究進塾

インタビュー

INTERVIEW

ニン様合格インタビュー

【インタビューにご協力いただいた方々】
ニン様:2025年度入試にて、千葉工業大学創造工学部 都市環境工学科に合格。
堀先生:ニン様の数学を担当した講師。
並木塾長:究進塾の塾長。
*以下、敬称略。

 

日本へ留学しようと思った理由

並木:最初の質問ですが、日本に留学しようと思ったのはなぜですか?

ニン:ミャンマーで高校を卒業した後、母国の大学で土木工学について2年生まで勉強しました。でも、コロナのせいでちょっとしばらく進級して、大学も続けることができませんでした。そこで学びきれなかったものを、日本で続けたいから留学することに決めました。どうして日本なのかというと、日本は先進国ということと、私が学びたい土木事業についてとても強い国なので、学びたいことが学べると確信していたからです。

並木:ちなみに、土木を学びたいと思ったのはなぜですか?

ニン:私は、建物の設計などより、都市環境や土木、つまり都市環境の設定や、その構造などを考えることに興味を持っていたからです。

並木:なるほど。では次に、究進塾を受講したきっかけを教えてもらえますか?

ニン:EJUを受ける前に、数学や理科を独学で勉強したのですが、計画的な勉強ができませんでした。教育財団からもおすすめしてもらった究進塾に入ったら、計画的な勉強もできて、効率的に結果も出るかなと思ったので、究進塾で受講することにしました。

並木:実際に堀先生の体験授業を受けてみた感想を教えてください。

ニン:そうですね。実際に体験してみて、堀先生の教え方は、私のような外国人にとってとてもわかりやすいし、授業の内容もとても気に入りましたので受講することにしました。

並木:日本語学校でも、数学などを教わっていましたか?

ニン:はい。でも、日本語学校なので、基本的には週に1回だけ。それも、1回に30分くらいなので、例えば数学についてだと、基本的な呼び方や表現などだけを教えてもらっています。でも塾に通って、先生から日常の学習の指示をもらったり、それについての過去問題なども教えてもらえるようになりました。日本語学校で教わったことと、究進塾で教わったことの違いはそこだと思います。そのおかげで、計画的に勉強を続けることができたと思います。

 

「実力」という言葉

並木:堀先生の授業の内容か、もしくは堀先生が言ったことで覚えているものはありますか?

ニン:先生からはいろいろな進路についてのアドバイスとかをもらいました。その中で私がよく覚えているのは、「実力」という言葉です。私は今の進学先の他に、他の大学にも合格できました。進学先をどうしようかと、先生から「その大学はそんなに知名度が高くなくても、学校自体の実力があれば絶対行くべき大学」というアドバイスをもらいました。今では「実力」という言葉を聞くたびに、いつも先生を思い出しているので。(笑)その言葉かなと思います。

:心に留まったようで何よりです。(笑)

並木:一番大変だった科目は何の科目ですか?

ニン:塾に通う前は、数Ⅱが私にとっては一番大変でした。でも、塾に通って堀先生に教わるようになったので、少し楽になったと思います。実際、本番の試験も思っていたより解けました。塾に通って学んだことは、とても良かったと思います。

並木:1日に大体どのぐらい勉強時間を取っていましたか?

ニン:日本語学校が終わった後にアルバイトもやっているので、1日2時間ぐらいは勉強するようにしています。でも、週末は時間があればあるほど、できるだけ時間を取って勉強しました。

並木:日本での生活は慣れない部分もあって大変だったと思いますけれども、気晴らしはどうやってされていたんですか?

ニン:そうですね。受験生としても、いろいろな書類の出願とかで大変だったんですけど、そういうふうに困ったときは一人で考え込まないで、家族や学校の先生とかに相談するようにしていました。また、他の先輩たちからもいろいろな意見をもらって、できるだけリラックスできるように過ごしました。

並木:これからEJUを受けて、大学を目指す方に向けて何かアドバイスはありますか?

ニン:はい。EJUで一番重要なのは、問題を繰り返し解くことだと思います。過去問題とか、何回も何回も勉強すれば、自分の成績ももっともっと高くなるはずです。私も、EJUの本番で問題を見たときに、頭が真っ白になって緊張しすぎて思ったよりできなかったことがあったので、そうならないためにも、実際に過去問題などをちゃんと見て、たくさん解くことが大事です。

ニン:また受験生としては、私達は外国人なので、時間に余裕を持って受験の準備をする必要があります。日本の大学を受けよう、となったときに、いくつかの段階があるじゃないですか。それも大学によって必要なものが違うので、実際に何が必要なのか、その書類の部分にも、自分の国からもらわなければいけない書類があれば、時間に余裕を持って準備することで、自分が行きたい大学にも問題なく、順調に受けることができると思います。だから、日本の大学を目指している受験生に今一番言いたいことは、自分が行きたい大学のことをちゃんと調べて、時間に余裕を持って準備をしてほしいということです。

 

ギャップを埋める授業

並木:今度は堀先生にお聞きしますが、最初にお会いして、体験授業で見たときはどんな印象でしたか?

:すごく日本語がお上手だなと感じました。

ニン:ありがとうございます。

:外国人の方を指導する経験は、なかなかないことなので、コミュニケーションがちゃんと取れるかな?というところが一番不安だったんですね。必要に応じて確かに日本語だけでは通じにくい箇所はあったんですけど、それは補助的に英語も使わせてもらいながら指導しました。ただ、ミャンマーの方々の日本語教育って相当進んでるようなことを何度か伺ってはいたので、かなり日本語がお上手だなって度々思いました。ただ、カリキュラムの部分では、やっぱりミャンマーと日本とでは結構違う部分もあったので、そこのギャップをなるべく埋めるようにっていうことは留意していました。

並木:具体的には、全くやってない、手つかずの単元とかもあったんですか?

:はい、かなり多かったです。そういうところは、ゼロベースで指導しました。

並木:ゼロベースの単元の授業で、ニンさんはしっかり理解は出来たんでしょうか。

:割とそうですね。ニンさんがすごく吸収力が高かったので。(笑)

ニン:いやいや、そんなことはないですよ。(笑)

:初めてする話でも着実に理解をしながら、授業の回数を追うごとにちゃんと宿題もこなしながら、わからない部分もきちんとリストアップしていただいていましたし。なので、わからない部分をピンポイントに解説をするっていう効率的な授業ができたと思います。

並木:全く触れたことのない単元っていうのはどんな単元だったんですか?

:数Ⅱの半分以上とか、三角関数、対数関数、微分積分全部はじめてぐらいでした。

並木:かなりありますね。

:はい。ベクトルも数列も触ったことないみたいな、そういう状況から少しずつ組み上げていきました。EJUには、数ⅢCも出題されるので、そのベースになる数ⅡBの範囲ができていないと、その次の発展的な話ができないので。未習単元もかなり多いところを、限られた期間内で効果的に勉強を展開しながら、さらにその上の段階の話に、無理なく繋げられるように必要なピースを効果的に積み上げていくことは意識していました。

並木:教材や参考書で、おすすめしたものを教えていただけますか?

:授業の中で使用していたのは、青チャートですね。この状況でのこの指導で、青チャートがちゃんと最適なツールかというのは、使用しながら見極める必要はありましたが、題材・難易度的にも問題の範囲を指定しながら、EJUになるべく雰囲気に近いものを選んでいくようにしました。EJUに題材として出やすいものを選んだり、必ずしも端から端まで攻略するっていうことではなくて、効果的になるような、学習として無理がない観点、あとは、EJUに繰り返し出題されるトピックという観点を見ながら、範囲や問題の題材を指定しながら授業を進めていきました。

並木:宿題も青チャートから出していたんですか?

:そうですね。例題を授業で取り上げて、その練習問題を宿題にしたり、状況に応じてエクササイズの範囲の問題を宿題にしたりとか。場合によっては、過去問の宿題に取り上げたりしました。

並木:分量的にはどのぐらい?

:多くても1回に出せて5問くらいでした。理解も大切にしながら授業を進めつつ、それに対応した例題を出すっていうやり方にすると、必ずしも毎回宿題の物量は多くは出せないんですけど、理解の質がとても良かったので、それで着実にステップアップしていくことができたのかなと思います。

日本語、ときどき英語

並木:なるほど。初めての知識ばかりでニンさんは大変じゃなかったですか?

ニン:そうですね。(笑)母国では、数学や他の理科の科目を英語で学んだので、日本語で教えてもらうと、やっぱり馴染みがないのでわからない部分も多くありました。ですが、そういうとき、例えば漢字が分からないとかでも、先生にすぐ聞けるので大丈夫でした。最初はちょっと大変だったんですけど、慣れていったらあとは順調になりました。

:例えば数学でしか使わない用語の言葉だったり、初めて見かけるような漢字の読み方も時にはありましたね。あとは、日常で目にするような日本語と関連付けながら、漢字の学習の時間も多少は授業の中にありました。それから、必ずしも日本語の説明だけに終止するのではなくて、英語だとどう言うっていうのは指導の中で意識しながら、ちょっとずつ単語ベースで取り入れていきました。例えば、有理数であれば”rational number”とか。そうして、今までしてきた勉強と話が結びついて、その記憶をすぐに取り出せるように。青チャートには日本語でこう書いてあるけど、英語だとこの単語はこう言いますよね、って少しずつ確認しながら積み上げていきました。

並木:先生の中でも結構手応えは、試験が近づくにつれてあったんですか?

:こういった状況での指導の経験が今まではそんなになかったので、不安なことは不安でした。それでも、できることはきちんと着実に積み上げることは留意していました。

並木:なるほど。全範囲を1周したぐらいでもう試験っていうスケジュール感でしたか?

:1周しないくらいでもう試験が来てしまいました。ただ、一段階一段階の理解がちゃんとしていて、クオリティが高かったので、それこそ大幅に2周目が必要になるみたいな、大きな抜けもあまりなかったんじゃないかなと思います。

並木:ニンさんはどうですか?試験直前は不安はありましたか。

ニン:そうですね。前にもEJUを受けたことがありますが、今回は前より高い成績を目指したのでとても緊張しました。ですが、できるだけ準備して先生に教えてもらったことをひたすら繰り返し勉強していたので、試験は思ったよりできました。

並木:ありがとうございます。堀先生から、これは伝えておきたいみたいなことはありますか?

:日本の理工学部は技術力が高いので、力一杯学んでください。

ニン:はい、頑張ります!

:理工学部は、比較的、日本の他学部と比べるとかなり留学生が多いように感じますね。自分が学生のときを振り返っても留学生の方々がいらっしゃったので、本当にそれだけ日本の大学で教えている技術力のレベルは、世界に比肩(ひけん)するだけのものはあるのかなと思います。なかなか難しい概念とかもきっと出てくると思いますが、自分の理解を大切にしながら勉強していってほしいです。

ニン:わかりました。

並木:ニンさん、本日はありがとうございました。これからのご活躍も楽しみにしています。

ニン:ありがとうございました。

合格おめでとうございます!