早稲田実業高校の内部進学対策
早稲田附属系属校の推薦率は、附属校である早大学院と本庄は100%。早実高校も実質的には現在100%です。40年前は30%程度でしたので共学化等での生徒の質の向上、学校内での厳しい授業で徐々に推薦率が上がりました。
しかし、推薦枠は早大学院、本庄に比べると圧倒的に狭く、人気学部(政治経済学部、理工学部:3学部に分かれています)に入るには早実高校の上位10%の成績が必要です。
主要科目の数学と英語について、過去の指導経験から、重要なポイントをお伝えします。
数学
文系
第1回第2回ともに大問8問ほどの計算結果のみ記入する形式で、
各大問は2,3行ほどの基礎問題であり、高校教科書水準の計算が出来れば満点をとることのできる内容です。
例として白チャート各単元基礎例題の5割ほど解く実力があれば高得点が狙えるものと思います。
数学がとても苦手な生徒さんは、まず教科書を読んで基礎的な用語、公式を知り、例題の計算方法を学び、
その内容を白チャートなどの基礎的な参考書で練習してもらいたいと思います。
第1回の出題範囲は数学1Aと、数学2の一部(三角関数など)となります。
集合論理や、データの初歩も出題されるので、苦手な人はよく復習をしておきましょう。
第2回の出題範囲は数学1A2Bであり、特に指数対数、微分積分、図形と方程式、数列などが高頻度で出題されます。
理系
第1回第2回ともに全問題の3,4割が計算結果のみ記入する形式で、残りが記述式となります。
学校で使われている4STEPの基本水準をわずかに超える問題も多く、一般入試にあるような難問は全くありませんが
日ごろから思考力及び記述力を高める訓練を行っていなくては苦しいでしょう。特に第2回は数学3Cを中心に出題され、
入試基本問題水準の内容となります。青チャートの章末問題の4,5割が解けるように訓練してほしいと思います。
第1回の出題範囲は数学1A2Bとなります。
第2回の出題範囲は数学1A2B3Cであり、特に極限微分積分、複素数平面、2次関数、ベクトルなどが高頻度で出題されます。
また理系はテスト終了時より大学数学の線形代数の初歩についての授業が始まり、2回ほどテストを行いますので、
行列の計算法、掃き出し法、階数、対角化などの計算練習をしっかり行う必要があります。行列範囲の試験問題は
大変易しいことから、計算例の通り計算練習を行い、繰り返すことで迅速に行えるようになれば、9割や満点も狙うことができます。
英語
【スクランブル(文法、語法)】
年5回のテストで全ての単元を終わらせる形です。試験ではテキストとは別の問題が出題されるので、ポイントなる箇所を自分で見抜くか、個人指導等で頻出ポイントの解説を受ける必要があります。
【TOEFL(特にリスニング、文法)】
大学進学後の語学クラス分けにも使われます。現行のiBTではなくITPなのでリーディング、文法は特に難易度が高い点に注意しましょう。
【単語(ユメタン)】
毎週小テストがあり、英語→日本語、日本語→英語の両方が出題されます。
赤(ユメタン1 大学合格必須レベル)、青(ユメタン2 難関大学合格必須レベル)も同様で一般入試のレベルを超えています。
【サイドリーダー】
年5回の定期試験、夏季休暇、冬季休暇の2週間前に配布されて、和訳ではなく英語の再現問題が出題されるため自動翻訳は役に立ちません。
レベルは英検二級〜凖一級へ段階的に上がり、各回100ページ程度です。
最終学年では英語教師の専攻分野から選ばれて英語の専門知識が必要な物もあり、背景知識は英語の専門家の個人指導が必要。
例えば「History of English」では古英語から中英語、近代英語、英語原書での文法知識無しには理解できません。
小テスト、定期テスト、夏季休暇明けテスト、冬季休暇明け、実力試験の比重は非公開です。
毎週何らかのテストがあり、全てが進学に関わるので危機的状況になる前に個別指導を受けることをおすすめします。
教科書は一般的なレベルだが、内容は関連がある初見の長文が出題されるので、自分での対策は難しいです。