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元高校球児のパパ友から学んだこと
子育てを通じて、私にもいわゆる「パパ友」ともいうべき知り合いができました。
そして、家族ぐるみの交流を通じて、自分が今まで生きてきた世界の狭さを痛感することが多々あります。
私は小学校こそ埼玉県内の公立小学校でしたが、中学受験で私立の巣鴨中学に進学し、そのまま巣鴨高校に進学し、1浪した後に東京大学に進学しました。振り返って見ると、その課程で出会った友人は自分と近い境遇で育った人たちが大半でした。もっとも、大学に進学した後に、学内の人間関係に息苦しさを感じたのもあってか、外部の映画ワークショップに通っていたので、そこで出会った仲間達は、それまでの自分と全く違ったバックグラウンドをそれぞれ持っていて、それゆえにとても仲良くなったという経験はありました。
とは言え、学習塾のアルバイトを通じても、講師仲間は首都圏の中高一貫校に通ったか、もしくは地方の公立高校でトップ層にいた方が多かったですし、塾の生徒も中高一貫校に通っていたり、小学校からお受験をしていたり、高校受験した人でも大学受験で「勉強」を足掛かりに自分の道を開いて行きたいという志を持った人が大半でした。
「志」というと聞こえはよいのですが、実際は親に半ば強制的に通わされていて、それほど自主的というわけでもない、という生徒ももちろんいました。ただ、前提として、「勉強をすることで立身出世をする」という前提の家庭に育った方がほとんどでした。
なので、私自身の中にもある種の「学歴主義」が身に染みついてしまっているというのは否定しようがありません。
ですが、パパ友として出会ったお父さんの中には、高校まで野球一筋で、甲子園に出たことのある人がいました。そのお父さんは現在、職人をしているのですが、とにかく明るくて感じがよく、人が勝手に集まってくるタイプの人なのです。
彼は体育推薦で入学した大学を中退して、様々な職を転々とした後、高校の友人に誘われて職人になったという経歴です。
性格も私とは真逆なタイプですし、かつこれまでほとんど出会ったことのないタイプです。
彼の話を聞いていると、仕事も知り合い経由でどんどん増えていって、それを捌くのに大変さはあるようですが、「おかげさまで食うのには困らない」とのこと。根暗で、天邪鬼な私が接していても、「これだけ感じがよくて、頼りになる人だと仕事も頼みたくなるよな」と思わざるを得ないほどです。加えて、バーベキューのときなど、人が困っているとすぐに気が付いてサポートしますし、何よりも家族を含めて、毎日が幸せそうです。
そんな彼が、野球部で培った習慣で、今も身についている習慣として挙げていたものが心に刺さりました。
①自分から元気よく挨拶する
②時間に遅れない
③困っている人がいたら声をかける
①については保育園のころから言われていますし、うちの子が通う小学校でも「行動目標」に挙げられています。②も小学校でもよく言われることですね。
それでは、大人で①,②が徹底できている人がどれだけいるか、というと、なかなかいないと思います。正直なところ、私も100%できているかと自分の胸に手を当ててみると、恥ずかしながら100%とは言えません。③に関しては尚更ハードルが上がります。
また、私のこれまでの職場や、保育園の送り迎えで出会った他の保護者を振り返ってみても、これが100%実践できている大人はそうそういないんじゃないか、とも思えます。
なぜ、これだけシンプルで、小さい頃から様々な場面で言われ続けたことなのに、実践できている大人が少ないのでしょうか?
それは、多くの人が「それほど重要だと思っていないから」というのが正解だと思います。
それよりも、勉強ができること、学歴があること、資格があることにより大きな価値があると思っているから。今であればそこに英語ができる、プログラミングができる、投資について詳しい、なども入るでしょうか?
「挨拶と時間に遅れないことぐらい、いざやろうと思えばたやすいことだから、面接といったここぞという局面だけ乗り切ればよい」と高をくくっているのではないでしょうか?
でも、本当にそうでしょうか?
実は上の3つは人間関係を築いて行くときの基盤(=インフラ)だと思います。
それをおろそかにしていくと、じわじわと幸せが遠のいて行くのではないかと思うのです。
逆に、この3つを大切に日々を暮らして行くと、信頼はどんどん大きくなって行き、そこから幸せも増えて行くことでしょう。
なので、子どもや生徒に伝えたいこととしては、まず「この3つはすごく大切だよ」という点です。
これからの時代、AIの台頭によって勉強ができることの優位性が揺らぎつつあるということも言われています。私は必ずしもそれに完全に同意するわけではありません。勉強を頑張ることで得られるものの尊さを信じています。ですが、一方で、「勉強ができても一緒に仕事したくない人って、沢山いる」のもまぎれもない事実です。
こんな時代だからこそ、その人といると楽しい、幸せという点が大きな強みになると思います。
この点で、上記の3点は、勉強ができること以上に大切になると思いますし、保護者様も、「少しでもよい学校に入れる」ことよりも、保育園や幼稚園から言われるような非常にシンプルなメッセージを子供に伝えて行った方がよいんじゃないか、と思います。
並木陽児![]() 究進塾代表。最近は老化による免疫力の低下を痛感し、これから健康に時間と労力をかけないと・・・と思う今日この頃です。 |