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自分の感情に嘘をつかない
『情熱大陸』というTBSの長寿番組をみなさん一度は見たことがある人が多いのではないでしょうか。様々な分野の第一線で活躍する方々にスポットを当て、密着取材でその人の素顔を紐解いていくドキュメンタリー番組です。
その情熱大陸の今年2026年の一回目のゲストがタレントのいとうあさこさんでした。好感度の高いお笑いタレントとして有名な方ですが、嫌味がなく正直な方という良い印象を私も持っていたので、ちょっと気になってその回の番組を見てみることにしました。
仕事やプライベートからいとうさんの素顔に迫っていくのですが、番組スタッフといとうさんとのやり取りで印象に残った場面があったので、少しだけご紹介したいと思います。若干うろ覚えなので、言葉尻はちょっと間違っているかもしれません。
番組スタッフ「いとうさんが大切にしていることって何ですか?」
いとうさん「嘘をつかないことかな」
ふむふむ、たしかに嘘をつかないって大事ですよね。ただ、これはまあそうだよなあと、特に驚きもなく聞いていました。
いとうさん「自分の感情に嘘をつかないようにしてます」
なるほど、自分の感情に嘘をつかないか。うーん、これは結構大事かもしれないぞ。
いとうさん「つじつまが合わなくなっちゃうから。自分の感情に嘘をつくと。」
つじつまが合わなくなる、これはとても良い表現だなと思いました。自分の感情に嘘をつくと、つじつまが合わなくなってしまう。
番組内ではここでこの話は終わりだったのですが、なんとなく自分に刺さった部分があるような気がしたので、私なりに少し考えてみました。
自分の感情に嘘をつくときはいつなのか考えてみると、たとえば心の奥では本当はやりたくないと思っていた仕事を引き受けてしまったり、自分では納得がいっていないことでも他人にいい顔をして受け流してしまったり、いろいろと具体的な場面は想像できると思います。
ネガティブな感情は特にそうだと思いますが、自分の感情を見て見ぬふりをすることを繰り返してしまうと、自分自身がどういう人間なのかわからなくなってしまったり、自分が本当にやりたいこと、あるいは自分がしたいと思う振る舞いがどういうものなのか分からなくなってしまうこともあると思います。
もちろんポジティブな感情についても同じことが言えると思います。自分が好きで楽しいと思っていたことでも、それって心の底からちゃんと楽しめていたのかなと振り返ってみると、意外とそうではなかったということもあるかもしれません。
誰しも自分の感情を認識して、そしてそれを受け止めることを無意識に避けてしまうというときもありますよね。何かちょっと嫌な感情が芽生えたときに、それを受け止めたくなくて、見なかったことにする。でもそういった自分自身への嘘は、積もり積もって大きなしこりとして心の中に残ってしまうような気がします。
喜怒哀楽どんな感情でもいいのですが、自分の心が揺れ動いたとき、たとえば感情がボールのような形をしていて、自分の横を流れる川に浮かんで流れていったとき、ボールが通り過ぎて遠くに行ってしまう前に捕まえる必要があります。どんな感情なのかを確かめるためです。怒りの感情のボールだと思って捕まえていざ手に取って見てみたら、哀しい感情のボールだったということもあるかもしれません。ちゃんと手にとってじっくり見てみないと、意外と自分の本当の感情がどんな顔や姿をしていたのか気付けないこともあると思います。
もちろん、そのあとに感情を受けいれて、それをどう処理していくかということも、難しいことはありますが大事な工程です。上手く感情が処理でないまま過ごしてしまうと、なんかもやもやするなあ、本当はこうしたいのになあ、なんか自分らしくないなあ、といった思いがずっと頭の中に残ってしまって、いとうあさこさんが言うように「つじつまが合わない」状態になってしまいます。
また、自分の感情に嘘をつかないということは、自分を雑に扱わないということだとも思っています。他人に優しくとはよく言いますが、自分自身を丁寧に扱うことも同じくらい大切なことですよね。
今回はいとうあさこさんの「自分の感情に嘘をつかないようにしている。つじつまが合わなくなってしまうから。」というとても素敵な考えと、それを聞いて私が思ったことをつらつらと書いてみました。自分がどういうことに心を動かされて、そのときにどんな感情が流れているのかを、立ち止まって丁寧に見てみるということをしてみてもよいのかなと思います。

英語講師。ICU(国際基督教大学)卒。趣味はランニング、映画鑑賞、音楽ライブ鑑賞など。今年はエンタメを全力でたくさん楽しむというのが目標です。



