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当塾では浪人生もいらっしゃっていますが、その中には、稀にですが、全授業の50%以上という高い頻度で欠席する方もいます。たいていは当日または前日に連絡をいただく形で、中には授業時間になっても現れず、電話かメールをすると、欠席することが判明する(もっとひどい場合には、連絡がつかない)というケースもあります。

このような生徒さんは、すでに精神面で何かしらの問題点を抱えており、大学入試を戦う姿勢からは程遠い状況です。ただ、保護者様は何とか大学に行ってほしいものですから、資金面では全面的に負担するという形をとっています。

このような生徒さんに対して思うのは「今は受験勉強をするタイミングではないから、他のことに打ち込むべき」ということです。そして、保護者様には「仮にお子様に投資するとしても、今は塾・予備校ではなく、他のことに投資した方がよい」と思うのです。

それでは、どのようなことに投資するべきか、というと、下記の2つが重要な要素だと思います。

①実家から離れる
②人生観を大きく変えるような経験が得られる

例えば、海外一人旅などはとてもよいと思います。理由は、行きたい場所を選んで行く旅であれば、楽しさがあり、その中でトラブルにもあいながら成長することが期待できるからです。
私の大学の友人で、海外70か国を一人旅した強者がいますが、彼の口癖は「人生で大切なことはだいたい旅で学んだ」でした。私自身は海外一人旅は20代にタイ~カンボジアに1回行ったぐらいですが、トラブルにあいながらも貴重な経験をしたと自負しております。

「かわいい子には旅をさせよ」という諺がある通り、旅を通じて成長していくものです。

とは言っても、中には「いきなり一人旅に資金を投資することはできない」という意見もあるかと思います。

その場合は、20歳以上でしたらJICAの海外ボランティアでもよいですし「少しでもスキルを身に着けてほしい」というのでしたら、海外の英語学校への留学でもよいと思います(フィリピンなどは料金も安いです)。ともかく、実家から離れて、人生経験を積む、ということが大切だと思います。

少し話はそれてしまうのですが、私の高校の同級生に、1年目の予備校代費用を全てパチンコとキャバクラに費やした強者がおりましたが、この彼は、そこで遊び尽くした結果、様々な人生経験と大きな後悔の念を得て、その後の2浪目で猛勉強して医学部に合格しました。

彼は、1年目の人生経験への投資があったからこそ、2年目の奮起につながったという見方もできるでしょう。

やや極端な例を紹介してしまいましたが、話を戻します。
授業の欠席率が高い生徒さんの保護者様は、

・塾・予備校→大学合格につながる→〇
・それ以外→×

と単純に考えてしまい、ほとんど出席しないにも関わらず、やめることもできず、続けてしまうのですが、実際にするべきことはむしろ逆です。

塾・予備校に投資した結果、多くが無駄になってしまうのでしたら、少しでも有益な体験に投資する方がお子様の人生にとって財産になります。
もちろんアルバイトや就職はゼロ投資で貴重な経験が得られる点でおすすめなのは、前回の記事で言及した通りなのですが、仮に投資するのでしたら、経験値が上がることを意識してはいかがでしょうか?

塾を経営している私にとっては利益に反する内容ですが、実感を持ってこのように思います。

並木陽児

究進塾代表。最近ハマっていることは、川遊び(ガサガサ)と魚の飼育です。

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