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2023年度の基礎学力到達度テスト(高校3年生)は、去る9月28日に実施され、10月末でほぼ結果も出そろいました。成績データのご提供やアンケートにも、たくさんの方にご協力いただきました。ご受講いただいた皆様、保護者様には改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
さて、今年は4月から「英語」の難化が顕著でした。大問の構成や体裁に大きく変動はありませんでした(リスニングの問題数が変動するなど、細かいものはありましたが)。ただ、全体的に「文章をよりしっかりと正確に読む(聴く)こと」が要求されていたように思います。
他の科目でいうと、9月の「理系数学」は例年通り、問題数の多さや難易度といった点で、文系よりはハードだったように思います。
そして、今年は高1・2年生のうちからご受講開始された方々の躍進が目立ちました。コース紹介や動画などでも申し上げていることですが、やはり早期から開始することで「苦手分野・単元」による失点ロスを大きく防ぐことができます。また上記の「英語」のように「積み重ね≒学力」といえる科目については、可能な限り「早くから試験に慣れておくこと」「戦略的に知識を積み上げていくこと」が求められます。
むろん高3になってからでもしっかり時間を取って対策をすれば向上は見込めますし、短期間で成果を上げられた方も多くいます。しかしそうした人たちの得点状況をみると「もっと早く始めていれば…」と思うことも多いです。また、アンケートにも「もっと早く始めていればよかった」と書かれる方も非常に多いです。かりに得点を伸ばせたとしても、「この分野は捨てよう」とか、「この分野だけは取れるようにしよう」など、取捨選択を迫られた結果であることも多いです。
よく「基礎学で高得点を取るコツを教えてください」というご質問を頂くのですが、年々、それについては歯切れの悪い回答をすることが多くなっています。それは、「継続的に」学習する習慣がついていれば怖い試験ではないからであり、そして「付け焼き刃の学習では、一部の問題しか取れるようにはならない」という性質の試験になってきたからです。以前からそうではあったのですが、今年の試験ではその点がより顕著になりました。
英語の例でいうと「語彙力」や「文法・語法の知識」、そして「長文読解」と大別されることが多いですが、いずれもかけた時間と成果との間に、少なからず相関関係が認められます。
極論になりますが、たとえば高3の部活が終了する6月から7月、この時期から「中1~高3の間に出てきた英単語(熟語)を全てマスターする」というのは非常に大変なことです。むろん時間をかければ向上しますが、ご存知のように高3の9月は英・数・国・理or社の4科目の試験です。英語だけやっているわけにはいかないのです。
逆に高1から学校の英単語テストをしっかりこなし、定期考査の準備をしっかりとして、返却後は弱点分析をする。また夏休みなどに見直しをしたり、英検に挑戦する中で語彙を整理したり…そういう作業を積み重ねていれば、「基礎学の英語はさほど難しくない」ということがお分かりになると思います。
また今後比重の高まりそうなリスニングなども、高3の夏からスタートした生徒と、高1からコツコツと経験を積み重ねてきた生徒との間の差はすさまじいものです。リスニングこそ、正しい作法で学習すればさほど難しい内容ではないのですが、2~3か月では正直なところ経験値不足に陥ることがほとんどです。
むろん高1・高2では部活動も忙しく、塾通いが大変だというご事情も理解しております。また、「塾側の事情だろう」と言われればその通りでもあります。
しかし、事実、早期に対策を開始する人ほど結果が出るようになっています。なるべくお早めにご相談いただきますようお願いいたします。
粕川優治 究進塾副代表。文系大学受験、および日大内部進学コースの責任者をしております。 |