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こんにちは。究進塾 編集部です。

今回は、獨協医科大学医学部の入試についての解説です。

この大学の英語の入試問題は、医学部の中では難易度がそこまで高くはありません。しかし近年、その傾向が変わってきています。

・制限時間の変更
・一番最初の長文が非常に難易度が高い など

こうした最新の傾向を知っていないと、実力が発揮できない可能性があります。

過去問を参考に、問題の傾向、対策について見ていきましょう。

📝この記事のポイント
・出題の内容と難易度
・おすすめの問題集と勉強のやり方
・必要な勉強期間、1日の勉強時間
・詳しい大問内容、頻出問題

はじめに
こちらの記事は、究進塾の講師、細田朗先生の解説動画を参考に、解説しています。音声を聞ける環境の方はぜひ動画をご覧頂き、細田先生の講義の雰囲気を掴んでいただければと思います。

動画紹介
【究進塾】医学部受験チャンネル
【2022年版】獨協医科大学医学部-英語の傾向と対策(所要時間:16分22秒)

講師:細田朗

早稲田大学教育学部英語英文学科卒。 第二言語習得法に基づいた音読を重視した英語指導法が特徴。TOEIC945点。英検1級取得。医学部受験生への指導経験・合格実績も豊富な講師です。☆医学部受験対策の詳細はこちら

問題の傾向

解答時間:60分

もとは70分でしたが、2021年度から60分に変更されました。

問題の分量に対し、60分という時間は結構短いです。過去問を見るとわかりますが、「この量を60分でやるのか」という印象があります。

ですから、時間配分には十分気をつけなければなりません。

 

解答形式:選択式

記述問題はありません。

 

大問数:4問

次の項で、令和3年度の入試問題を例に、内容を確認していきます。

 

出題内容

大問1:長文読解

長文がAとBにわかれています。A、Bともに同等レベル、長さも同じくらいの文章です。

・空欄補充
・内容一致系の問題

こうした内容の出題があります。

文章自体の難易度は、英検準一級レベルから、中には一級ぐらいの難易度の文章も出ています。何も知らずに受験すると、この大問1でいきなり高レベルの長文にぶつかり、慌てるかもしれません。

ただし、問題に関してはそこまで難易度が高くなく、細かいところが読めていなくても、文章全体の流れさえつかめていれば解ける問題が多いです。あまり細かいところにこだわらず、大体の文章の意味や、流れをつかみながら、読んでいくことがポイントです。

💡大問1のポイント

正直、獨協医科大学に合格できる生徒でも、「これをスラスラ読める生徒は、ほとんどいないのではないか」と思います。

完全に読めなくても、全く気にする必要はありません。実際に自分で過去問を解いてみて、感覚を掴んでいくのが良いと思います。

大問2:会話文

この会話文は、割合に簡単なレベルで、英検2級くらいの印象です。大問1の長文のレベルに面食らった後、大問2を見ると、少し安心すると思います。

出題内容
・空欄補充(文脈を読み、その文脈に合う表現を空欄補充する)
・内容一致

大問2のB:文整序問題
文章の中に「あ・い・う・え・お」と選択肢が振られており、この文を論理的に正しい順番に並び替える問題です。文自体の難易度はそこまで高くありませんが、問題形式に慣れていないと多少戸惑うかもしれません。

💡対策のポイント

対策する上でのポイントは、まず単純に過去問をたくさん解いて、問題形式自体に慣れることです。そして選択肢を見ると、最初にくるものはある程度絞れるので、こういうところも参照することがコツです。

あとは、ヒントとなるキーワードを本文中から見つけ出せるかどうかがポイントです。例えば、

・本文中の指示語「this」が何を指してるか
・「such a machine=そのような機械」の「そのような」が何を指しているか

このような、並び替えのヒントになるキーワードに着目できるかどうかが肝心です。

過去問を解いて、解説を見たりしながら、実際に感覚を掴んでいくことが非常に重要です。

大問2のC:文章読解系
大問1の長文と比べるとかなり易しいです。しかも、ただ空欄を補充するだけです。いくつか選択肢があり、文章の空欄に当てはまるものを選んでいく形式です。
これも文章の流れがしっかりとつかめていれば、さほど難しくはないと思います。英検2級レベルくらいの読解力があれば、十分高得点を狙えるレベルです。

 

 

大問3:語句整序(並び替え)

レベルとしては標準的です。しかも日本語が書いてあり、どういう文章を作っていけばいいか、大体の予測も立てやすくなっています。
標準的なレベルの英語力、特にアウトプットの力を身につけていれば、基礎的な力だけで十分高得点が狙えるような問題です。

 

 

大問4:文法、語法、熟語などの知識問題

特に目立った特徴というのはなく、レベルとしても標準的なレベルです。「医学部合格を目指すのであれば、最低限これぐらいは知っているはず」という問題が多く出されます。

 

 

難易度

大問1:難易度=高(英検準一級 ~ 一級)
この長文読解は難易度が高いです。テーマも幅広く、医療系の文章に偏らず様々なテーマが出ます。哲学的なことまで出てきたりするので、注意が必要です。

大問2~4:標準レベル
時間制限が厳しく、完答できない可能性があるくらいの厳しさです。過去問を解いてみるとわかります。ぜひやってみてください。
特に大問1から解いたとすると、長文でかなり手間取るはずです。大問2、3、4が全く解けずに終わってしまう可能性もあります。合格者の中でも、完答できていない生徒は、かなりいるのではないかと思います。

総合的な難易度:やや難
大問2、4が標準レベルで、大問1が難易度高いので、平均すると「やや難」と言えます。

合格最低点:非公表
難易度を考えるに、大体6割ぐらいが取れることを、1つの目安にするといいと思います。おそらく大問1があまり取れなかった生徒でも合格はできると思うので、6割ぐらいが目安かと思われます。
ただし、最低点は公表されていないため、予想にすぎません。これに関してはあまり信じすぎず、参考程度にしておいてください。

 

 

対策用テキスト

長文読解

とにかく大問1の長文読解が攻略できるかどうかが、他の受験生と差をつける上で重要になってきます。

 

おすすめ①『英検 文で覚える単熟語
文章の中で単語を覚えていく参考書です。音源もあるので、非常に学習しやすいです。この参考書を使って、準一級レベルまでをしっかりと定着させることができれば、大問1の問題は、ある程度対応できると思います。

 

おすすめ②『英検準一級 過去6回全問題集
過去問などを使い、英検準一級レベルの文章をたくさん当たるといいと思います。ですから、英検の過去問集をおすすめします。

 

おすすめ③『話題別英単語リンガメタリカ
こちらもおすすめです。これも幅広いトピックを扱っている書籍で、かつ英検準一級ぐらいのレベルの参考書です。

 

長文読解対策のポイント

長文読解は、やはりたくさん読んでいかないと、文章をスラスラ読む能力はなかなか身に付いていきません。

可能であれば、この3つの参考書を全て使うぐらいの気持ちでいいと思います。

もちろん、紹介したレベルを最初からやるのはレベルが高すぎる場合もあるかもしれません。

例えば『英検 文で覚える単熟語 準一級』をレベルが高いと感じる場合、二級レベルや、もっと下のレベルから始めても良いでしょう。

 

単語帳

おすすめ『英検 出る順パス単
この単語帳がおすすめです。こちらも、やはり準一級レベルまで仕上げておくと良いでしょう。

 

文法

おすすめ『VINTAGE
文法を網羅した参考書です。これを1冊仕上げておくといいです。ただ、必ずしも『VINTAGE』を用意する必要はありません。
・学校で使用しているもの
・個人で使用しているものがある
このような場合は、それを使用して構いません。文法を網羅している問題集であれば、何でも大丈夫です。

「何を使うか迷ってる…」という人は『VINTAGE』を使ってみて下さい。解説動画や音源があるので、非常に独学がしやすい参考書です。

 

 

学習方針

獨協医科大学合格のための、対策のポイントについて解説します。

 

①基礎問は瞬時に解けるように

過去問を見ると、大問1でかなり難易度の高い文章読解問題が出題され、それに対して大問2~4というのは、かなり基礎的な問題で構成されています。

なので、まず基礎的な問題を確実に取ることを、優先していきましょう。

ただ、この基礎的な問題を悠長に解いていると、大問1の長文読解に回せる時間がなくなってしまいます。基礎をしっかりと理解していることはもちろん、瞬時に解けるよう、考えなくても解けるぐらいまで、しっかりと定着させましょう。

 

②英検準1級レベルの文章を幅広く

今度は大問1の対策です。大問1の長文読解は、英検準1級レベルかそれ以上ぐらいまでの文章が出てきます。

なので、この英検準1級レベルの文章が

・正確に読めるか
・スピーディーに読めるか

この2つが、他の受験生と差をつけていく上でのポイントになってきます。

基礎的な問題をしっかり優先して、解ける力を身につけ、それが身に付いたら、英検準1級レベルの英語力を身につけるようにしていってください。

具体的にはおすすめの参考書で紹介した、『英検 準一級 文で覚える単熟語』や『リンガメタリカ』などの準一級レベルの文章をたくさん読んでいくことで、そのレベルの力を身につけていってください。

💡医療以外のテーマも読もう!
ただ、医療系の文章だけを読んでいけばこの大学には合格できる、というわけではありません。しっかり幅広く、様々な文章を読んでいくということも大事です。

 

③解く順番を工夫する

ポイント1、ポイント2の方法で練習し、基礎的な力が身について、英検準1級レベルの文章もどんなトピックでも読める状態になったら、もう万全です。

おそらくほとんどの受験生は、特にこの準1級レベルの文章をスラスラ読めるレベルまでは、なかなかいけないこともあると思います。

そういう場合は、過去問を解くときや受験本番のときに、問題を解く順番を工夫するようにしてください。

例えば、長文がまだあまり速く読めない場合には、基礎的な問題である大問2~4の方を先に解き安定した得点を稼いでいって、その上で大問1を解くという順番にして、より多くの点数を狙っていきましょう。

逆に、長文は凄くできるけれど並び替えがあまり得意でない場合は、並び替え問題を後回しにするなどして、工夫しましょう。

とにかく自分が得意なものや点数が取れるものから解いていく、という順番にして工夫しながら、自分の点数を最大化していく努力をしていきましょう。

 

まとめ

獨協医科大学医学部合格のための、3つのポイントについてお伝えしました。

今回の解説は以上です。究進塾では医学部受験に特化したコースを用意して、1人1人の受験生に合った指導を行っています。

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究進塾 編集部


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