究進塾

インタビュー

INTERVIEW

小山様 合格インタビュー3

岩手医科大学医学部に合格された小山さんと、担当講師の上田昂講師に究進塾代表の並木がインタビューしました。

基礎的な教材に専念した

並木:取り組んだ各教材を教えてください。

小山:英語は、ターゲット1900、Next Stage、基礎英文問題精講をやっていました。数学は、基礎問題精講ⅠAⅡBⅢです。物理は宇宙一の2冊と体系物理の半分です。体系物理は応用はやらずに苦手の部分だけです。化学は宇宙一の3冊とエクセル化学の基本問題だけです。

並木:少ないですね!英語に関しては、単語のみですか?

小山:基本的に、単語を見たら日本語訳をすぐ言える状態です。文章の和訳とかは単語帳ではせず、それは基礎英文問題精講でやっていました。単語と文法、解釈で分けていました。

並木:じゃあ、単語はそれだけということですか?

小山:はい、その分、完成度を高めていました。3浪目の時に何百周もしました。

並木:Next Stageはどうですか。

小山:それは、今年に関してはやり方を変えて、考えた過程は全て残すことにしました。なぜなら、復習した時にどうして間違えたか分かることで、次に繋げられると考えたからです。今までは適当な紙に書いて、その度に捨てていましたが、今回は、next stage専用ノートを用意し、番号・回答・間違えた番号を書きました。どうして間違えたのかを考え、メモしました。

並木:基礎英文問題精講はどうですか?

小山:これは、例題と重要類題の部分だけです。その代わり、何度も繰り返していました。じっくり、時間をかけていました。単語と文法ができた時点で偏差値はかなり上がっていたと思います。なので、最終的な確認として、これを1日に1~2個行い、物理・化学を優先しました。その分、精読し、長文の練習としていました。

並木:一般的には、読む量がスピードにつながると言われていますが、それでも医学部入試に対応できたんですね?

小山:模試でも最初は長文を読み切れず、遅かったです。ですが、単語と文法の構造が分かっていると、医学部入試の後半では英語は得点が取れました。慣れてくると読み方が分かってきます。単語と文法ができてなければ、早くは読めません。これらを固めて、過去問で読むスピードを上げていきました。

並木:英語がかなり最小限に抑えていますね。去年までの英語学習の貯金があったんですかね。

小山:偏差値65くらいはありました。できる科目を65から68にするよりは、物理(全統偏差値62)・化学(全統偏差値58)を伸ばす方を優先させました。

並木:数学に関しても基礎問題精講ですか?

小山:基礎ができていなければ、基礎問題精講はできないと思います。それ以前の方はもっと簡単なものから始めた方がいいと思いますが、偏差値55以上ならこれをやれば何とかなると思います。簡単なんですが、所々良く分からない部分が存在して、そこは絶対見逃さないで、上田先生に聞くようにしました。確かに簡単なものしかやっていないけど、本の95%は理由を持って説明ができるようにしました。曖昧にしませんでした。

並木:上田先生に聞けば解決するから、他の参考書で調べたりというのはしなかったんですか。

小山:いえ、自分で調べられるものは調べていました。基本的な問題集でも細かいところが書かれていなかったりして、そこを考えていくと、標準的な問題ができるようになります。逆に基礎ができていないのに、青チャートから始めると、1問解くのに時間がかかったりして効率が悪くなります。それよりかはできる問題をよく復習したり、理解していく方が良いと思いました。それで、数学はうまくいきました。

並木:物理に関してはどうですか。

小山:物理は書き込んだりして、なぜこうなるのかが理解できると楽になりました。物理ってこんなに簡単なんだ!と先生とも話して、入試の中でも軽い科目になりました。去年もこれをやっていたのですが、読み終われずに試験に向かいました。今年は5~6周して、付属問題も解きました。基本事項を読み込んでは付属問題を解くという順番です。多浪生なら自分の苦手分野も分かって来るので、そこから始めてもいいですね。

並木:宇宙一と体系物理を一部だけですか。

小山:これと模試の復習です。

並木:模試の復習はレベルの高い問題も入っているということですね?

小山:はい。でも、例えば小問が7つあったとしたら、6,7問目は復習もやっていませんでした。5問目までをきっちりやりました。試験本番でも緊張している状態では6,7問目はできないと思ってたからです。ただ、5問目まではできなければ合格できないので、絞ってやっていました。

並木:それは自分で判断したんですね。

小山:はい。割り切っていました。入試本番でも解けるのは解いていくだけでした。できなければ飛ばしました。

並木:化学に関してはどうですか。

小山:一番、苦手だと思っていたので、(物理と)同じですが、宇宙一を何回も読んで解いて模試の復習をしました。エクセル化学で苦手分野を行いました。入試本番では化学が足を引っ張るということはなく、全体的にまあまあできました。たまに大きい問題を落としたときは不合格でした。

並木:落とす科目はなんでした?

小山:その時によってです。物理との時もあれば、英語の時もありました。帝京は2日間受けたんですが、1日目は英語が全くできなかった一方で、3日目はよくできて、満点だったと思います。でも大事なことは、私立を目指す場合、全教科偏差値65を目指すことです。それがあれば、できない科目があっても耐えてくれるんです。しかし、1科目でも偏差値40があったりすると、簡単で解けなかっただけで落ちます。上田先生には自分のバランスがどれくらいかを尋ねていました。化学がへこんでいたので、化学をやりつつ、他も少し上げました。目標は、全教科偏差値65で安定させることでした。

並木:化学はどこが苦手だったんですか。

小山:有機はできたんですが、理論と無機の融合問題で、反応式の計算です。上田先生にその苦手分野の類題問題を頼んでいました。

並木:上田先生は教えていた印象はいかがでした?
上田:やはり、自己分析に長けている印象です。これだけの基礎問題で、これだけの内容を引き出せる生徒さんは初めてです。

並木:普通は医学部受験は3つのレベルの問題集をやるのが定石ですからね。小山さんはレベル1を極めて行くという

小山:そうですね。レベル1と1.5くらいですね。

並木:レベル2の問題集を半分くらいですよね。

小山:そうですね。

並木:それで医学部に合格したっていうのはなかなかないパターンですね。

上田:数学とか英語とか科目に限らずなんですけど、問題の設定で「ここがこうなったらどうやるんですか?」っていう質問が多くて、問題の設定がずれたときに自分がどう対応するかっていうのをすごく気にしていて、そこを中心に伝えていました。その問題自体が解けるだけでなくて、

小山:広げたがりでしたね。

上田:そうですね。

並木:これをこうしたらどんな問題になるんだろう?とか

小山:はい、ありました。そうすると、先生が数学のソフトでグラフを書いてくれて・・・あ、こうなるんだ、とか。

上田:英語でもありましたね。こういうことを言いたいときはどう表現されているんですか?とか。

小山:メタ認知能力というか、一つ高次元で見てみる、その森を歩くんじゃ無くて、どういう森だったか見るみたいな・・・英文だったら内容だけを見るんじゃなくて、パラグラフリーディングしてみる。数学でも同じで解いて終わりじゃなくて、この分野のここが問われていたんだな~、へ~って感じながらやってみました。それは全科目についてやってました。

並木:受験生は「このレベルだけ解いていていいのかな」って心配になりがちだと思うんですけど、その辺は昔から一貫してたんですか?

小山:はい、過去問を見ても「なんか基本的な問題が大半だな」っていう。もちろん、慶應とか慈恵とか、難しい大学はいったん置いておくとして。杏林とか岩手とかは大半が基本的な問題だなっていう。もちろん難しい問題もあるんですけど、ここ捨てても合格最低点見ればたぶん受かるなっていう、受けるところの大半がそれだったんで、じゃあ基礎をちゃんとやった方がいいなって。あと、だいたい連なってるじゃないですか、基礎基礎、応用応用って。基礎できないと絶対応用はできないじゃないですか。だから、まず基礎だな、って。それで模試の偏差値を見ても、ちゃんと上がってるなって手ごたえがありました。

並木:教える側は毎回鋭い質問が来ましたか?

上田:はい、本には書いてない質問でしたね。

小山:単純な公式とか、本見れば載っていることは聞かなかったですね。