究進塾

インタビュー

INTERVIEW

N様合格インタビュー➀

【インタビューにご協力いただいた方々】
N様:2025年度入試にて、国立音楽大学大学院音楽研究科博士後期課程音楽研究専攻に合格。
日野先生:N様の担当講師。教科は英語。
並木塾長:究進塾の塾長。
*以下、敬称略。

 

ワクワクが続いた体験授業

並木:最初に究進塾を選んだきっかけを教えていただけますでしょうか?

N:大学院受験をするにあたって、英語の試験が英検準1級レベルの長文読解の試験でしたので、私の英語力では足りないと考えて英語塾を探していました。そして、私が志望していたのが音楽大学の大学院ということもあり、前例だったりノウハウがなかったり、あと合格実績がないなどを理由に、色々問い合わせてみても断られることが多かったんです。

並木:そうだったんですか。

N:究進塾だけが本当に丁寧に対応してくださいました。ホームページを見てからメールでご相談させていただいたんですけど、そのときにもすぐに「おそらく対応可能だと思います」っていう返信がすぐに来たことが本当に嬉しかったです。

並木:そう言っていただけて嬉しい限りです。実際、日野先生の体験授業を受けた感想はいかがでしたか?

N:体験授業はすごく楽しかったです。ワクワクして、体験授業を受けたその後すぐ、そのまま入塾を決めて手続き書類をいただいた記憶があります。体験授業を受けるまでは、私はこれまで英語の何がわからないのかもわからない状態だったんですよ。わからなくてずっと曖昧なままで、今までの英語は全て丸暗記で乗り越えてきた感じでした。英語は暗記するものだと覚えてきていたのですが、日野先生の体験授業では、丸暗記に任せて曖昧だった状態が、一つずつ明確にわかるようになるだろうなという内容だったんです。

N:具体的には”a”と”the”の違いを丁寧に読み解くこととか”and”があるとその前後が同列で並んでいることとか…私、過去問題を見た瞬間にもう絶望的だったんです、当時。(笑)もう本当に何一つ読めなくて、英文のはずなのに、ただのデザインのようにしか見えなかったんです。ですが、日野先生が一文ずつ読みながら、「この質問はこういうことを出題者は訊いている」とお話して下さって。そこで初めて、問題自体にメッセージがあるということが理解できました。それがすごくワクワクしたんですよ。 全然そういう話はしませんでしたけど(笑)

日野:体験のときにワクワクしたっていうのはそこまで私は感じられなかったんですけども、というのは、やたら問題が難しいんですよ。めちゃくちゃ難しくて。今まで私が出会った英語で1・2を争う難しさでした。

並木:それは相当難しいということですね。

日野:問題を見たときに、他で断られたっていうのはよくわかりました。本文も難しいですし、設問も難しいんですよね。極めつけとして、和訳の問題があるんですけれども、そこに「正確に訳しなさい」って書いてあって。「正確に」っていうのは、何だろう?と思って、本文見たらそこにポイントがあるんですよ。3年分か4年分見て見ると、設問者の癖みたいなものがあったんですよ。 例えば、仮定法のIfが無いとか、そういう高度で行間を読み取らなくちゃいけないみたいな。

N:ほとんどすべてそういう文章でしたね。

日野:内容もジェンダーに関するものや、哲学的なものなどで。音楽的な理論が入ってくるのかなと思って読んでたんですけど、 それは何年か前に消えたらしいですね。 今年は出たんですか?

N:いえ、今年も一般教養の内容でした。

日野:音楽的な理論に関しては当たり前みたいだったんですね。初めに仰っていたように、絶望的に感じたのは、大変よくわかりました。これがスラスラ読めれば、大学院のドクターの海外の文献を読むときにも何にも苦労しないだろうなっていう、そのくらいの内容でしたので。

並木:ちなみに、N様は受講する前まで、英語にはどのぐらい日常的に触れてたんでしょうか?

N:もうほとんど触れていなくて、20年ぐらいブランクがありました。それこそ学生をしていたとき以来です。(笑)

並木:じゃあそのときのスタート時点では、例えば英検などもしばらく受けたりはしてなかったということですよね?

N:はい、そうです。英語の知識はだいぶ忘れてしまっていました。5級でも落ちそうなくらいには…。

日野:そんなことはないですよ。(笑)授業が始まったときは、英検だと2級手前くらいかなという感じでした。高校のちょっと小難しい文法の少し前ですかね。ただ、過去問を私も読み込んだときに、出題の意図をきちんと読み解けることが必要だと分かってはいたので。

並木:難易度がそこまで高い問題となると、半年間で対策するのはかなり大変ですよね。

日野:そうですね。ですので、まずは出題者の意図を見抜きましょうということから始めました。その上で答案が書けるようにしましょうと。そのためには、複雑な構文なんですけども、行間を読む・書いてないことを読み取る力が必要ですが、Nさんはそれを持ち合わせていたんですね。多分ね、Nさんに国語力があるからできるのであって、普通はできないですよね。これはやっぱり、社会人としての経験がものを言っていると思います。

毎週金曜日、朝の楽しみ

日野:大変難しい内容でしたが、だからこそ私もすごく楽しかったんですよ。金曜日、朝10時15分から11時45分まで、90分間の授業。授業に向かう電車の中で、その日にやるものを改めて読んでいたんです。その時間から楽しかったんですよ。授業をやっていた当時は、私だけ楽しいっていうのは、これは不謹慎なんだろうなと思いながらやってたんですけども…。

N:私も楽しかったです!毎週。(笑)

並木:お互い楽しんで授業ができていたのは良いことですね。授業の展開としては、過去問を中心にやったんですか?

日野:そうですね。ただ、過去問は途中で終わってしまったので、その次は内容が似たような論文に取り組んでもらいました。あとは、英字新聞の中でも特に硬い書き方をするものから、関連するトピックをとにかく引っ張ってきて宿題にしました。今考えてみれば、酷な宿題でしたね。(笑)

N:そうですか?

日野:いや、あの宿題をこなせる人っていうのは珍しいというか。宿題としてお渡ししてもかなり読めていました。途中で「読めるな」っていう感覚を持ったんじゃないですか?

N:それはありました。ターニングポイントみたいなところはありましたね。

日野:英語の上達が比例の直線で行くんじゃなくて、ここ、というところで急にガッと上がったところがあった気がします。

N:今までデザインにしか見えなかった英語がどこかのタイミングで、習ったことが頭の中で繋がって、「ここの”make”は、第5文型の”make”で、そのあとには目的語と補語が来て」とか、そういう答え合わせみたいなときがあって、それがカチッとハマったときに一文、バチっと読めるようになったんです。それがすごく嬉しくて、「これが読めるっていうこと、これがわかるっていうことなんだ!」って思った瞬間、二次元の絵みたいだった英文が少し立体的になって、初めて文字として認識し始めたんです。読めたところだけがちょっと浮き上がる感じで。

並木:それは大体いつぐらいの時期で、どのぐらい進んだときなんですかね?

N:ノートの書き込みから察するにちょうど11月末から12月頃です。受講し始めてから、丸3ヶ月経った頃ぐらいですね。

並木:その頃には、ご自身で和訳をしてくるような宿題だったということですね。出された宿題は、自力で結構できるようになってきていましたか?

N:いえ、それでも出来て一文とかなんですよ。残りはなんとなく、単語とかはわかるけど、全体の繋がりとしてはまだ曖昧のままで。ですが、試験が辞書持ち込み可の試験でしたので、宿題もわからない単語を調べながらやっていました。絶対にやらないって決めたことが一つだけあって、インターネットの翻訳機能を使って答え合わせをすることです。

日野:これだけ高度な文章をAI的な和訳でやっちゃうと、できた日本語が不自然で解読不可能なものになってしまいます。

N:そうなんですよね。(笑)なので、出された宿題もわからないものはわからないなりにもちろん書くんですけど、そうすると日野先生から直しがもちろん入って、そのやり取りがすごくためになりました。そういうやり取りがあると定着するというか、覚えられるのだと思います。

高度な文章、読むべきところはここ

日野:一番大切なのは、かなり難解な英語の場合には、抽象的なことが書いてありがちで、そこの部分はもう誰が読んでもわかんないんですけども、必ず後ろにその説明・言い換え・具体例が書いてあるので、そこを読んでくださいと何度も言いました。それを守っていただいたので、最後の方には「ここは読まなくていい」という、多分そういう判断がつくようになったというのが見ていてわかりました。

N:そうですね。その判断はつくようになったと思います。

日野:「ここは適当に訳しておいて後ろね」っていう、自動的にそういう読み方になっていたので、英語に関しては、試験1ヶ月くらい前には、私としては不安はありませんでした。ただ試験1ヶ月前に倍率が発表になったんですが、それが去年の倍でしたっけ?

N:倍ぐらいになってましたね。今年だけ。

日野:そのときにとても不安がられたんですよ。「倍になっちゃった、どうしましょう!?」って。そのときにN様が、何をおっしゃったかっていうと…未だに私はっきり覚えてるんですけども「来年のスケジュール空いていますか?」って。

N:思わず弱気になって聞いたら、「とりあえず空いています」と。(笑)

日野:「私は来年のことを考えてないんですけども、一応今の時期から来年のことは埋まらないので、一応空いてることは空いてますけども、大丈夫ですよ」って言った覚えがあるんですよね。

N:でもそれは、体験授業の時にも言ってもらった記憶があって。

日野:試験まで6ヶ月ありましたからね。

N:次の年までは照準内に入れていますと話したときに「来年じゃなくて今年でいけると思いますよ」って。まだ授業も何も始まっていなかったときに言ってもらったこともあって、よく覚えています。

教材について

並木:これは全部N様のチョイスで選ばれたんですか?シス単とNext Stageなどありますが。


―「一冊まるまるは重くて。持っていくのにハードルが上がるから、いつでも持っていけるように」という理由から教材を単元ごとに分けて勉強していた。

N:日野先生におすすめで教えてもらいました。

日野:本来、こういう単語とか熟語は授業の前に確認のテストをするんですけど、社会人の方の場合には、ある程度初めのうちは「これとこれをやってくださいね」って言って、とりあえずちょっとペースを見ながら、どうしようかなって考えるんですね。

N:宿題に関してもよく質問していました(笑)

日野:そうですね。Nさんから積極的に質問していただけるので、今どういう理解度かっていうのを掴めて非常に助かりましたね。学生の方だと学習の管理面を自発的にできる方は少ないので、ガチで管理しないと。

N:使う参考書によって、同じ単語や熟語でも書いてあることが微妙に違うものがあったりして。それを日野先生に聞いたら、表現の違いだったと理解できました。試験問題が「正確に訳しなさい」とのことでしたので、少しの違いや疑問があればすぐに日野先生に質問していました。

並木:シス単はやって良かったというか、知らないことや抜け落ちていたことは見つかりましたか?

N:いっぱいありました。そもそも、動詞などの品詞をあまり分類して覚えてなかったので。なので、やっぱり英作文を書こうとしたときにお手上げ状態だったんです。品詞がわからないので並べ方がまずわからないし、当てはめるものが形容詞なのか動詞なのかということも分かりませんでした。なぜ間違いなのかもわからない状態だったんですけど、まとまりで覚えていくと、なんとなく体感的にわかってくる言葉が増えてきたので、それがすごく役立ちました。

日野:設問で、「英語何十字で答えなさい」っていうのもあったんですよね。なので、和訳だけでなく、英語でも答えられるようにしなくてはなりませんでした。半年でそれを成し遂げられたのはすごいと思いますね。

N:授業時間はあっという間でした。(笑)いつも「先生、もう時間です」って。

日野:本当は私から言うべきだと思うんですけども、あまりにも内容が面白すぎて没頭してしまっていたんですね。

N:そうですね。仕事の前に受講していて、電車に乗る時間のデッドラインがあったので。

日野:それがなかったら、お互い没頭して2時間、3時間ぶっ通しでやってしまえるような。それくらい一回の授業の密度が濃かったですね。