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みなさんは年に何回くらい美術館に行きますか?年に一回も行かないという人も結構多いですよね。森美術館を運営する森ビルの調査によると、東京に住む人が年間で美術館に行く回数は1.9回だそうです。年に二回も行かない人の方が多い気がするので、私の体感で意外と美術館に行く人が多いんだなと感じるデータですね。私は実は大学時代に美術史を専攻していまして、他の人に比べると美術館に行っている方かなと思うのですが、行こうと思ってもなかなか足が伸びないですよね。自分の経験を振り返ってみても、中学生や高校生のような学生の方が日常的に美術館に行くことはあまりないのではと思っています。

今回紹介したいのはそんな中高生の方向けに東京都が主催している「Welcome Youth(ウェルカムユース)2024」という企画です。簡単に言うと、18歳以下の人は入場料無料で美術館に行けるというイベントです。と言われてもアートに馴染みのない人にとってはピンとこないかもしれません。無料と聞いてすぐによし行こう!とはなかなかならないですよね。

実はこのイベントは毎年開催されているもので、東京都としても割と気合いが入ったものになっています。2024年3月1日~4月7日に期間で、対象となる美術館は江戸東京たてもの園、東京都美術館、東京都庭園美術館、東京都写真美術館、東京都現代美術館の計5つになります。美術館って何が見られるところなの?入場料っていくらくらいなの?展示会ってなんだか敷居が高いよなあと普段から思っている人にこそ行ってほしいイベントです。自治体主体でこのような無料キャンペーンを打ち出すことはとても珍しく、コロナ禍で経営難に陥ってしまった美術館もある中、東京都がある程度資金力があるからこそできることなんだろうと思っています。無料で行けるという機会はこれ以外にほとんどないですから、ぜひみなさんに活用してほしいですね!

行くとしたらどこの美術館に行けばいいの?という質問というですが、今やっている展示会を一通り私が見渡した感じだと、東京都美術館の「印象派 モネからアメリカへ」が良いのではないかなと思います。モネは特に人気のある画家で、彼を特集した展示会は行列ができることもしばしばあります。私も今年の初めに上野の森美術館の「モネ 連作の情景」という展示を観に行きましたが、やはり列ができていてしばらく待ってから入場する形になりました(並びたくない場合は閉館間際に行くと意外と空いてたりします!)。モネは日本では過剰人気と言われることもあるのですが、初心者こそベタなものから入った方がいいというのが私の持論です。何も知らないと楽しめないかもしれないから不安という人は、イヤフォンを使用した音声ガイドを使ってみることをおすすめします。このガイドは本当に便利で、主要な展示作品を音声で解説してくれるのですが、迷ったら使った方が良いというくらい満足感があっておすすめです!

そもそもアートが日常に必要不可欠かと言われると、私も自信を持ってイエスと答えることはできないのですが、音楽や映画のように敷居は低いけれど芸術の範疇に触れている人は多いと思います。誰しも好きなミュージシャンはいるものですし、友達と休みの日に映画館に行くことも多いですよね。美術も芸術という大きなカテゴリーで言えばその仲間です。一方でアートはパッと見で魅力が分かりづらいという側面はありますし、事前知識がないと楽しむことが難しいことも正直あります。でもいざ行ってみると、なんかよく分からないけどこの絵カッコいい!とか、美術館の静かで穏やかな雰囲気が何となく心地よいかもしれないとか、初めての人でも意外と気に入ってもらえるところはあると思うんですよね。私もちゃんと美術館に行くようになったのは大学生からなのですが、中高生のうちに芸術的な感性を感受する機会がもっとあったら良かったのになあと思います。感性は経験によって磨かれるものなので、必ずしも生まれもった才能だけというわけでなく、芸術ってもしかしたら面白いのかもと思って実際に触れてみることが一番大切です!

ということで今回は東京都主催の「Welcome Youth(ウェルカムユース)2024」というイベントについて紹介させていただきました。私も今年はできるだけ美術館や映画館に足を伸ばし、たくさん小説を読んだりして芸術を目一杯楽しみたいなと思っています(アートではないですが、つい先週観た映画だと『ソウルメイト』という韓国映画がとても良かったです!)。今後もアートにかかわらず、観てみて良かった作品などを気軽に紹介していけたらいいなと思っています。

松本先生

ICU(国際基督教大学)卒。物腰が柔らかで話しやすく、生徒の性格に合わせた指導が特徴の英語講師。大学受験英語のほか、四技能指導を得意としており、英検やTOEIC・TOEFLなど英語資格試験の指導でも活躍中。

 


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