究進塾

インタビュー

INTERVIEW

【社会学・倫理学】 東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学研究系社会文化環境学専攻

お名前(イニシャル)

C様

合格した大学・専攻

東京大学大学院 新領域創成科学研究科環境学研究系社会文化環境学専攻

受験した入試年度

2024年度

インタビュー

A講師:東大合格おめでとうございます!まずは率直な感想をお聞かせください。

C様: 高校生の時は国立志望で東大は目指していなかったので信じられない気持ちでいっぱいです。とても驚きました。

A講師:併願した一橋などは残念で、東大は合格という大学入試ではありえないような結果でした。大学入試と大学院入試は随分違うと感じましたよね?

C様: そうですね。大学受験は最低でも3科目、国立ならもっと多くの科目を1年以上勉強して挑むものでしたが、大学院では英語と専門科目だけなので短期間の対策で合格することができました。また、学力というより性格が教授と合うかどうかや自分自身の独自性が大事だと面接を通じて感じました。

A講師:大学院入試は情報戦なんですよ。どういう学問分野が世界にはあって、各大学院では何という名称の研究科、専攻、コースでそういうことを学べるのか、そして、そこの受験科目はどういうものなのかを把握して、受験戦略を立てるといいのですが、それはかなりハードルが高いことなので、究進塾を頼ってくださってよかったと思います。

C様: そうですね。私は英米文学を専門としているところに所属していたので、受験するなら文学か語学のところしか受験できないと思っていました。また、公共政策大学院受験を考えていたのですが、法律や政治学の勉強もほとんどしていなかったので他にどこを受ければ良いのか全くわかっていませんでした。しかし、究進塾で先生から比較的新しい研究科や文理融合の研究科といった様々な研究科を教えていただき、外国語も英語1科目のみで受けられると知り、助かりました。

A講師:大学受験も、一般入試以外に、総合型選抜が増えて複雑化していますが、大学受験をする人は多いので、ガイドブック、情報誌が多いです。これに対して、大学院受験はあまり情報が広まっていないので、困っている人が多いと思います。

C様:はい、部活の先輩が他の大学院や同じ大学の大学院に進学していて、その先輩方に大学院受験について少し話を聞きましたが、勉強や対策が不十分だった私は詳しいところまで聞くことができませんでした。しかし、究進塾で先生に勉強が不十分なことや自分の立ち位置をさらけ出したことで、現実的にどの大学院を目指すことができるのか知ることができました。また、大学院の筆記試験は論述が多く、何の本を読んで知識を得、どのような論述の書き方が良いのか全くわかりませんでしたが、先生が一から教えてくださりました。高校受験、大学受験はある程度参考書がありそれをなんとなく手を広げてやってしまっていましたが、大学院受験では最短距離で合格に向かうための勉強方法を先生から教えていただいたと思っています。

A講師:あとですね、大学の教授は自分自身が大学院を受験した20年、30年、40年前と今の状況がとても変わっていることをご存じなかったりします。人生の選択肢が広がることは幸福度が上がることだと思いますので、豊富な受験情報に基づいた受験作戦の実行が大事だと思います。

C様: そうかもしれません。大学院は名前ではなく内容や教授だというのが本当だと思いますが、将来のことを考えると今の日本ではまだ最終学歴が影響する部分はあるかもしれないです。私は学部の時に就活をしていないので、実際の肌感はまだわかりませんが、今回の進学が、学びの面でも将来の面でも変えてくれるものだとうれしいです。

A講師:もともと、地元の公立の進学校で成績が1位になることもあったそうですね。高校の途中までは理系志望だったそうですが、文転して結果的に私立文系、MARCHに進学なさいました。そして、大学院では文理融合の東大の大学院への合格となりました。

C様:はい、大学に入学した当時から公共政策大学院を少しだけ考えていました(本当に頭の中にあっただけです)。ですが、教職課程等の卒業要件単位に入らない授業も多く履修していた私にとっては、大学院の受験勉強・就職活動のどちらとも進められていない状況でした。学部3年の時に公共政策大学院のことがまた頭によぎりすこし政治学や法についての本を読んだりしていましたが、準備のスピードがかなり遅く今の自分では到底かなわないと直感していました。なんとなくだけ大学院進学を考えていた私は、就職活動もしていなかったのでもう2年間勉強しようと思い4年生になってから大学院進学の勉強を始めたという感じです。

A講師:比較的短期間で新たに取り組んでも何とかなりやすい学問分野もあります。もちろん本人とその学問の相性ですが。例えば、画商の人からうかがいましたが、ある藝大(東京藝術大学)教授は、浪人が続いたために、ほんとうに行きたかった油絵専攻ではなく、マイナーな専攻に変えて受験し、今ではその分野で藝大教授をなさっています。いろいろな考え方がありますが、王道のところを受けつつ、穴場もうまく併願すると、東大の中のどこかには入れる可能性が高まります。

C様: そうですね。穴場は進学することにならないとしても併願先として受けるべきだと思います。そこに結局進学することになった場合は、そこで頑張るしかないですが、そういう環境で2年間耐え抜いて修士論文を書くのも忍耐力がつくと思います。なにより学部卒業後の進路の選択肢が一つあるというのは安心できます。私は東工大の大学院の後に東大の合格発表でした。東工大での面接はそこまで印象が悪くはなかったと思うのですが、そこで落ちてしまい、そんな中での東大の合格だったので本当に安心しました。

A講師:例えば、東大理3に入って医者になろうと思ったけれど、理3は難しいから理2などを受けるパターンはありますし、東京外国語大学に入るために、本当は英語がいいけれど、偏差値が一番高く、難易度がたかいので、少し点数が低くても合格できる、スペイン語、ロシア語、チェコ語などの他の欧米系にする人もいますし、非西洋のミャンマー語、ウルドゥー語、インドネシア語などに出願する人たちもいます。

C様: そうですね。自信がないならマイナーな部分を受験してみるのもありだと思います。先ほど申し上げたように、そこに進学することになっても耐え抜くことで新たな学びがあるかもしれませんし。

A講師:上智大学に何とかして入ろうとしたら、特にカトリックの信仰がないけれども偏差値が50台でいい神学部をねらったりする人はいますし、明治大学の文系に何とかした入ろうとして、農学部でも文系科目で受けられる食料環境政策学科や、英文学よりも偏差値が低いので文学部ドイツ文学科も受けるといった人もいます。立教だと、偏差値が他より低い池袋キャンパスの文学部キリスト教学科やドイツ文学科を受けたり、池袋より人気がない新座キャンパスのコミュニティ福祉学部、観光学部、スポーツウェルネス学部など新座を受けまくる作戦の人もいます。プロ野球に例えると、ドラフト1位で指名される人もいますし、何とかしてプロ野球選手になりたいので12球団OKでドラフトの下位でもいいし、育成契約から始めてもうれしい人もいます。

C様: そうですね。大学受験の時は私は英語の教員免許が取れるところを中心に受験していました。もちろん大学の名前も考えながら受験していましたが、偏差値が低いところをあえて受験することはありませんでした。ただ、大学院受験はこれまでの受験とは異なりとても特殊なものでした。自分のやりたい研究が様々な研究科でもできそうなものだとさらに選択肢は広まると思います。

A講師:大学院入試では、東大の大学院を同じような勉強の準備で10カ所ぐらい1年間で併願することもできますし、一橋も複数の研究科を1年でのべ5回ぐらい合わせて併願できますし、東工大にも文理融合、文系の専攻もあるので無理なく併願できます。京大、阪大などももちろん併願できます。年がら年中大学院入試はあるので、夏から春にかけて入試時期がばらけているので余裕を持って併願できます。今回C様が受験された中でも、同じ東大の先生に会っても、教授によって歓迎してくださるとか、あまり興味を持ってくださらないとか、いろいろありましたよね?

C様: そうですね。事前に教授とコンタクトをとる場合は、かなり反応に差があったかもしれません。興味を持ってゼミに招待してくれる教授もいれば、「うーん」というような教授もいたので、研究内容に興味を持ってくれるかどうかや教授と自分との相性もあると思います。また、私の肌感覚では可も無く不可も無くという反応だった教授は、A先生の経験則によると興味の無い反応だったようなので、そのような情報も先生から教えていただきとても感謝しています。

A講師:併願で、一橋と東工大(文系)を受けましたが、面接をやってご縁がないという結果になりました。大学院入試は大学受験の常識とは異なり、一橋・東工大には落とされて、東大には合格ということが珍しくありません。大学院入試には偏差値がなく、面接で落とされることもあるので、相性がとても大事です。一橋・東工大は落とされて、東大に合格したときはどう感じました?

C様: 本当にびっくりしました。大学受験でも私立医学部に落ちたが東大理三には受かったという話も聞きますが、基本的には入試問題の相性で点数が決まり、結局点数で合格不合格が決まります。しかし、大学院受験ではそれぞれ受験生毎に問題意識・研究内容がことなり、面接がない入試は私が受けた中ではありません。もちろん基礎的な知識は必要ですが、それと同じくらい個々人の興味や人柄が重要視されると思います。私は問題を解くのも苦手ですが、それ以上に面接の方が苦手でした。もしかしたら、面接だけの一橋と東工大は私の面接練習不足で落ち、東大は筆記試験もあったので受かったのではないかと思います。

A講師:同じ東大の大学院でも、他大学の人を入れてくれやすい研究科、専攻、教授もいれば、部外者は歓迎しない先生もいますので、外部生に親切な教授を併願することが合格を引き寄せやすいです。

C様: そうですね。とりあえずTOEFLは絶対に必要だったのでまず受験しました。それ以外の受験勉強は研究計画書を頭に入れたり、筆記試験の対策をすることに集中できるので、どれだけ効率よく勉強し、併願するかで忙しさが決まると思います。私は今回合格した大学院の専門科目の勉強は、学部3年の時に少し読んでいた政治学や法の本とは異なる内容だったので時間が全然無かったのですが、本当に短期間で合格することができました。
A講師:大学のゼミナールに例えると分かりやすいですが、ゼミの教授って、お気に入りの学生と、あまり関心を持たない学生っていますよね?それと同じで他の学校の教授は、知らない他大学の学生を歓迎しないといけない理由は特にないので、学問的問題関心、研究テーマ、人柄などが自分と合いそうかなどを考えます。そもそも、教育熱心で学生の研究指導をやりたい先生と、そういうのはあんまりやりたくない先生がいます。最終的には、修士課程の2年間を一緒に学問をやっていこうと教授が思ってくださるか、研究室にその受験生に居場所があるかどうかといった人間臭い要素が合否を決めていたとも思えますかね?研究内容の学問的関心の一致も大事ですが、人間としての相性というか、、、

C様: 相性はあると思います。先ほども申し上げたように、興味がある研究内容とそうでない内容とで反応が変わる教授がいらっしゃるので、運まかせではありますが相性も大事だと感じました。究進塾に通う前に大学院進学についての記事をネットで見ていたときに、研究室の人間関係や教授との相性が悪くてつらいといった記事を見たり、別の大学に通っている高校の同級生も研究室の先輩と馬が合わなくて休学したという話を聞きました。学部よりも多くの時間を研究に費やすことを考えると教授や研究室の人との相性は本当に大事だと思います。

A講師:そうなんですよね。修士論文は学問的にも、ちゃんとしていないとまずいので教授は、卒論よりもしっかり指導しますので、教授と学生の関わりが学部よりも濃くなるので話が通じやすそうな人、コミュニケーションを取りやすいと教授が思う人が歓迎されやすくなります。ところで、大学院受験を始める前と合格後の今は、大学院受験に関するイメージはどのように変化しましたか?

C様: とにかく情報が大事だとわかりました。大学院受験に関する記事は少なく、先輩方もあまりいません。なので、何の勉強をすれば良いのか全くわからず、本当に受かるものなのか不安だらけでした。しかし究進塾で先生から大学院受験について色々と教えていただく中で、選択肢の中から受験する研究科を選んで、最短距離の勉強をすることで合格をつかむことができると実感しました。

A講師:研究計画書は、学部での学びを動機として、専攻を変えて、研究したいという流れでやって行きましたよね?合格した今、どういう方針で研究計画書を作成して行くとよいいと考えますか?

C様: 大学院は学部での経験や学びからの問題意識をさらに研究したいという形で作るのが良いと思いました。特に、私は学部が文学で、大学院では文学ではない研究科を受験していたのでそこからうまくつなげることが重要になってくると思います。また、学部の知識だけではなく受験する研究科の専門用語もわかった上で研究計画書を書く必要があると考えます。

A講師:筆記対策は、ピンポイントな本を数冊読んで乗り切れました。筆記試験対策は、究進塾ではオリジナルプリントを使った個別指導でやりました。筆記対策は、効率よく合格に近くづくにはどうしたらいいと思いますか?

C様: A先生が教えてくださった本を読むことで専門科目の用語はある程度知ることができました。また、それ以上にオリジナルプリントが本当にわかりやすかったです。社会学は全く勉強したことのない分野だったので、プリントでほとんどのことを知ることができました。また、解答の書き方も一から教えてくださったので、それをもとに過去問を解いて先生に添削していただきました。筆記対策は、専門知識を入れることと解答の書き方を何度も練習することが近道だと思います。

A講師:1年前の大学院受験の準備を本格的に始める前の自分にアドバイスをするとしたら何と言ってあげたいですか?

C様: 大学院進学をした先輩よりも究進塾でいろんな情報を持っている先生から研究科についてのおすすめの本、勉強方法を教えていただく方が選択肢が広がると伝えてあげたいです。自分一人で勉強しようと思うとどうしても進めることができません。しかし、先生がいることで、勉強方法を知ることができたり、どこまで勉強が進んだと報告するプレッシャーができるので、私にとっては究進塾の存在が本当にありがたかったです。

A講師:これから受験をする人たちに何でもいいので東大合格者としてアドバイスをしてあげてください。

C様: 高校受験も大学受験も失敗したMARCH生でも東京大学大学院に進学できます。今でも信じられません。ただ、一人で悩まずに、相談できる相手がいると不安定にならずに受験することができると思います。

A講師:なにかいいゲン担ぎ、息抜きはありましたか?

C様: 息抜きとしてはyoutubeで芸人さんのチャンネルを見ていました。動画を見て笑って息抜きをしながら本を読んだり筆記対策をしていました。

A講師:最後の質問です。あなたにとって、大学院受験とは何でしたか?

C様: 今でもよくわからないものではあります。今も自分が将来東京大学の大学院生になれることが信じられません。実際数年後にならないと大学院受験をしてどうだったかはわかりませんが、現時点ではまた何かを学び考える機会を得ることができてよかったと思っています。また、効率的に試験に合格する方法を教えていただける良い機会になりました。