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長かった巣鴨学園についてのブログも今回で最終回です。
現在の巣鴨はどのようになっているのでしょうか?

実は究進塾でも3年前までは巣鴨生が何年間も在籍していたのですが、3年前を最後に、現在はいないので、最新の情報はありません。ただ、3年前の情報でも、時代の変化に沿ってだいぶマイルドになったことは間違いなさそうです。まず、校舎は綺麗になりました。また、学帽は必須ではなくなり、革鞄はナイロンバックに変わりました。ウェブサイトを見ると、国際教育にも以前よりも大幅に力を入れている印象です。

また、補習も手厚く、テストで特定のレベルをクリアしない生徒さんには手厚くサポートしていて「塾要らず」と言われているそうです。

何より、登下校の生徒を見ると、私がいた時と比べても、さらに育ちがよく、穏やかな学生が多い印象です。あくまで近所に暮らしている範囲なので、ほんの一部しか見ていませんが、私がいたときは厳しいルールからはみ出そうとしたりして、茶髪にしたり、長髪気味にしたりしている学生が一定数いました。

大学の合格実績については、当時は東大合格者数を他校と競い、ベスト10にも顔をのぞかせていましたが、現在は完全に方向転換し、医学部合格を売りにしています。聞くところによると、子供を医学部に合格させたい保護者からは人気があり、医者の家庭のお子さんが多いそうです。

こちらについては一定の理があると思います。【ペーパーテスト×順位 至上主義】で書いたように、巣鴨はペーパーテストの能力を上げるためのシステムをずっと探求しつづけてきた実績があるので、現在もペーパーテスト至上主義と言ってよい医学部入試には適していると言えるでしょう。

一方で、私が入学した当時はライバル校と言われていた海城などは「新しい人間力」と題してドラマエデュケーション(演劇)を採り入れたり、先進的な試みをしている印象です。その結果として、現在でも、中学受験での人気や大学の合格実績は、当時よりも勝るとも劣らないところを見ると、大きな差がついているのでは?と思わざるを得ません。

さらに、工藤勇一先生(現横浜創英中学高校校長)の書籍を拝読すると、全く違う次元&解像度で教育を進めている方がいることに衝撃を受けますし、一方で伝統的な手法を踏襲しながら、「亀」のような歩みで、少しずつ時代に合わせて変化している巣鴨の未来について、心配は尽きません。

と、だいぶ辛口で書いてきましたが、母校だからこそ、そして私の元来の天邪鬼な性格が影響して、批判的な視点で見てしまっている部分は多分にあると思います。

少なくとも、究進塾を立ち上げたときも、そして現在も、巣鴨での経験は「反面教師」として大いに役立っていると言えるでしょう。

もっとも、これはあくまで私の見解なので、このブログをきっかけに、巣鴨OBの方から、現在から振り返って巣鴨で学んだことをどのように評価しているのか、様々な意見をもらえると面白いな、と感じている次第です。

並木陽児

究進塾代表。最近ハマっていることは、川遊び(ガサガサ)と魚の飼育です。

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