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皆さん、こんにちは。今回も私立大学医学部を目指される方に、有用な情報をお伝えしたいと思います。
今回は日本大学医学部について解説しますが、日本大学医学部は現在、入試のルールが変わっている最中で、今後ももしかしたら入試の形式が変更になるかもしれません。
それも併せて考察していきます。
東京大学大学院数理科学研究科卒。誠実かつ実直な性格と、分かりやすさや丁寧さで生徒さんのキャラクターを問わず安心感を与えてくれる講師です。大学受験や医学部受験はもちろん、大学院入試対策にも精通した講師です。☆医学部受験対策の詳細はこちら
出題の傾向
日本大学医学部の入試は、これまで2021年度までは、A方式という形で行われていました。
これは医学部の独自問題というものがあり、それを解いて点数で競うというものでした。しかし、2022年からN公式全学統一方式というものが導入され、医学部ではない他の学部の方も受験する問題ということで、少々問題の難易度が下がりました。
それによって結果、高得点勝負になると考えられます。問題は簡単になるということは、決して楽になるということではありません。素早く処理をする技術が求められるわけです。そこで、どのような問題がよく出題されているのか、そして我々はどういう単元を重点的に対策すべきなのかということも考えていきたいと思います。
学部・試験方式・学科 | 募集 人員 |
出願 締切日 |
4年度 日計 |
4年度 累計 |
前年度比 | 前年度 最終数 |
医 学 部 | ||||||
N全学統一方式 第1期 |
||||||
医学部 | 90 | 1/21 | 0 | 2,054 | 61.5 | 3,339 |
N全学統一方式 第2期 |
||||||
医学部 | 15 | 2/24 | 0 | 1,137 | – | – |
医学部 合計 | 105 | 0 | 3,191 | 95.6 | 3,339 |
こちらの画像は、日本大学が公表している2022年度入試における最終受験者数となっております。N全学方式です。
第1期の試験を見てみます。募集人員が90名に対して実際受験された方の人数は2054名でした。この2054という数字は一見多く見えますが、前年度を見てみると3339名ということで、受験者数は大幅に減っています。問題の解き易さということもありますし、このデータを見て、次の年度入試においては倍率が上がるのではないかと予想しているところです。
そして、N全学統一方式第2期という試験が行われました。こちらは15名の枠に対しまして、1137名という、第2期の試験においてはどこの大学もこのような高倍率となっています。
出題分野
それでは、日本大学医学部の数学の出題分野をまとめてみました。最新の2022年、N方式の1期2期の問題も全て見てみました。
区分 | 分野 | 2017A | 2018A | 2019A | 2020A | 2021A | 2022N(1) | 2022N(Ⅱ) |
数学Ⅰ | 『数と式』 | 〇 | 〇 | |||||
数学Ⅰ | 『2次関数』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
数学Ⅰ | 『集合と論理』 | 〇 | 〇 | |||||
数学Ⅰ | 『三角比』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
数学Ⅰ | 『データの分析』 | 〇 | ||||||
数学A | 『場合の数と確率』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
数学A | 『図形の性質』 | |||||||
数学A | 『整数の性質』 | 〇 | 〇 | |||||
数学Ⅱ | 『式と証明』 | 〇 | 〇 | |||||
数学Ⅱ | 『複素数と方程式』 | 〇 | ||||||
数学Ⅱ | 『図形と方程式』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
数学Ⅱ | 『三角関数』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
数学Ⅱ | 『指数関数と対数関数』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
数学Ⅱ | 『微分法と積分法』 | 〇 | 〇 | |||||
数学B | 『ベクトル』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
数学B | 『数列』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
数学B | 『確率分布』 | |||||||
数学Ⅲ | 『2次曲線』 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
数学Ⅲ | 『複素数平面』 | 〇 | ||||||
数学Ⅲ | 『極限』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
数学Ⅲ | 『微分』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
数学Ⅲ | 『積分』 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
(Aは個別方式(医学部専用問題)・Nは全額統一方式で、Ⅰ,ⅡはそれぞれⅠ期,Ⅱ期を表す)
この全学統一方式というのは記述の試験はなく、全て回答入力、数字を入力するというタイプ、マークシート形式です。
それで特に何か注目すべき点というと、三角比、そして三角関数の主体がとても多いということです。これは他の大学にはない、ちょっと珍しい傾向です。
正弦定理、余弦定理などの三角比の内容と、そして倍化公式、半角公式、三倍角の公式などの加法定理系列を使った三角関数の問題、そのどちらもよく出ています。なので日本大学医学部を受験される方はぜひとも、三角形や四角形の計量問題、角度を測る、辺の長さを測る、面積を測るときには四面体の体積を測ったり多面体の体積を測るような問題も併せて、練習すると良いのではないかと思います。
そして、微分積分の出題は、やはりどこの大学も一緒です。大変よく出てきます。微分や積分の計算問題が中心で、やはり複雑な考察の問題はないので、計算練習をしっかり行って、総合参考書の基本水準の問題は、すぐに答えを出せるように練習をしておくと良いと思います。
また、確率の問題は、2022年は出題されませんでした。以前は出題されていましたが、この問題の水準がやや下がるであろうということと、年度が変わってこの2問とも出さなかった確率の問題が、次の年度は現れるのではないかと予想します。医学部に入学してから最も重要な数学はやはり確率統計だと思いますので、出題側が入試においても問いたいと考えるのではないかと予想します。
続いて数学Ⅲの二次曲線・複素数平面を見てみると、これは出題が大変まちまちです。複素数平面の出題もとても少ないです。この昨年度より本格的にN方式での入試が進んでいくということであれば、簡単な計算問題を中心とした問題が出せるのではと思いますので、複素数平面二次曲線の方も一応対策はとっておいてもらいたいと思います。
ベクトル数列などもよく出ており、これはもうほぼ毎年出ているので、際立って特徴的な問題というのはありません。皆さんは総合Ⅲコースで練習すれば、これは十分なのではないかと思います。
問題の解説
それでは最後に、三角形の面積公式についての解説動画です。
日本大学医学部の受験、あるいは他の私立大学医学部の受験でも役立ちそうな数学的な内容について少し踏み込んでお話をしています。
日本大学医学部の出題傾向である三角比の問題と、特徴的なものということではないのですが、計算の手数を減らしてズバリ答えを得るお手伝いになりそうな内容をまとめてみましたので、皆さんにお伝えしたいと思います。
今回の解説は以上となります。受講にご興味のある方は「無料体験授業をご希望の方」からお気軽にお問い合わせください。
究進塾 編集部
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