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※こちらのインタビューは2022年に行ったものです。コロナ禍での特殊な事情も含まれますが、参考になるところも多分にありますので、岩手医科大学での学生生活についてご興味のある方はぜひご覧ください。
並木先生
こんにちは。究進塾代表の並木です。
今回は、岩手医科大学に通っている小山さんにお越しいただきました。小山さんは昨年、究進塾に通ってらして、岩手医科大学に合格されました。どうぞよろしくお願いします。
小山さん
よろしくお願いします。
並木先生
本日は、大学生活についてお話を伺いたいと思います。
勉強面について
並木先生
ちょうど合格して入学して1年経ちましたが、大学生活、特に勉強に関してはいかがでしょうか?
小山さん
1年生だけど厳しい科目が多くて、結構忙しかった印象です。 専門科目はルール的にも難しくて、本来なら本試験を落としてしまっても再試験で受かれば大丈夫なんですけど、本試験で3分の1より多くの科目を落としてしまうと、もう再試験すら受けられずにすぐ留年みたいな制度があったりして。 本試験を落とした時点で留年が決まってしまうので、みんなおびえながら勉強をしっかりやって・・・って感じです。
並木先生
実際、学生は1学年に何人ぐらいいるんでしたっけ?
小山さん
入学者数が多分、123人~125人ぐらいで、 上から15人ぐらい降ってきて、うちの学年は140人でした。
並木先生
15人ぐらいはもう・・・
小山さん
そうです、上がれなかったです。今年は16人でした。
並木先生
そう。小山さんの学年から。
小山さん
そうですね、上がれなかった人が・・・本試験を落として即留になった人が14人、再試験があって落としたのが2人。 留年する人は即留が多いという感じです。
並木先生
なるほど。
留年してしまう人の特徴っていうのは、何かあるんですか?
小山さん
きっちりとした生活リズムで1年間過ごして、あと授業終わった後に、毎日とまでは言いませんが、ちょっと自分で復習してみたりとかすれば問題ないです。
小山さん
でも、生活リズムが乱れて、夜遅くまで起きて授業に出なかったりとか、そういうことがあったりするとやっぱ留年しやすいですね。直前まで何もせずに直前になって焦り出して一気にやろうとすると、量が多すぎて間に合わずに単位を落としてしまう、っていう人は結構います。
並木先生
例えば、現役2浪以内の方と、3浪以上の方だと、どっちの割合が多いというのはありますか。小山さんから見て。
小山さん
言いづらいですけど、多浪生の方が多いような気はします。やっぱ多浪生だと、生活リズムに問題があったりっていう人が多いと思うので、それが大学生で直しきれてないと、なかなか難しいのかなっていう。
小山さん
現役の人は推薦で入ってきてる子たちが多くて、ってことは高校の勉強を真面目にやってきたし、コツコツやる人が多いです。ってなるとやっぱりそういう人たちは留年はしなくて。
並木先生
例えば究進塾へ大学補習を受講に来る方の1つの特徴として、友達が少なくてあまり人と交流がなく、割と孤独になりがちというか。
並木先生
情報が得られなくて単位を落とす方っていうのが1つの傾向としてあるんですけど、それはまた違いますか?
小山さん
それは、1人2人はいますね。大勢で勉強してたりすると、いやそれよりこっちの方が大事なんじゃない?って軌道修正とかできるんですけど、たまたま孤立しちゃって、あまり重要ではない部分っていうのに結構力入れたりしちゃう場合があります。
小山さん
やっぱ1人でやってると見えにくくなるっていうか、何が大事で何が大事じゃないか、ってことに気づかなくて、大事じゃない部分を結構やっちゃったりして。すごい頑張ってて勉強時間もやってるけれども、あまりテストに出ないような部分を一生懸命やってるがゆえに、点数が追いついてこないっていう人はいます。
並木先生
そうですか。やっぱりその辺は共通しているところがあるんですね。
自習の時間について
並木先生
医学部の勉強が結構大変とおっしゃってましたが、試験の1~2週間前とそれ以外で違うと思うんですけど、大体平均するとどのぐらい勉強時間取られてました?今年1年間。
小山さん
課題が多いとやっぱり3、4時間になるんですけど、課題がないときは1時間~1.5時間ぐらいです。もちろん疲れてしないときもあったりするんですけど、やった内容をちゃんと復習できるようにコツコツやっています。
中間テストとかの直前期は、やっぱりもう1日8時間~9時間はやってました。
並木先生
どのぐらい、1日8時間を何日ぐらい続けるんすか。
小山さん
中間テストとかだったら3~4日前ぐらいから、基本的にそのぐらいやります。
小山さん
本試験、一般的な前期の試験と後期試験の1週間前とかはもう、大体10~12時間ぐらいはやりますね。
並木先生
10~12時間、その期間は授業もないんですかね?
小山さん
授業ないですね。もううちの大学では休み終わったらテストっていう感じなんで。
長期休暇について
並木先生
ちなみに夏休み期間っていうのは大体いつぐらいなんですか。
小山さん
大体8月1日~8月17、16ぐらいですね。めちゃめちゃ短いです。
並木先生
本当に2週間ぐらいですね。なるほど、夏休みがあっての期末があるんですね。だから夏休み中もあんまり遊べないんだ。
小山さん
そうですね。
並木先生
それは岩手医科大学だけなんですか?
小山さん
多分そうですね、あんまり聞かないですよね。
並木先生
そっか、じゃあ夏休みゆっくりできない?
小山さん
ゆっくりはしてしまったんですけど(笑)ゆっくりできないですよね。
並木先生
その後が、冬休みですか。
小山さん
そうです、長期休みがあります。2学期の授業が終わって、で年末年始に冬休みがあって。2週間ぐらいだったかな。
並木先生
それが明けたらもう、すぐ試験?
小山さん
そこからはちょっと期間が空いています。1週間ぐらい空いてましたね。
並木先生
なるほど。でもどっちにしてもやっぱり休みの後に試験なので、そんなに遊べないような。
小山さん
そうですね、気が抜けないですね。
並木先生
うん。それはなかなかやっぱり大変ですね。
小山さん
そこのバランスを崩してしまうと結構危ないっていうか。
普段の授業の課題も結構あったりして、前期・後期と頑張って、そういうのが終わって「休みだ」って思ってずっと遊んでしまうと、いざテストってなったときにやることが多いので。冬休み・夏休みのうちからコツコツ勉強していかないと、余裕をもってはできないと思います。
並木先生
ちなみにその課題っていうのはどういう科目なんですか。
小山さん
レポートが多いですね。実習系のレポートだったり、科学の実験だったり。物理の実験、物理学実習とか、そういうレポートですね。
並木先生
なるほど、ちょっと大変ってことですね。
小山さん
あとは結構著名な方を招いて講演をして、その講演の感想っていうのをWordで書いて提出とかですね。
並木先生
それはやっぱり医師として活躍してる?
小山さん
そうです。そういう人もいるし、薬剤師として活躍してる人もいたり、あとはもう、全く違うっていう人を呼んだりしてます。
並木先生
それは面白いですか。
小山さん
興味深い内容っていうか、面白いと思うことはあります。
授業の形式について
並木先生
昨年1年間は、大学の授業は対面とオンライン、どっちが中心だったんですか。
小山さん
オンラインになったことが1回ありました。入学してから1ヶ月、2ヶ月たったぐらいだったと思うんですけど、寮内で1人感染者が出てしまって。
そうなったときは慌ててオンラインに切り替えて2週間ぐらいはオンラインでしたけど、そこを過ぎたら普通、一般的な対面授業にまた戻って、以降ずっと対面授業ですね。1年通してほとんど対面ですね。
並木先生
じゃあ、オンラインの・・・何て言うか、不自由さというか、距離感っていうのはあんまりなかった?
小山さん
あんまりなかったですね。
並木先生
それはよかったですね。
科目について
並木先生
医学部の教育システムを全然存じ上げないんですけど、やっぱり医療倫理みたいな科目、医師としてのそういう科目はありますか。
小山さん
あります。1年生のうちからやります。
並木先生
どういう授業なんですか?
小山さん
一般的な倫理のこともやるし、やっぱり医師として患者さんを診察するときにどういったことを大切にするべきかとか、技術的なことじゃなくて、その姿勢の方を勉強する科目があります。
並木先生
それは先生が何か講義する授業?
小山さん
心理士とか、そういった資格を持った人が教えてくれる感じです。
並木先生
それを受けてて役に立ったとか、面白いなと思ったところはありますか?
小山さん
多分、一般的には「当たり前だ」って言われるようなことをもう一度教えられるんですけど、それによってもう1回気付かされるっていうか、改めて気をつけなくちゃいけないなっていうふうには思います。
並木先生
客観的に思うのは、医学部の面接でもちろん人柄とかも見てはいると思うんですけど、医師っていうのは、どうしてもかなり高い倫理性を求められる職業なので、どうやってそこを教育していくのかっていうのは興味のあるところではあるんですよね。
小山さん
実習中の態度とかは結構厳しく言われますね。実習をさせてもらってるっていうことで、やっぱり迷惑をかけちゃいけないとか、ほぼ社会人と同列に扱われるから、時間に遅刻しないとか挨拶をしっかりするようにっていうようなことは言われたりします。
印象に残っている授業について
並木先生
小山さんが1年間に受けた授業で、すごく面白くて印象に残ってるエピソードは何かありますか。何でもいいんですけど、先生の言葉でもいいですし、内容でもいいんですけど。
小山さん
各先生が研究している分野の研究内容を少し見てみる、みたいな授業があって。いろんな先生の名簿と、研究内容も細かく書いてあって、興味あるところにみんなが応募して、それぞれ上からマッチングしていくっていう。重なっちゃったらランダムになっちゃうんですけど。
小山さん
そういった中で、医学の勉強の仕方みたいな講座を取ることができまして。その時には、もっと深い内容までっていうことを何か痛感させられたっていうか・・・自分が浅い内容で満足してたってことを指摘されてしまって。発表する際は憶測でものを言うんじゃなくて、絶対にデータに基づいた内容じゃなきゃいけない。当然だと思うんですけど、あんまりそういうのができてなくて。自分の意見と事実を混同してしまうようなことがあったので、そういうことをしてはいけないよって厳しく言われて、結構それが印象的で、確かに気付かされました。
並木先生
それは1人ずつ発表していくような授業だったんですね。
小山さん
特定の体の器官とか組織について自分で調べてきて、その内容を発表する。で、それを聞いた人たちがまた疑問に思ったことを質問して受け答えする、って感じの授業だったんですけど。 やっぱわからないことは素直にわからない、わかることはちゃんとどこのどこに書いてあるっていう、その根拠を述べるっていうか、そういったことをちゃんとしなさいっていうふうには注意されましたね。
並木先生
それが一番やっぱり印象的ですか。
小山さん
いい加減な性格がばれてしまったと(笑)。結構厳しく言われましたね。