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こんにちは。究進塾編集部です。
今回は、大学院進学をご検討の方に向けて、大学院入試の対策方法についてお伝えします。
◆この記事を読んでわかること
・過去問対策を始める時期
・いくつ受けるべきか
・志望先の探し方
・過去問対策について
この記事は、大学物理担当の古川晴貴先生の解説動画を元に作成しています。ご視聴可能な環境にある方はぜひ、動画も併せてご覧ください。
学部生のときから指導経験を積んでおり、明晰な解説が特徴。大学では素粒子物理を研究しており、高校数学、高校物理はもちろんのこと、大学物理の指導も可能な、頼りになる講師です。
Q. 過去問の対策はいつから始めるべき?
A. どんなに遅くても、学部4年の4月
当然、早ければ早いほどいいです。どんなに遅くても、学部4年の4月には準備ができるようにしておいてください。“準備ができる”というのは
・学部1~3年でやってきた分野の教科書を、一通りざっくり復習し終えている
・大学院入試で出題範囲とされている分野は一通り1回学んでいる
という状態を指します。
ここからさらに、残りの3~4ヶ月くらいの時間は、対策する時間に充てることになります。
・過去問を解いていく
・傾向に合わせてさらに対策をする
・忘れてしまったところをもう1回復習してみる
加えてしなければならないこともあります。
・英語の試験科目がTOEICもしくはTOEFLの場合
⇒試験日もしくは決められた期日までに、スコアを取得し、大学院に提出しなければならない
当然、外部検定試験は「受けてからスコアが返ってくるまでの時間」にラグがあるため、その時間も考慮した上で準備が必要となります。
まとめると
大学院入試の対策は、
💡遅くても学部4年の4月から。
💡併せて、英語の勉強をきちんとやること。
💡締め切りを考慮しながら進めること。
Q. 第1志望以外の大学院はいくつ受けるべき?
A. 少なくとも2つ
前提として、第1志望にしている大学院が、在学中の大学の大学院(内部進学)ではない場合です。
私立大学、地方の国立大に通っている
&
旧帝国大を目指す
⇓
この場合、まず内部を必ず受ける
試験日程がかぶらない限りは、内部を第2志望として受けるようにしてください。ですからその時点で、少なくとも2つは受験した方がいいといえます。
内部を受ける理由
理由は色々ありますが、一言で言うと、過去問の対策が比較的簡単だからです。
大学院入試の過去問は、大学入試のときとは違い、どうしても講義でやった練習問題がベースになっていることが多いです。
なので、在学中の大学であれば、1回その先生の講義を受けている場合が多いため、過去問を見ると「あ、これ〇〇先生が作った問題だな」とわかることがあります。
「対策が簡単」という意味でも、なるべく第2志望として内部の大学院を志望してください。
Q. 他の大学院はどのような視点で探せばいい?
A. 1 まず試験の日程を確認
他の大学院を探すときにまず重要なのが、当然、試験日程がかぶっていないかどうかです。第1志望が決まったら、第2志望は試験日程がかぶってるところは当然受けることができません。日程を必ず確認してください。そして、大学院によっては2日間以上、複数で試験を受けなければいけない場合があります。
一次試験が2日間あり、二次試験の面接がまた別の日にある場合、二次面接の日程も被っていないかどうか、しっかり確認しましょう。
A. 2 次に、過去問の傾向に着目
大学院を選ぶときのコツとして、第1志望の大学院の過去問と傾向が大きく変わらないところを受けるようにしてください。
(例)理工系の大学
多くの場合、試験科目に英語が設定されています。
①独自にその大学院が作成した問題を出題する場合
②TOEICのスコアを提出する場合
③TOEFLのスコアを提出、もしくはその場で受ける場合
英語の試験方法には、大きく分けて、この3パターンがあります。多くの場合、理系の大学生の方は、英語が苦手な傾向にあり、ちょっと頑張って英語に時間を割かないといけないと思いますが、ここで注意点が出てきます。それは「TOEICとTOEFLは、全く傾向が違う」ということです。2種類の試験を同時に対策しないといけない状況を、なるべく作らない、ということです。
加えて配点も必ず見るようにした上で、進学先を決めた方がいいと思います。
・英語がどれぐらい配点として課されているか
・専門科目は何点ぐらい取れればいいのか
・専門科目の出題範囲はどこからどこまでか
自分のいる選考で「やってないところがないか」というのも確認した上で、総合的に志望校を決めてください。
Q. 過去問の得点率を上げるために何をすべき?
A. 1 学習していない範囲がないか
得点率を上げるためにしないといけないことというのは、もちろん色々あると思います。そのなかでも真っ先に浮かぶのは、当然、出題範囲の中で「勉強したことがない範囲」をなくすことです。例えば、数学の分野で、
・全く手をつけていない
・大学の講義がそもそもなかった
・履修してなかった
そういう箇所が試験範囲になっていると、もうそこが確実に捨て問になってしまい、ここは大きく得点が下がることになります。なのでまず「学習してない範囲がない状態」にすることを目指してください。学習してない範囲がないことは前提になります。
A. 2 配点を見る
2点目のポイントは、配点を必ず見ることです。
例えば、理系の学生さんの多くは、英語が苦手だからといって、TOEICとかTOEFLに勉強の時間をたくさん割いてしまうことがあります。でも、配点を見ると実は、専門科目が非常に点数のウエイトが重かった、ということが往々にしてあります。
(例)専門科目の配点の割合の一例
英語 =100点
専門科目=200点~400点
その場合は当然、専門科目の大問1個か2個を、確実に解けるようにした方が、大きく得点が上がります。ですから、ある程度英語の点数を、具体的には合格最低のラインぐらいで妥協しないといけない、ということも、選択肢として出てくると思います。
まとめ:大切なことを間違えないように!
必ず、試験科目の配点を、併せて見るようにしてください。
実際に換算される点数がどれぐらいになるのかを計算した上で、
・本当に英語に勉強を割かないといけないのか
・どれくらい時間を割かないといけないのか
・専門科目をもう少しやった方がいいのか
これらを、判断するようにしましょう。判断の基準は、
・過去問を解いた出来
・今の実力
・今までの得意、不得意の感覚
こうしたものに合わせて、時間を割くようにしてください。かかる時間が全然違います。
どうしても英語に目がいってしまうと思いますが、多くの場合、一番大切なのは専門科目です。
Q. 過去問で解けない問題が出てきた場合どうすればいい?
過去問で練習をするときに、ほとんどの場合、絶対解けない問題が出てきますが、そうした場合の対処法について解説します。
A. 1 まず教科書を探す
まず教科書に、全く同じ問題が載ってないかを探します。自分が普段使ってる教科書だけでなく、なるべく図書館の本もまんべんなく探すようにしてください。こうすると、大体半分ぐらいの問題は、教科書にそのまま載ってます。
A. 2 グループを作る
教科書を探しても載っていない問題について、一番いいのは、「グループを作ること」です。同じ志望先の人と、
・過去問の解答を作るゼミ
・勉強をするグループ
こうしたグループを作り、みんなで同じように解答を作ってみて、お互いに議論し合って、共有し合います。これが一番勉強になります。
A. 3 わかる人に聞く
他の選択肢としては、わからなかったら先生に聞いてみる、というのがいいです。しかし、大学の先生は如何せんお忙しいので、大学入試の質問1個1個について、答えてくださる先生は、多分いらっしゃらないと思います。
なのでそういう先生がいない場合、大学の専門科目をよく理解している周囲の方、あるいは究進塾の先生方など、詳しい人に質問をして、過去問の解答を自分で作れるようにしていく、というのがベストだと思います。
究進塾 編集部
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