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2024年度入試もいよいよ大詰めです。
この記事を書いている2月26日には国公立の前期日程試験が終了しているタイミングです。
私は日大の基礎学力到達度テスト対策コースの担当もしておりますのと、総合型選抜や学校推薦型選抜で大学入学を決めた生徒さんともお話することが多いのですが、こうした生徒さんは年内に進路が決まっているので、よくお話することがあります。
それは、大学が始まる4月に向けてやれることはいくつもありますよ、ということです。
英語について
英語は大学に行くと、大学にもよりますが「楽をしようとすればいくらでも楽ができる」ものです。というのも、授業の単位認定は出席とテストで決まりますし、大学の語学については先輩方のノウハウの蓄積などもあり、比較的対策は(少なくとも大学入試に比べれば)楽だからです。
しかし、企業への就職ということを考えるとTOEICのスコアがものをいったり、また留学ということになるとケンブリッジ英検やTOEFLのスコアが必須だったりと、実はやるべきことは多いのです。
しかもTOEICやその他検定の英語というのは、大学入試の英語とは大きく違います。リスニングはナチュラルスピード(ほぼネイティブの人たちの通常のスピード)で、しかも長い。またライティングのレベルは大学入試の比ではありません。語彙も、アカデミックなものが主体である試験もあれば、日常会話までカバーしなければならない試験もあります。
こうした英語については、まずは公式の問題集や過去問題集をしっかり見て、分析を開始することが重要です。見るだけであれば1日、少し内容に突っ込んでみるにしても1週間あれば実はいろいろなことが分かります。春に時間がある、という人は是非やってください。
大学での学びについて
文系・理系、一般教養なのか専門科目なのか、いろいろな差はもちろんありますが、大学での学びで必要になるのは「主体性」です。高校までのように、提出物の締め切りを伝えてくれる人は(友人などを除けば)いません。授業でわからないことがあったとしても、先生に聞きにいったり、参考文献をあたったりするなど、自分で動き出さなければ何も進捗はしないのです。
また資料の探し方なども、教授が説明はしてくれるかもしれませんが、聞き逃してしまったりお休みをしてしまったりした場合にも、自分から動き出さなければ何も解決しないのです。
わたしが受け持っていた生徒さんには、そうしたことも含め「大学での『学び』の予習」をするよう伝えているのですが、その際に推奨書籍として以下のものを薦めています。
■アカデミック・スキルズ(第3版) ――大学生のための知的技法入門
■資料検索入門―レポート・論文を書くために (アカデミック・スキルズ)
『アカデミックスキルズ』はかなり基本的な内容で、かいつまんで読むだけでもいいと思っています。
『資料検索入門』はかなりためになる本で、最近は受験を終えた生徒さんによく紹介しています。
大学に入るとレポート課題が当たり前のように課されるわけですが、「使ってよい情報」とは何なのか、多くの学生がそこを理解できないままにスタートしてしまいがちです。上記2冊は、指針としての「大学の『学び』」を予習するにはうってつけでしょう。
キーボード操作について
学生さんもノートPCを持つことが増えると思います。また社会人になれば多くの人がキーボード操作をする必要があります。
こちらのサイトはほどよくゲーム性もあり、例文も面白いものが多く、ブラインドタッチを習得するには良いと思っています(しかも無料!)。
まあ今後デバイスが進化して必要なくなる可能性もゼロではないのですが、やっておいて損はないでしょう。
おまけ:運転免許について
これは私などがわざわざ言わなくても「まず免許取るっす」という生徒さんは多いので、いちおう載せました。
車もカーシェアリングが比較的人口に膾炙してきており、学生で車を買うことを目指して日夜アルバイトにいそしむというケースは少なくなりましたが、まあ取りたければ取ればいいのではないでしょうか…
最後はぐだぐだになりましたが、進路が決まっても「やれることはいくらでもある」というのが本稿のメッセージです。
もちろん、受験が終わって「これまで封印してきた遊びを解放する」というのも大事なことです。
しかしながら、何か一つでも「とりあえず動き出す」ということが重要なのだと思っています。
粕川優治 究進塾副代表。文系大学受験、および日大内部進学コースの責任者をしております。 |