水準がわかる 大学が公表する『入学試験要項』から分かる傾向とは? これは各大学のホームページから調べることができるので、そのポイントをお伝えします。 |
| 3.日本留学試験(EJU)の受験者数や得点などの詳細 主催元の日本学生支援機構(JASSO)が公開する、過去5年分のデータから見える傾向とは? |
| 4.自身にあった日本留学試験(EJU)の対策を考える 通学する日本語学校で勉強する目的を考えて、小さい目標を作ることから始めよう |
この記事を読んでいるのは、おそらく日本語学校に通学している、または通学を予定されている方だと思います。日本語学校で勉強する目的を考えて、まずは「小さい目標を作る」ことから始めてください。
1.試験の概略
日本留学試験とは何か、について記載します。この記事を読んでいるからには「それはわかっています」という方が多いと思いますが、念のため概略を記載します。
日本語の検定試験に関して、大きく3つあります。まず、下記の表を見てください。
《外国語としての日本語の用途と検定試験》
|
※EJUの試験内容は「日本語」を記載。他科目の「総合科目」、「理科」、「数学」は英語での受験も可。
一番上の行に「総合日本語(一般日本語)」とあります。よくご存知の、「JLPT 日本語能力検定試験のことです。その下にある色付きの枠、こちらがアカデミックジャパニーズ、今回の話の中心となる「日本留学試験」に関する話です。(一番下は仕事で使うビジネスの日本語であるため、今回は省略します。)
「総合日本語(JLPT)」と「アカデミックジャパニーズ(EJU)」の違いですが、簡単に言うと、「アカデミックジャパニーズ」は日本の大学または大学院で勉強するための、アカデミックな日本語のライティング、リーディングなどの力があるかどうかを測る専門の試験です。
一番上の「JLPT 総合日本語」とは、名前の通りです。これは目的として、学校で勉強する方、社会で日本語を使って働く方、生活をするために日本語を勉強しようとしている方など、全ての方を対象にして作られています。
その中でも、アカデミックジャパニーズは専門的な勉強をする必要があります。「N2、N1を持っているから、日本留学しても大丈夫じゃない?」という方がいるかもしれませんが、専門性が異なるので気をつけてください。
| 「日本語」は日本の大学等で教育指導を受けるのに必要とされる日本語の能力(アカデミックジャパニーズ)を測定します。基礎学力科目の「理科」、「総合科目」、「数学」は、日本の大学等において教育指導を受けるに当たって必要とされる専門分野の基礎的な学力を測定します。
《参考》JLPTと外国語検定対応表
(出所)独立行政法人 日本学生支援機構「日本留学試験シラバス(出題範囲)」 |
日本の大学で求められているJLPTのレベルでいうと「N2またはN1を合格していること、またはそれと同等のレベル」と書かれているケースが多いです。実際、セザール、ヨーロッパの言語共通参照枠、いわゆる言葉を超えて、共通の基準でレベルを見るにはどうしたらいいかというと、表を見てわかる通りN1のレベルが必要です。TOEICに関しても、かなりのハイスコアが求められていることがわかります。
「N1持ってるから大丈夫」と言う方がよくいます。確かに、N1を持っていることはすごいことです。ましてや、大学の出願資格もそれで得ているのでいいのですが、では「だから対策を立てなくていい」のでしょうか。
これは今回の重要なテーマです。次の表を見てみましょう。
《2024年度 試験スケジュール》
| 出願期間 | 受験票発送日 | 試験日 | 成績発表日 | |
| 第1回 | 2月13日(火)~3月8日(金) | 5月17日(金) | 6月16日(日) | 7月24日(水) |
| 第2回 | 7月1日(月)~7月26日(金) | 10月18日(金) | 11月10日(日) | 12月20日(水) |
https://www.jasso.go.jp/ryugaku/eju/schedue.html
《出題科目(得点範囲)》
| 科目 | 目的 | 時間 | 得点範囲 |
| 日本語 | 日本の大学等での勉学に対応できる日本語力(アカデミックジャパニーズ)の測定 | 125分 | 《記述以外》 0~400点 《記述》 0~50点 |
| 理科 | 理系学部での理科(物理・化学・生物)の基礎的な学力の測定 | 80分 | 0~200点 |
| 総合科目 | 文系の基礎的な学力、特に思考力、論理的能力の測定 | 80分 | 0~200点 |
| 数学 | 数学の基礎的な学力の測定 | 80分 | 0~200点 |
https://www.jasso.go.jp/ryugaku/eju/wxaminee/produre/subject.html
第1回目の試験は6月、2回目の試験は11月です。
科目は、日本語、理科、総合科目、数学です。これを全部受けるわけではないのは、ご存知かと思います。志望する大学が求める科目を受験することになります。簡単に言うと、文系の方は一番上の日本語、総合科目、数学の3科目を準備することになりますし、理系の方は日本語、理科、数学の3科目を準備することになります。
では、実際に大学が求めている「必要最低点」というのはどれぐらいかというと、次の表を見ていきましょう。
2.出願資格と最低必要得点
《例①》文系学部
| 日本語 | 総合科目 | 数学 | |
| 一橋 | 680(日本語(記述除く)、総合科目、数学コース1の合計) | ||
| 上智・法 | 340(記述除く) | 0 | 0(コース1またはコース2) |
| 法政・法(前期) | 250(記述除く) | 0 | 不要 |
| 青山学院・法 | 270(記述含む) | 0 | 不要 |
《例②》理系学部
| 日本語 | 理科 | 数学 | |
| 京都・工 | 680(日本語(記述除く)、理科(物理、化学)、数学(コース2)合計) または650(同上)かつ350(理科(物理、化学)、数学(コース2)合計) |
||
| 上智・理工・情報理工 | 340(記述除く) | 140(2科目合計) | 140(コース2) |
| 法政・理工・創成科学(前期) | 280(記述除く) | 0(物理含む2科目合計) | 0(コース2) |
| 青山学院・理工 | 240(記述含む) | 不要 | 不要 |
(出典:各校「2024年度入学試験要項」より日本留学試験に関わる出願資格を一部引用
※全大学が必要最低得点を明示しているわけではありません。また、解説作成時に調べた限りです。あらかじめご了承ください。最新の状況は、必ず自身でご確認ください。
文系学部の場合から見ていきます。一橋大学の場合、日本語の科目(記述除く)680点、総合科目と数学コース1個の合計で680が必要だと情報が出ています。これは理系学部の京都大学の工学部と同じで、一橋大学、京都大学に関しては、科目ごとの最低得点を示しているわけではなく、全体の合計点として「最低この点数を持った方が受験してください」というルールになっています。
ただ、これは少ない方で、最も一般的なのは、文系学部の上から2行目の「上智大学 法学部」の例です。日本語科目(記述除く)340点、総合科目は0、数学も0です。この「0」の意味は、0点だからいいということではありません。こちらは「必要最低点が求められていない」という意味です。このスタイルが最も多いと思います。
理系に関しては、日本語の科目に対して、さらに数学、理科と、区分けして明示されているケースが一般的です。例えば、上智大学に関しては、日本語・理科・数学、それぞれに対して必要最低限が求められているケースもありますし、法政大学は文系学部と同じように、日本語のみ必要最低点が求められているケースです。なので、EJU(日本留学試験)のスコアをあらかじめ出願書類として大学に提出する段階で、志望大学によっては「得点が足りておらず、もう受けられない」という大学もありますし、そこは関係ないという大学もあります。
大学が発信する情報、いわゆる入学試験要項と呼ばれるものを、よく読んでください。
3.日本留学試験データ
《出願者数と受験者数の推移》
| 出願者数 | 受験者数 | ||||||
| 国内 | 国外 | 計 | 国内 | 国外 | 計 | 漢字圏比 | |
| 2019年1回 | 28,189 | 7,764 | 35,953 | 25,237 | 6,682 | 31,939 | 54.6% |
| 2019年2回 | 26,464 | 7,403 | 33,867 | 21,507 | 5,905 | 27,412 | 62.6% |
| 2020年1回 | 中止 | ||||||
| 2020年2回 | 25,998 | 6,826 | 32,824 | 19,642 | 4,992 | 24,634 | 60.0% |
| 2021年1回 | 16,754 | 5,578 | 22,332 | 12,576 | 3,591 | 16,167 | 65.3% |
| 2021年2回 | 15,310 | 6,156 | 21,466 | 9,547 | 4,444 | 13,991 | 62.3% |
| 2022年1回 | 11,688 | 5,301 | 17,389 | 10,181 | 3,749 | 13,930 | 65.7%** |
| 2022年2回 | 17,342 | 4,611 | 21,953 | 13,990 | 3,407 | 17,397 | 71.1% |
| 2023年1回 | 20,612 | 5,076 | 25,688 | 18,317 | 4,285 | 22,602 | 66.1% |
| 2023年2回 | 19,852 | 5,198 | 25,050 | 15,658 | 4,074 | 19,732 | 69.9% |
*全受験者数のうち国内受験での中国、香港、台湾と国外受験での香港と台湾の総数の割合
**国外受験で台湾は実施されず
(出所:独立行政法人 日本学生支援機構「日本留学試験 実施の結果」より抜粋)
これは、日本留学試験のデータの一覧表です。数字の羅列ですので、簡単にポイントをピックアップします。
まず、ここは出願者数と受験者数の話をします。最も右の、「受験者数の中の漢字圏比」を見てください。ここで言う漢字圏とは、中国、香港、台湾、国並びに地域の方々、いわゆる日常的に漢字を使っている地域を指します。これらの地域の出身者が、全体の受験者数の中にどれだけいるか、というパーセンテージが記載されています。2023年2回目の試験を見ると、こちらは69.9%、約70%の方が漢字圏ということです。
これが意味するところは何でしょうか。漢字が分かれば、試験で解きやすいものとは、いったい何でしょう。
答えは、読解です。読解の点数が、これによって大きく変わってきます。
次に、細かいことを見ていきます。
《科目別受験者数》
| 文系 | 理系 | ||||||
| 日本語 | 総合科目 | 数学/コース1 | 理科/物理 | 理科/化学 | 理科/生物 | 数学/コース2 | |
| 2019年1回 | 31,468 | 12,953 | 11,404 | 5,205 | 5,965 | 1,612 | 5,734 |
| 2019年2回 | 26,821 | 12,245 | 10,116 | 5,303 | 6,288 | 1,594 | 6,174 |
| 2020年1回 | 中止 | ||||||
| 2020年2回 | 24,290 | 10,207 | 8,339 | 4,054 | 4,692 | 1,268 | 4,599 |
| 2021年1回 | 15,915 | 7,115 | 5,753 | 2,693 | 3,222 | 840 | 3,144 |
| 2021年2回 | 13,588 | 6,812 | 5,237 | 2,932 | 3,541 | 1,009 | 3,494 |
| 2022年1回 | 13,500 | 6,610 | 5,358 | 2,787 | 3,425 | 932 | 3,315 |
| 2022年2回 | 16,943 | 8,240 | 6,411 | 3,251 | 4,264 | 1,184 | 4,243 |
| 2023年1回 | 22,091 | 9,627 | 7,944 | 3,968 | 4,630 | 1,345 | 4,558 |
| 2023年2回 | 19,217 | 8,912 | 6,842 | 4,089 | 4,885 | 1,398 | 4,921 |
(出所:独立行政法人 日本学生支援機構「日本留学試験 実施の結果」より抜粋)
文系と理系に分けて、受験者数に関してまとめたものです。少し話は逸れますが、数学だけは数学1と数学2の2つに分かれています。
基本的な考え方として、数学Ⅰが文系で、数学Ⅱが理系、ということになります。早稲田大学社会学部、慶應義塾大学経済学部などは、数学Ⅱでも受験できます。数学Ⅱとは「コース2」のことです。
これが意味するところですが、「数学のコース2は、理系の専門の科目」と先述しましたが、文系でも数学のコース2で受験が出来る大学が、少しずつではありますが増えています。数学に関しては、日本の大学はより高度なものを求めている、より専門的なことを求めているということが、ここから言えるのではないでしょうか。
《科目別最高得点と平均点》
| 日本語 | 総合科目 | 数学/コース1 | ||||||||
| 聴解最高 | 読解最高 | 小計最高 | 小計平均 | 記述最高 | 記述平均 | 最高点 | 平均点 | 最高点 | 平均点 | |
| 2019年1回 | 172 | 198 | 370 | 234.1 | 50 | 32.5 | 198 | 121.2 | 192 | 97.4 |
| 2019年2回 | 172 | 198 | 370 | 248.7 | 50 | 34.2 | 198 | 123.9 | 192 | 102.4 |
| 2020年1回 | 中止 | |||||||||
| 2020年2回 | 173 | 198 | 371 | 238.4 | 50 | 34.0 | 198 | 123.3 | 194 | 98.8 |
| 2021年1回 | 171 | 198 | 369 | 245.4 | 50 | 34.4 | 198 | 125.3 | 189 | 98.2 |
| 2021年2回 | 171 | 198 | 369 | 250.0 | 50 | 33.8 | 198 | 124.4 | 189 | 98.4 |
| 2022年1回 | 171 | 198 | 369 | 250.0 | 50 | 34.8 | 198 | 128.3 | 195 | 97.6 |
| 2022年2回 | 171 | 198 | 369 | 245.7 | 50 | 34.5 | 198 | 124.5 | 195 | 95.5 |
| 2023年1回 | 176 | 198 | 374 | 235.3 | 50 | 32.5 | 198 | 122.8 | 195 | 96.2 |
| 2023年2回 | 176 | 198 | 374 | 242.1 | 50 | 34.7 | 198 | 122.6 | 195 | 97.1 |
*聴解・聴読解の最高点
(出所:独立行政法人 日本学生支援機構「日本留学試験 実施の結果」より抜粋)
科目別の得点は、上の表のようになっています。こちらは文系の方を対象にしています。ここで注意すべきポイントは、色付きの枠です。ここだけよく見てください。
例えば、2019年1回目に「370」とあります。一番最近の2023年を見ると、「374」と書いています。日本留学試験の公式サイトで公開されているデータにも書いてありますが、シラバス上は「400点」なんです。しかし、最高得点は370だったり、374だったりします。実質的な最高点は、本来ルールで決められているところよりも30点ぐらい開きがあります。
これは、日本語科目だけではありません。隣の「総合科目」を見ても、本来シラバスでは200点とされているところ、「198点」となっています。数学コース1も一緒です。200点のところ、最高得点が「195」になっています。
ということは、日本語(記述除く)で400点、総合科目で200点、数学でコース1で200点、計800点というのは、理論上は可能ですが、実際は取れないんです。
これもよく覚えておいてください。大学の基準点は、EJU(日本留学試験)が終わった後、おそらく自己採点をされると思います。日本語学校の中でもチェックをされるケースがあるかと思います。
そこで「1問、間違えました」とします。例えば日本語だったら、読解・聴読解、その合計として400点ですが、例えば仮に8点マイナスとすると「392点です!とはならない」ということです。今回の解説で覚えてほしいのは、この点だけです。
自己採点をして、時々喜ばれる方がいます。「先生!今回、1問しか間違えなかった!」「2問しか間違えなかったから、日本語は380点以上ですよね!」というようなことは、ないんです。実際には、最後EJU(日本留学試験)側が回答としてスコアが何点だというのを出しますが、それが日本語の場合だったら合計400点から始まるわけではない可能性が高い、ということだけを覚えておいてください。
《科目別最高得点と平均点》
| 理科/物理 | 理科/化学 | 理科/生物 | 数学/コース2 | |||||
| 最高点 | 平均点 | 最高点 | 平均点 | 最高点 | 平均点 | 最高点 | 平均点 | |
| 2019年1回 | 95 | 52.4 | 98 | 51.0 | 93 | 62.7 | 200 | 109.5 |
| 2019年2回 | 95 | 51.6 | 98 | 54.3 | 93 | 63.7 | 200 | 113.1 |
| 2020年1回 | 中止 | |||||||
| 2020年2回 | 97 | 55.5 | 98 | 53.0 | 93 | 62.4 | 200 | 112.2 |
| 2021年1回 | 95 | 56.0 | 98 | 50.9 | 91 | 64.1 | 200 | 111.1 |
| 2021年2回 | 95 | 56.6 | 98 | 54.0 | 91 | 68.4 | 200 | 110.0 |
| 2022年1回 | 96 | 56.6 | 97 | 52.4 | 92 | 65.8 | 200 | 107.0 |
| 2022年2回 | 96 | 54.2 | 97 | 50.2 | 92 | 65.3 | 200 | 110.3 |
| 2023年1回 | 93 | 53.5 | 97 | 50.1 | 92 | 62.9 | 200 | 107.5 |
| 2023年2回 | 93 | 54.6 | 97 | 53.8 | 92 | 67.3 | 200 | 109.6 |
(出所:独立行政法人 日本学生支援機構「日本留学試験 実施の結果」より抜粋)
同じように、理系の点数を見てみます。ただこちらは、数学のコースにいたっては200点です。それぞれの科目の満点が100点です。100点に対して、物理・化学・生物と、上記のようになっています。決して100点中100点ということが、今まではない、ということだけを覚えておいてください。
まとめ
最後に、まとめです。
| 重要なことは、日本語学校の授業に出席し、日本語習得に努めよう。 そのうえで、日本語学校のカリキュラムやシラバスをよく見てみよう。 |
| ①大学受験・日本留学試験対策コースに在籍の方 ⇒試験対策科目で何が苦手で何が得意なのか?を把握しよう |
| ②その他のコースに在籍の場合 ⇒日本留学試験の過去問を解いてどんな試験なのか?を知ろう |
この記事を読んでいる方の中には、日本語学校で勉強している方、これから日本語学校に入学しようとする方など、いろいろだと思いますが、まず大切なことは何ですか?
それは、日本語学校の授業に出席し、日本語の習得に努めることです。「いや、そりゃ当たり前じゃないか」と思うかもしれません。しかし、自身が日本留学試験の対策に追われ、日本語学校の宿題をしなかったり、時々休んでしまったりする方がいます。でも、それはやめてください。まずは日本語学校の中での目的をしっかり取り組みます。それは日本語の習得です。日本語学校でできることを、まずは着実に学んでください。
その上で、日本語学校にもいろいろコースがあります。そこで、自分の通う日本語学校、またはこれから通いたい日本語学校のカリキュラムやシラバスを、よく見てください。
大学受験日本留学試験対策コースに在籍している方は、試験対策科目が十分に学校でなされると思います。そこで、自分は何が得意なのか、何が苦手なのか、それを今のうちからよく知っておいてください。
続いて、大学受験の対策のコースがない日本語学校に在籍している方は、まずは日本留学試験の過去問題を解くことをおすすめします。大きい本屋なら大体置いてあります。過去の問題が、年度ごと・回数ごとに売られています。自身で解いてください。
そこで知ってほしいことは、「JLPTと、どういう点が違うのか」ということです。日本留学試験の目的は、留学生が日本の高等教育機関、つまり大学、大学院で授業をするのにふさわしい勉強ができる学生か、というのをチェックすることです。当然、試験もそのような、いわゆる大学の授業を想定した問題が出てきたり、日本の高校生が勉強してきてる内容が出たりします。
JLPTをよくご存知の方は、JLPTの違いを、過去問題を通して知ってください。
おわりに
当記事は、動画で解説している内容をご紹介しています。音声を流せる環境にある方はぜひ動画もご覧になり、宮本先生の授業の雰囲気も一緒に掴んでいただければと思います。
動画紹介
【究進塾】大学受験対策チャンネル
【留学生向け】 ①EJU日本留学試験とは?(所要時間: 17分11秒)
究進塾 編集部

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