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短答答練は受けるべきか?
司法書士試験の学習を進めていると、多くの受験生が一度は悩むのが「短答答練を受けるべきかどうか」という問題です。予備校の案内を見ると、「実力確認に必須」「合格者の大多数が受講」など、魅力的な言葉が並びます。
しかし、答練は決して安くありませんし、時間も取られます。誰にとっても必須とは言い切れないのが実情です。
結論から言うと、短答答練を受けるかどうかは、自分の仕上がり具合で決めるべきです。特に重要な判断材料になるのが、過去問の正答率です。
過去問8~10割なら「答練を受ける価値は高い」
もし主要科目の過去問で、安定して8~10割の正答率が取れているのであれば、答練を受ける意義は大きいでしょう。
このレベルになると、単に知識を増やす段階はすでに終わっています。必要なのは、本試験レベルの問題への対応力、時間配分、ケアレスミスの防止、本番に近い緊張感への慣れといった「実戦力」です。
答練は、初見問題や応用的な論点が多く出題され、思考力や処理能力を鍛えるのに適しています。また、順位や偏差値が出ることで、自分の立ち位置を客観的に把握できる点もメリットです。
過去問がほぼ完璧に解ける状態であれば、これ以上同じ問題を繰り返すよりも、答練で新しい刺激を受けた方が、合格に近づく可能性は高いと言えるでしょう。
過去問5~6割なら「答練より過去問優先」
一方で、過去問の正答率が5~6割程度にとどまっている場合は、答練を受ける優先度は低いと考えます。
この段階では、まだ知識の穴や理解不足が多く残っています。答練を受けても、問題が難しすぎて復習が大変、点数が取れずにモチベーションが下がる、解説を読んでも基礎が分からず消化不良といった状態になりがちです。
答練は「実力を測る道具」であって、「実力を一から作る教材」ではありません。土台が固まっていない状態で受けても、費用対効果は高くないでしょう。
それよりも、過去問を徹底的に分析し、なぜ間違えたのか、どの知識が抜けているのか、同じ論点を確実に取れるかを一つずつ潰していく方が、合格への近道です。
答練は「魔法のアイテム」ではない
多くの合格体験記でも、「答練はあくまで補助的なもの」「基礎が最優先」といった意見が見られます。答練を受けたからといって合格するわけでもなく、受けなかったから不利になるわけでもありません。
重要なのは、自分の現在地を正しく把握し、限られた時間とお金をどこに投資するかです。
まとめ
短答答練を受けるべきかどうかは、「受験するかしないか」ではなく、「今の自分に必要かどうか」で判断するのが最も合理的です。
- 過去問正答率が8~10割 → 答練で実戦力を鍛える
- 過去問正答率が5~6割 → まずは過去問の完成度を高める
この基準を一つの目安にして、自分に合った学習戦略を立ててみてください。答練は武器にもなりますが、使いどころを間違えると単なる負担にもなります。冷静な自己分析こそが、司法書士試験突破への第一歩と言えるでしょう。
【執筆者】K(イニシャル表記)

1994年生。現役の司法書士として事務所を経営する一方、究進塾の司法書士コースの講師も務めています。司法書士試験には、働きながらの兼業受験、そして勉強に専念した専業受験の両方を経験。1回目の受験では、わずか3.5点差で涙をのみましたが、その悔しさをバネに再挑戦。勉強期間1年10カ月で、2度目の挑戦で合格を果たしました。学生時代は勉強が苦手で、1日2時間も机に向かえなかったタイプ。それでも、自分に合った学習法に切り替えることで、大きく変わることができました。だからこそ、勉強が続かない、やる気が出ない…そんな悩みを抱える受験生にも、具体的かつ実感のこもったアドバイスができます。
趣味はランニングと筋トレ。皇居や代々木公園を走り、ジムで汗を流すことで、日々のストレスをリセットしています。「健全な精神は健全な肉体に宿る」という信条のもと、体を動かす習慣を大切にしています。
心に刻んでいる言葉は、漫画『ハイキュー!!』の登場人物の一節:
「俺を構築すんのは毎日の行動であって、“結果”は副産物にすぎん」
遠くに感じる合格というゴールも、振り返れば日々の積み重ねがすべてだったと気づきます。今日という一日をどう過ごすか――それが未来を決める。そんな思いで、受験生一人ひとりに寄り添いながら指導しています。



