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趣味で合気道を習い始めて8年経ちます。と言ってもまだ茶帯レベルで、のんびり習っているという程度なのですが、道場の雰囲気が好きで、究進塾もそのような場を目指したいと思っています。
具体的に道場のどのような雰囲気かというと、まずは神聖な場所であるということ。そこには入るとき、立ち去るときは礼をする。稽古中では師(=先生)の一挙一動が手本であり、それに近づけるよう、生徒は一生懸命稽古する。そして、稽古中では師が言っていることが必ず正しいということ。
念のため断っておきますと、私が通っている道場は先生はとても優しく、通っている生徒も皆、習いたくて来ている方ばかりなので、和気あいあいと楽しく稽古に励んでいます。ただ、それでも厳粛な雰囲気がある。道場という場が持つ、この点が素晴らしいと思っています。
以前に読んだ作家・武道家の内田樹氏の著書で「教育とは、教わりたい人が、先生に『教えてください』と頭を下げる。そして、それを受けて、先生が『それじゃあ教えましょう』と応えることである」というようなことが書いてあったと記憶しています。(記憶なので、不確かな箇所がありましたらご了承ください)
私も同感で、そこにこそ教育の真理があると思っています。当塾は優秀かつ人柄のよい講師陣を集め、生徒さんに対してはできる限りの礼を持って迎えることは保証しますが、それに対して、教えを乞う姿勢は生徒さん・保護者様には求めたいところです。
ただ、塾を運営していますと、私のこの価値観と全く相容れない生徒さん・保護者様がやってくることがあります。具体的には「こちらは金を払っているお客様で、塾と講師はしもべ」「金をもらっているプロだったらすぐに成果を出すのが当たり前」、「講師=商品だから、成果を出さない不良品はすぐに変えてほしい」というような、ある種でビジネスライクが行き過ぎたとも言える態度です。
私も経営者のはしくれなので、お客様を大切にする姿勢は持っているつもりですが、それ以前に教育者でありたいと思っています。
成果が出るにはどんな一流の講師が指導しても一定の指導時間・期間が必ずかかる、という点への無理解もさることながら、私自身が尊敬して依頼している講師陣を一商品としてしか見られないことには、大きな失望と怒りを覚えます。
ですので、このような塾長の価値観とかけ離れた価値観をお持ちの生徒さん・保護者様は当塾では受け入れることはできません。入塾前にお話した段階で、相容れないことがわかった場合は入塾をお断りしております。また、入塾後にこの点で意見の衝突が起こり、私の価値観をご理解いただけない場合は、退塾をお願いしております。
経営者の立場としては「お客様のご要望を第一にするべき」「塾の売上を第一に考えるべき」という意見もあり、葛藤するところではありますが、その際には「売上よりも大切なことがある」という考えが優先します。
ですので、究進塾は塾長の器の大きさの分しか受け入れられません、という点は予めご理解いただければ幸いです。
もちろん、そうは言っても私が通っている合気道の道場のように、生徒さんに楽しく授業を受けてもらうことを考えていますし、プロ意識を持った講師陣が成果を求めない訳はありません。そして、それが実現できる多様な講師陣を集めている点は自負しております。
並木陽児 究進塾代表。最近ハマっていることは、川遊び(ガサガサ)と魚の飼育です。 |