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こんにちは。究進塾 編集部です。

今回は、高校3年生9月の基礎学力到達度テストの文系数学について、目標点数別の戦略と、時間配分を解説します。

📝この記事のポイント
・出題の内容と難易度
・目標得点別!問題ごとの対策

はじめに
こちらの記事は、究進塾の講師、久松真人先生の解説動画を参考に、解説しています。音声を聞ける環境の方はぜひ動画をご覧頂き、久松先生の講義の雰囲気を掴んでいただければと思います。

動画紹介
【究進塾】基礎学対策チャンネル
【日大付属-基礎学力到達度テスト】高3-9月-文系数学-目標点数別の戦略と時間配分について(所要時間: 32分59秒)

講師:久松真人

東京工業大学卒業。東京工業大学大学院数学研究科博士課程修了。数学に特化した講師です。大学受験はもちろん、大学授業補習、大学院入試のサポートにも熟練しています。また、大学の情報系科目のサポートも経験があります。穏やかな性格と柔らかい雰囲気、丁寧な指導、そして数学愛が溢れる、おすすめ講師です。☆大学授業補習の詳細はこちら

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テスト本番の概要

構成
大問が8個の構成です。今後も同じという確証はありませんが、基本的には毎年同じです。

配点
大問1が大体24点、残り76点分が大問2~8の7つです。どれかに配点が偏っていることはなく、1つだけ10点で、他は11点ずつの合計76点、総計で100点満点です。

試験時間
数学は70分です。大問1つに10分かけていると間に合いません。そして時間を均等割するより、問題数が多めな大問1、小問集合に時間を割くと良いです。

そうすると単純に、大問2~大問8それぞれに8分ずつ、計56分を割きます。あと14分のうち、12分ぐらいを大問1に使い、残り2分で見直しするのが理想的です。ただし人それぞれペースがあるので、過去問や予想問題集を使い、自分なりの時間の使い方を決めておきましょう。

試験本番は緊張して、自分ではいつも通りのつもりでも、普段と違うことやってしまったり、気がついたらすごく時間が経ってしまうこともあります。あらかじめ目標時間の設定と、この時間超えたら先に進もうという、仕切り時間の設定をしておくと安心です。

 

目標点数別の戦略

個人差があるので、自分のやりやすい形でいいですが、参考までに戦略をご紹介します。ご自身の目標点数の部分を読んで参考にしてください。

目標点数帯は、40点以下、40~70点、70~90点、90点以上に分けて解説しています。

 

目標点数:40点以下

数学はどうにも駄目だという人もいます。これくらいの人の場合、おそらく解ける問題の方が少ないと思います。すると時間配分はあまり気にせずとも、おそらく時間が余ります。

ただ、わかる問題だけ解いて、めちゃめちゃ余った残り時間は寝てしまおうでは、さすがに良くありません。内部進学する人にとって基礎学は、そこそこ人生がかかっています。終わっちゃったからといって寝るのはやめ、時間いっぱいまで見直しをしたり、少しでもあがいてみてください。

もちろん解き方がわかっている問題は、優先的に解きましょう。そういうのがなく何もかも微妙な場合は、どうあがいたらいいのかを解説します。

確率
最初に確率をやりましょう。基礎学の確率は、意外にも中学生レベルです。文系の問題は全部の場合が20個程度しかありません。全部書いても余裕で間に合います。数え漏らさないよう慎重に書き出して、その中でOKなものをカウントし、約分して答えを書けば正解になります。1つの大問に11点あるので、この方法で確率を確保できれば11点取れます。

小問集合
次は大問1の小問集合です。もちろん事前に準備して解けるものを増やす必要があります。ですが令和元年度9月の問題を参考にしてみます。

「(1) \(x\)が\(5+√3\)、\(y\)が\(5-√3\)のとき、\(x\)×\(y\)と\(x^2+y^2\)はどうなるか」

いわゆる対象式の応用みたいな問題ですが、やり方を知らなくても、\(x×y\)はつまり\((5+√3)×(5-√3)\)なので、力技で計算すれば何とかなります。多分時間があり余っているはずなので、根性で計算しましょう。

また、「161と299の最大公約数は何か」という問題も、頑張って約数を探せばいいわけです。2、3、5…と素数で割ってみて、161と299それぞれの約数をどんどん列挙していきます。公約数とは「どちらの約数にもなるもの」で、最大公約数はその中で一番大きい数です。根性で約数を全部書き出せば、2つを見比べて探すだけで解けます。

この問題が絶対に出てくるわけではありませんが、このように力技でどうにかなる部分があります。何もできないから寝ちゃおう、ではなく、この70分間にそれなりに人生かかってるんだと思って、できることは限界までやりましょう。

各大問の(1)
知識がないなら手を動かして、悪あがきをしましょう。もちろん事前準備で解き方を知っておくのがベストです。ですが例えば、全然推奨の方法ではありませんが出来ることがあるので、一応知っておいてください。

〇具体的な解説はこちら↓

とにかく、何とかする手はあるかもしれないので、最後まで出来る範囲のことを頑張ってみてください。

解けなかった問題で大量に空欄があると思いますが、山勘でもいいのでマークシートを塗っておきましょう。まぐれで当たったらラッキー、儲けもんです。本番になったら、まぐれでも得点したらこっちのものです。何も空白で出すことはありません。

 

目標点数:40点~70点

平均~平均より少し上くらいの点数帯の人は、解法についてはいくらか知っている状態だと思います。事前準備がとても重要ですが、参考になりそうなところをお伝えします。

大問1
少し練習すれば、大問1の完答は夢ではありません。全問正解を狙いましょう。毎年似たような出題で、特に難しいことも聞かれず、公式を覚えていれば当てはめるだけで答えが出ます。ここが全部取れると24点確保できます。あと16点確保すれば40点を超えるので、ここが取れれば、あとはいかに積み増していくかになります。

得意から先に
どんなテストでも同じですが、得意な大問や、解ける順に解いていきましょう。問題の1番から順番にやる必要はありません。苦手を先にやってつっかえている間にどんどん時間が経ちます。そうして焦った状態で解くと、得意な箇所のミスにもつながります。苦手な問題は焦っていようが焦っていまいがミスもあり得るので、得意な問題のミスの確率を減らした方が得策です。時間に余裕のあるうちに、得意なところを解答しましょう。

少しでもやったらパス
悩む時間がもったいないです。できる問題が終わったら戻ってきましょう。厳しい話をすると、このレベル感の問題だと迷っている時点でもう駄目なんです。見た瞬間に解法がわかるか、知らないかの2択です。本当は解けるはずの問題を、迷っていたせいで時間内に終わらなかったら悔やんでも悔やみきれません。わからない問題は悩んで時間切れになったとしても諦めがつきます。とりあえず解けるものを全て終わらせるため、少しでも迷ったらパスしましょう。

パスして解答欄がズレる、というのは共通テストやセンター試験ではあり得ますが、基礎学は各大問ごとに分かれているので可能性は低いと思います。

捨て問を作る
この点数帯の人だと、戦略的に捨て問を作ってもいいかもしれません。最初から「この問題は解かない」と決めておくのも1つの手段ではあります。もちろん、その場合は獲得できる最大点が下がってしまうので、あくまで最後の手段ですが、人によってはどうしても難しい分野があったりします。

例を挙げると、三角関数などです。勉強をはじめてからリターンが返ってくるまでに、かなり多くの練習量を要求されそうな分野です。他と比べてコストパフォーマンスが悪そうと判断したら、例えば60点目標でいいという場合、最初から三角関数は捨てる方向で決めておいてもいいかもしれません。三角関数に使うはずだった時間を他の分野に回せます。それによって、計算が遅い人は多少なりとも時間の余裕が生まれたりします。

ただし、大問1個捨てるごとに自分が獲得できる最大点数が11点ずつ減っていきます。3個、4個、5個と捨ててしまうと、そもそも目標点数に到達しなくなってしまいます。理想は捨て問はやめておいた方がいいですが、どうしてもという場合は戦略的に設定しましょう。

 

目標点数:70点~90点

ある程度、数学ができる点数帯です。このクラスは、人から言われなくても大丈夫だと思います。自分の得意なやり方があればそれを優先して構いませんが、気をつけるべき点をまとめたので、アドバイス程度に捉えてください。

大問1
絶対に全問正解しておきたいところです。このレベルの人にとってはそんなに難しい話ではないはずなので必須です。まずは景気よく24点確保しておきましょう。

各大問の(2)までは取る
大問1全部と、大問2~8の(2)までを獲得した場合、計算してみると大体72点になります。各大問の(3)、つまり最終問題の配点が大体4点です。大問1以外の(3)を2個正解すれば80点になります。例えば目標80点の人なら(3)は2問だけ正解すればいいことになります。

実際には(2)のどこかで間違えることもあるので(3)も手を出せるものは増やしてほしいですが、計算してみると意外にこんなものだとわかります。

逆にいえば、80点目標だったとしたら(3)は苦手なやつ5つまで捨てていいと考えることもできます。そうすると心に余裕もでてきます。なので(3)のうちどうしても2~3個解けないのは仕方ない、見捨てるというのは全然ありだと思います。

得意な大問から
馬鹿正直に1から順番に解く必要は全くありません。得意な大問から順番に、苦手なのは後回しです。この点数帯の人は、全部の問題に手出そうとすると今度は時間が足りなくなります。解ける問題から先にして、リズムを作ることを意識するといいでしょう。

理想は全部一通り見て、簡単そうなところから手をつけるやり方ですが、自分の得意不得意から判断して、先に解くものを決めておくのも全然ありだと思います。単元ごとに判断して解く大問の順番を決めておくのも1つの手だと思います。

1つの大問に対して時間を均等割すると8分ずつですが、得意な問題を素早く解いて大問1つ5分ずつで終わったとなれば、その度に3分ずつの貯金ができます。その貯金を苦手な問題に当てあげるといいかもしれません。

少しでも迷ったらパス
このレベル感の問題は、悩んでいては駄目です。見た瞬間に解き方がわかるか、パスとなるかの2択です。悩んだものは諦めましょう。

悩む時間が必要なのは、難関大学の二次試験などに出題される、見たのことない問いに対して試行錯誤し解法を見つけるような問題です。そういう設計のテストは、試験時間がそもそも120分など長めに設定されています。

70分の設定という時点で、問題を見た瞬間に答えがわかるか、もしくは無理だと判断する2択のような感じです。少しでもやったらパスです。全部終わった上で残っている時間があったら戻って考えましょう。

 

目標点数:90点~100点

計算ミスに気をつけましょう、以上です。これくらい得点できそうな人は、特に何も言うことないでしょう。何も悩むこともなさそうですし、計算ミスだけ気をつけてください。

 

総合的に

色々な点数帯別に、アドバイスをご紹介しました。

共通して言えることは、自分の得意なものや、解けるところから順番に解いていきましょう。迷ったら後回しにしましょう。これは基礎学テストだけでなく、他の試験にも言えることです。

あとは事前に過去問をやって、各大問に自分がどのくらい時間がかかるのかを把握しておくことが非常に重要です。それをもとに、あらかじめ試験本番中のタイムスケジュールを、自分なりに組んでおくと安心です。

そうやって準備しておけば、本番で気をつけるべきは計算ミスです。特にマーク式の問題は途中経過を見てくれません。記述式なら部分点も期待できますが、マーク式だと解答次第で〇か✕でしかありません。計算ミスには気をつけるようにしてください。

あとは、試験本番の前日はしっかり寝ることです。直前で勉強やりたいという人は、次の日に早起きしてやってください。寝不足はとにかくテストで考え事をするときの大敵です。普段からは考えられないような、本当に意味のわからない間違いにつながるので、睡眠はしっかりとるようにしましょう。

 

おわりに

今回の解説は以上です。究進塾では過去問や予想問題、参考書などを使って基礎学対策を行っています。ご興味のある方は「無料体験授業をご希望の方」からお気軽にご相談ください。

究進塾 編集部


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